この季節、花期はそろそろ終わりに近づきましたがトレニアの花が可憐な姿で咲いています。草丈が短く花色も紫、ピンク、白色、オレンジ、赤と多色で花径は約3cmで次々と花を咲かせます。日陰でも日向でも旺盛に花をつけますので、花壇のグランドカバーとしても人気があります。和名は「夏スミレ」「花瓜草」「蔓瓜草」。ゴマノハグサ科トレニア属。 原産地はインドシナ。花言葉は「可憐」「ひらめき」「温和「愛嬌」など。

 

  吹かるるや塚の上なるつぼ菫 芥川龍之介

 

  根を付けて女子の欲や菫草 加賀千代女

 

  菫野に土竜のあげし瓦かな 加舎白雄

 

無駄話

 

 今日の読売新聞(朝刊)に二階堂酒造の広告が掲載されていました。二階堂酒造の広告はシリーズ化され、TV広告もスポットで放映されているもの。私は流れる曲と詩とナレーションには、しみじみとした哀愁を感じます。

  画像は二階堂酒造のHPより。撮影場所は熊本県上益白郡甲佐町「甲佐町やな場」と記載されています。

 

  どこにでもある風景。ここしかない風景。静けさは語りかけ、流れはつぶやきに変わる。

 

 私の生まれ育った町は宮崎県延岡市。市内には高千穂を源流とする大瀬川と五ヶ瀬川。祖母山を源流とする祝子川と北川の4河川の清流に囲まれた土地です。全国的に有名なのは4河川とも鮎が天然遡上をすること。特に大瀬川と五ヶ瀬川は鮎が解禁されると全国から鮎釣りの人が大勢竿をかついで訪れ釣果を競います(入漁券が必要ですが)。

 もうしばらくすると川幅100mもある五ヶ瀬川に落ち鮎のやな場が開設されて、落ち鮎料理を目当てに観光客を訪れます。やな場の横では獲れたての鮎を串に刺した塩焼き・みそ焼き、甘露煮などを気軽に食することがてきます。

 やな場は約300年以上の歴史があるとのこと。幼い頃は「やな場料理」は高価で食べたことはありませんが、見よう見まねでチャツポン掛け(友釣りや餌釣りではない)で鮎釣りをしていました。掛かったことはありませんが、何時間でも竹竿を振り回した記憶がかすかに残っています。

 学生時代は福岡から帰省のたびに一匹丸ごとの「鮎の姿寿司」の駅弁をよく食べていました。今でも販売しているのかな?

ネットで検索すると50年以上前に食べたまんまの頭付き、2枚おろしの姿寿司がありました。今でもJR九州の「キョスク」遠いで販売しているそうです。価格は750円。故郷の懐かしい思い出です。昭和は遥か遠く遠くになりにけりです。

 

  五ヶ瀬川のやな場の写真。画像は延岡市観光協会のHPより

 

 

あゆの塩焼き。形の揃っていて、とても美味しそう。魚好きにはたまりません。

  

鮎の姿寿司。丸まる一匹がそのまま。鮎は骨が柔らかく、とっても美味。画像は「駅弁の小窓」のHPより