一昨年、去年と、このブログを必死で書き続けていたけど、これを読んで医学生になっていったあいつら、今頃どうしているのかなあ。こんなことを一緒に熱く語ったこ汚ねえ浪人生の時のことなんかすっかり忘れて、今頃オンライン?合コン王子になってんじゃねえだろうなあ。だったら、ぶっ〇すぞ、てめえら(一部、表現に不適切なところがございますことをお詫び申し上げます。へへん。)

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.020- 面接10項目ワンポイントアド

2019/10/23

4.社会的関心
社会的関心の方向と深さは面接で問われる必須項目。よく問われることは次の3点。
 
①尊敬する人
  評価を相対化できるか、多元的な評価基準を持てるかが見られているのだと思う。「上には上がいる。」当たり前のこと
 だが、「おれ(私)って、けっこうイケてる」と思っているそこの君には、なかなか認められないことかもしれない。でもこの気持ちが、謙 

 虚さと不断の努力を生み出す原動力だろう。
  また、評価基準を多元化できる視点も医師だけでなく、人には必要だ。例えば、偏差値70越えだが、100m走18秒のA君と、偏

 差値35だが、100mを11秒台で走れるB君がいたとする。二人は互いに相手に対して「こいつ、人類の進化にちゃんとついてきているのだ

 ろうか?」と思うだろうが、そう思ってもそれから得られるものは何もない。互いに相手に対して自分に無いものの価値を認め合う合うこ

 とではじめて協働の礎は生まれる。
  尊敬は特定の人物に対して向けられたものでなくてもよい。「私は〇〇が不得意なので、〇〇ができる人は尊敬する」でも
 よい。ただしこの〇〇は、医師の適性に合ったものであることが望ましい。そして、それを習得できるよう努力したいという
 意志表明もお忘れなく。
 
②最近読んだ本
  WEB情報は短時間に必要なことを効率よく収集できるが、問題も多い。近年、「紙ベース=アナログ」と揶揄されるが、出版物は、著者や

 出版社の責任と良心が介在しているということを理解しておこう。また、「本を読む」という過程を通して私たちは著者と会話

 し、そのプロセスに気づきと成長があることを知っておこう。
  しかし、医学科受験の困難に立ち向かう日々の中で、読書をする時間と心の余裕がないことも事実であろう。したがって、
 内容について十分に語れない書名を挙げるよりは、上記の事情を正直に話して、「でも、読書は好きなので、貴学への入学が
 決まったら、読んでおきたい本はあります。」と言っておくのが無難だ。もちろん、書名と著者名は正確に言えるようにして
 おくこと。まだ読んでいないのだから、内容や感想について聞かれる心配はない。ただし、「なぜ、その本に関心を持ったの
 か」は聞かれるので、それは答えられるようにしておく。

 ③最近関心を持ったニュース(医療分野と非医療分野)
   世の中で何が起こり、世間がどうなっているのか全く知らない(関心もない)仙人みたいな医師に、命を預けたい人はいな
  い。やはり、「最近気になったニュース」はよく聞かれる。医療分野と非医療分野からひとつずつ用意しておこう。過去一
  年くらいの間に起ったメジャーなものから選んでおこう。ジャンルは問わない。しかし、どんなことがらか?  原因や背景に
  あることは何か?その出来事についてどう思うか? 解決や再発防止のためにはどうしたらよいと思うか? といったことは考
  えておこう。

次回は、医療分野に関する知識や関心についてどんなことが問われるか、考えてみよう。 

 

 

旅人 小論ばー  -小論文通信No.021-「もう(受験の世界での)今年

2020/02/24

 読んでくれている皆さん、長らく更新できずにすみません。「旅人 小論ばー 死んじゃったの?」とささやかれる昨今、生きております。お知り合いにも、「なんか、まだ生きてるみたいよお」とお伝えください。年末から年明けにかけて、とにかくひたすら、生徒に手をかけていました。「ああっ!熊だったら冬眠できるのに・・」と、うらやましく思いながら、慢性睡眠不足の数か月を送っていました。
 この時期私が必死に生徒と向き合う理由。ひとつには、縁を持った生徒はなんとしても受からせなければならないから。だけれどもっと大きい理由は、まともな受験生活を送らなければ絶対よい医師にはなれないと、私が確信しているから。私は知っています。医学科に受かった瞬間(=医師になれることが確定した瞬間)今まで受験生だった諸君は、「なぜ医師になるのか」「どんな医師になるのか」なんて全部頭からふっとんじゃって、医師になることだけしか考えなくなることを。叩くのは今しかないんです。だから、志望理由だけでダメ出し10連発なんてざらでした。それは面接対策指導のためだけではありません。医師になることについて深く内省する機会と時間は受験生活の時にしかないと私が考えているからです。
 そんなわけですっかりご無沙汰してしまいました。ごめんなさい。国公立大や私立大のⅡ期・後期などまだ入試は続きます。今でも駆け込みで出願が間に合うところもあります。(土壇場の出願について迷っている人、2019.2.10.の小論文通信NO.010を一読してください。)医学科だけでなく、大学受験について、今年は節目の年でした。それは今年の面接の質問内容にも反映していると感じます。そんな、一年の総括について次回は語りたいと思います。引き続き、気が向いたら開けてみてください。

~お礼~
 更新もしないで怠けているにもかかわらず、皆さん見てくださって、「~旅人 小論ばー~ 小論文通信」の閲覧総数が、
20000を超えました。これからも君たちに考えてもらいたいテーマについて発信していきます。よろしくお願いします。

 

 

旅人 小論ばー  -小論文通信No.022- 「中村哲医師の生き方につい

2020/03/09

 まだ今年の総決算に至っていない人もいるし、新年度の自分の生き方について腹をくくれていない人もいる。今はそんな中途半端な時だ。だから、今年度の入試総括をするのも新年度に向けての檄を飛ばすのも、まだ時期尚早といった感じかな。だから、ちょっと時が経ってしまったけれど、あの時以来君たちに語りたいとずっと思ってきた中村哲医師の生き方についての私の思いを話してみたいと思う。
 みなさんご存じの通り、中村哲医師は、昨年12月4日にアフガニスタンで銃撃されて亡くなった。医師を志す君たちは、中村哲医師の生き方についてどう思うのだろうか。「どこまでも患者に寄り添う生き方に敬意を感じる。」「自らの命も顧みない勇気ある行動に尊敬の念を抱く。」昨年末から年明けにかけて、「面接で聞かれるかもよ」と脅しをかけて何人かの受験生に尋ねた答えがこれだった。はたして、中村哲医師は信念を貫くことだけを考え、人としての欲望を全て超越してストイックに生きる人であったのだろうか。私は中村哲医師を直接存じ上げる者ではないが、事件後の多くの報道によると、中村哲医師は年に数回日本に帰国し、公園で孫と遊ぶ姿もたびたび見かけられていたそうだ。もちろん現地での活動を円滑に進めるための支援要請や様々な根回しの必要もあったろう。しかし、私に見えてくる中村哲医師の人間像は、母国に未練もあり孫もかわいい、煩悩を捨てきれない普通のおじいちゃんだ。現地に身を置いていれば禍が自分に及ぶ危険も現実の事として感じていたことだろう。怖さもあったろう。戻りたくないと思ったこともあったかもしれない。にもかかわらずその気持ちを全て振り切って中村哲医師をアフガニスタンに赴かせた、その気持ちの核にあったものは何だったのだろうか。それを、信念とかストイックな生き方といったお手軽な言葉で片づけてはいけないと思うのだが。
 さらに、中村哲医師かなぜ重機を操作して用水路建設を自らの手で行っていたのかも考えてもらいたい。医師は医療行為に専念すれば十分に使命も貢献も果たせるはずだ。それなのに、なぜ用水路建設? さあ、その理由を頭絞って考えろ。
 解答例。農業用水による農作物の増産と安全な水の確保が救命を支えるから(だと私は思う。)
 

~「救命を無条件に最優先する。」~

これが中村哲医師の生き方を語るすべてだと思う。中村哲医師は医療を「世界中の医師が連帯して全人類に施すべきもの」と考えていたのではないかと思う。そうであれば、国や地域に関わりなく命が奪われる不当性の高い人から順に救われるべきだと考えるのも当然であろう。あの事件の後、「日本の税金を使って医学教育を受けたのだからそれは日本国内で還元するべきだ。」といった批判的な意見もあったと聞いている。その考えはあながち間違ってはいないしその心情も理解できなくはないが、中村哲医師の崇高な生き方の前では矮小な考えだと感じてしまう。
 よい医師になるためには、こういった出来事に対して自らの心に問題を提起することが必要であると考えている。こんなことは医学部では教えてくれない。だからこそ医学部受験指導の一環として小論文や面接を取り上げる必要性があるのだと確信している。よい医師になるために、この一年、一緒に走っていこう。

 今までの2年近くの過去のブログを引っ越し作業をしながら読み返していると。自分の心の思いがより確信として鮮明になる思いだ。

さあ、これからこそ頑張るぞ‼

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.016- 「医師になることの意義を医師

2019/09/07

小論文通信NO.14の続きで、今回は、医師になることの意義を「医師という職業の唯一性・絶対性」という観点から考えてみよう。
 面接指導をしていて、「どうして医師になりたいの?」と問いかけると、「人の役に立ちたいから。」「人を助ける仕事につきたいから。」という返事がけっこう多い。「ん?  ん?  ん?」・・・と思う。いったい、人の役に立たない仕事ってあるの?
 「職業に貴賤なし」という言葉がある。「長い人類の歴史の中で、人の役に立たない(すなわちなくてもよい)仕事は淘汰され職業分類から消えていき、人の役に立つ(すなわち、ないとどこかで誰かが困る)仕事だけが職業として残った。すなわち今ある職業は、ないとどこかで誰かが困るという点でその価値に優劣はつけられない。」私はこの言葉の意味をそう理解している。はい!これで「人の役に立ちたいから。」は、レッドカード、退場!! じゃ、「人を助ける仕事につきたいから。」は? 「人を助ける仕事をしてる人!!」警察官も、消防士も、自衛官も、「は~い」と手を挙げるだろう。つまり、このふたつでは医師になりたい理由として人を納得させることはできないということだ。
 私の胸の奥に、忘れらないある出来事がある。まだ、高校生だったころ。ちょうど、駿台模試を受けに行くところだった。雨の降っている朝だった。家を出て少し行ったところで、前を歩いていたおばさんが突然、「あっ あ~あっ」と奇声を上げてのけぞり返り倒れたまま動かなくなった。声をかけても反応がない。近くのお菓子屋さんで救急車を呼んでもらい、ちょうど人も出てきたので私はその場を立ち去った。模試に遅れるから? ううん。怖かったから。あの後、あのおばさん、どうなったんだろう。今でもそう思う。その場に私がいたからといって何ができたわけでもない。にもかかわらず、大事なものを投げ出して逃げてきた後ろめたさがまだ私の心に残っている。
 今にして思えば、あのおばさん、心疾患か脳疾患だったんだろう。もしあの時私が医師だったら。時々そう思う。当然最善の救命措置を取ったろう。それでその人を助けられるかどうかはわからない。でも、その人が助かるかもしれない可能性を最大に守ってあげることはできる。
 ここまで話せばわかるでしょ。医師になる意義は「自分だけの力で人の救命に直接かかわれること」であり、どんなに人の役に立ち人を助けても、独力で救命にかかわれる職業はほかにはないのだ。すなわち、この世のすべての職業を、「独力で人の救命にかかわれるか、かかわれないか」の基準で分けた時、医師という職業は、「かかわれるただひとつ」対「そのほかのすべて」の「ただひとつ」なのだ。「独力で人の救命にかかわれる世界でただひとつの職業」これが医師という職業の唯一性である。
 さらに、人の命を助けることほど人や社会に役立つことはなく、自分の命を助けてもらうことほど、感謝することもない。すなわち、救命は何かに比較して価値ある行為なのではなく、そのこと自体が絶対的価値を持っているのだ。医師という職業の絶対性の所以だ。
 一点ものだよ! 一点もの! ユ〇ク〇のヒートテックと訳が違うぜ。「なぜなりたい?」じゃなくて「ならない理由がない」でしょ?
 「医学部医学科」と書かれた分厚い扉は諸君の前にある。開けて中に入りなさい。かぎなんか探しているヒマがあったら、ぶち当たってこじ開けて入るんだよ。 頑張ってね。 期待してるよ。

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.017- 緊急告知!! 推薦対策特番!

2019/10/05

 推薦だ。悠長な話は後回しにしよう。
面接。大学は何のために面接をやるんだ? それは、6年間預かって、将来に向けて世の中に送り出せる医師に育てられるかどうかを見極めるためにやるんだろう。だから、「6年間預かってもらえれば、私は間違いなくよい医師として巣立っていく人材だ。」と、伝えればよい。
 今日の強制予習。次の10項目の問に自分の回答シナリオを用意してくれ。

 1.志望動機
 ①医学科志望動機
 ②(各自の)本学志望動機
 2.学業
 ①得意科目・不得意科目
 ②自分にとっての学業の意義
 3.個人生活について
 ①自分の高校のアピール
 ②高校生活を通していちばん有意義だったできごと 
 ③両親の、人間として、社会人として尊敬できるところ
 ④友人の意義 友人とトラブルになった時の解決法
 4.社会的関心
 ①尊敬する人
 ②最近読んだ本
 ③最近関心を持ったニュース(医療分野と非医療分野)
 5.医療で関心のある分野
 6.あなたの考える医師の適性
 ①医師に必要なリーダー性とは
 ②チーム医療はなぜ必要か
 ③医療の使命は何か
 ④医師の守るべき正義とは何か
 7.自分の能力
 ①自分の長所・短所
 ②自分の中で医師に向いているところ・むいていないところ
 8.目指す医師像
 9.あなたの考える現代医療の抱える課題
 ①医師の長時間労働
 ②医師の偏在・医療格差
 ③国民皆保険制度の在り方
 10.あなたの考える将来の医療とは
 ①健康長寿社会実現のプロセス
 ②予防医療の重要性と意義
 ③高齢者対応医療と非高齢者対応医療の選別
 ④看取りの医療の必要性 

次回はこれらにNG例を用意して、君たちの自信を粉砕します。お楽しみに。
 
次回更新は10/08(火)深夜。(予定)

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.018- 推薦日程も近い!! 面接10

2019/10/09

前回の面接頻出項目にアドバイス。
1.志望動機
①医学科志望動機
 「個人体験+個人の感想」のままではNG (個人体験や個人の感想自体が悪いわけではない。)

 個人体験の例
 ・父(母・祖父母)が医師で医師が身近な存在だった。
 ・自分の病気やけがの体験
 ・家族の病気、闘病体験
     
 個人の感想
 ・父(母・祖父母)が、患者さんにやさしく声をかけ親身に接する様子を見て、私も患者さんの病気を治すだけでなく、心に寄
  り添い役に立ち感謝される医師になりたいと思った。
 ・自分のような病気やけがで苦しむ人を救いたいと思い医師を目指す。
 ・病気だけでなく精神的にも悩む姿を見て、患者とコミュニケーションを深めて心に寄り添える医師になりたい。

なぜだめか。
「きっかけ→動機→志望理由→将来の目標」のすべてが、自分を取り巻く個人的世界で完結しているから。

どうすればよいか。
きっかけから何を学んだか。医療の意義、医師の役割とは何であると感じたか。それらを通して何を実現したくて医師になりたいのか。医療を通して、自分は社会や人のどんなふうに役に立ちたいのか。自分が医師になることでどのような社会貢献ができるのか(したいのか)を簡潔にまとめる。個人体験を社会が共有する社会事象としてとらえ直し、個人の感想を社会的視点で見つめ直し、医師になりたい理由・医師になる意義を社会貢献・社会への有用性の観点で述べる。

②本学志望動機
 建学の精神・募集要項に謳ってあるカリキュラムや設備の特色利点といったHP上で発信されていることだけで述べるのは危 
 険。

なぜだめか。
 受験生の答えが皆同じなので面接担当者はうんざりしている。HPでの情報はどこの大学も似たり寄ったりなので、この大学に
 しかない良さを感じていると思ってもらえない。(つまり、受かればどこでもいいと思っているんでしょと思われてしまう。)

どうすればよいか。
ディプロマポリシーを読もう。(大学のHPのっている。6年間どのように育てて社会に出したいのかの大学の出口宣言。アドミッションポリシーの逆。)ちょっとずるいやり方だけれど、ディプロマポリシーから逆算して「目指す医師像」を設定し、「このディプロマポリシーのもとで6年間学べれば私の目指す医師像が実現する。」と述べる。ほかに、大学のキャンパス内で自分のお気に入りのビューポイントを探す。自分の眼で探したその大学の魅力を語る(例えば、先生と学生の距離が近く、先生方が学生を育ててくださることに他大学にはない熱意を感じる。)など。

頭の中で思っているだけではなく、自分で答えるシナリオを実際に書いてすぐ今からQ&Aを始めて。
次回、すぐ更新するよ。11月中旬が勝負だからな。 

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.019- 面接10項目ワンポイントアド

2019/10/13

 君の高校生活を含めた個人生活についてのことが次によく聞かれる。
たとえば、学業。
ー「君の得意科目と不得意科目は?」ー
  ー「はい! 得意科目は○○で、不得意科目は××です。」ー
5秒で終了。そして君の来年の夢も5秒で終了。

 面接官にとっては、君の得意科目も不得意科目も、そんなことどうでもいいこと。そんなこと調査書見ればだいたい見当は付く。なのに、なぜ聞くか? それはたぶん、自然な会話ができるかどうかを見たいという意味があるからだと思う。得意科目だったら、「どんなところが好きなのか。好きになったきっかけは。」不得意科目だったら、「どんなところに苦手意識があるのか。つまづいたきっかけは。」といった、ちょい足し一言をつけられるように。医師は究極の対面商売だ。患者が自由に話せる雰囲気を作ることで、診断や治療に必要な多くの情報を得ているのだと思う。雑談力は、医師の武器。
 これと合わせて、君にとっての学業の意義も考えておこう。医学科の勉強は厳しい。配当科目の単位が取れないと進級できないこともある。医学科に進学した教え子に「勉強はどうだ。」と聞くと、「受験勉強がいかに楽だったかわかりました。」という答えもよく聞く。高校生活は医学科合格だけを目指して学業主体の生活を送って来たし、進学してもその決意で頑張りますと言ってほしい。
 推薦では、高校生活の充実度を「高校生活を通して最も意義のあった出来事を一つ取り上げ、それを通してあなたがどのように成長できたかを話してください。」という形で問われる。
ー君たちのよくある答えー
 部活動、生徒会活動、ボランティア、職業体験などを取り上げ過去の思い出話を長々と語る。そして最後に、
 「この経験は将来チーム医療に役立つと思います。」
 「この体験によって、相手の話をよく聞き相手の立場に立って考えることができるようになり、これは医師として役に立つと
 思います。」
 「人の心に寄り添うことを学び、この気持ちこそが医師には必要だと思います。」

ー試験官の本音ー
「あ~ またその話? もういいよ。何も無理やり医師として役立つに結びつけなくてもいいよ。」
相手が求めているのは、時系列に沿って客観的に自己分析ができる視点。
1.どんな問題に遭遇したか。
2.それによってどんな悩みや困難に直面したか。
3.それをどのように解決したか。
4.それを通して、何を得てどう成長できたか。
ここまで話せて初めてそれを将来どう生かせるか(生かしたいか)につなげることができる。
また、3.4.が中心であり、1.2.はそのための手段だということも忘れずに。
 これに関して、個人生活の一面として、家庭や家族のことが聞かれることも多い。両親の社会人として尊敬できるところ、感謝しているところを答えられるようにしておこう。家庭といった自分に最も好意的に接してくれる場で円滑なコミュニケーションをとれない人間が、どうして初対面の赤の他人の高齢者とうまくコミュニケーションがとれるのかと思われてしまうから。

 次は社会的関心について何が聞かれるか考えてみよう。
   時間がないから、すぐに更新するよ。

 

 去年の春さきの決意を語ったブログです。これを読んでいてくれた人の多くは今、医学生になっていることでしょうね。

なんか、今読み返すと、「気合い入れて、頑張らなくちゃ。」って感じです。

 去年の思いを全部書き連ねて、自分の振り返りにもして、今年の(遅ればせながら)スタートにしたいです。

まずは読んでください。

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.012- 「志望理由の堀り下げからはじ

2019/04/07

  さあ、いよいよ新しい勉強の1年がスタートします。期待!期待!期待!やるぞ!やるぞ!やるぞ! すべてのことに挑戦したい引き締まった緊張感。この時期の諸君の表情、醸し出されるオーラが私大好きです。やりましょう!とことん一緒に。とはいっても、今諸君の頭の中は理系科目の成績をどう伸ばすかでいっぱいでしょう。志望理由?小論文?・・・???ですよね。でも、医学部受験は医師になるという決意の確立に始まって、一生医師で生きていくぞという覚悟の確認で終わると私は考えます。スタートである今の時期に、医学部に行って医師になる決意を固めることがなぜ大切なのか、一緒に考えてみましょう。

自分にとって今、志望の決意を固めることが重要な理由
(1)強い志望の気持ちは受験勉強を支える原動力
  医学部受験の勉強はきつい。勉強以外のやりたいことはほぼすべてあきらめなければならない。誘惑も多い遊びたい盛りの君
  たちをただひとつ支えるのは、「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだけだ。
(2)思いやりは挫折への階段
  浪人生活が始まった。(または続いている。)友はみな大学生活を謳歌している。進路の決まらない君を親や高校の担任は心配する。「来年は、歯学部や薬学部も受けたら・・」よくある、思いやりから出る一言だ。なにか違う道も許されると逃げ道ができたような気がする。人間は弱いから。(しかし、仮にそんな気持ちで歯学部や薬学部に行ったとしたら本気でそこを目指 してきた人に失礼であり、私は反対だけれど。)その時に、「いや、私は何が何でも医学部」とぶれない気持ちを支えるのは「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだけだ。
(3)周囲の過剰な期待は重い負担
  医師家庭では「ぜひ後継ぎを。」医師以外の家庭では「ぜひ我が家から医師を。」過剰な期待は当然プレッシャーだ。これを
  跳ね返して淡々と受験勉強に打ち込める心の強靭さを生み出すもの。それは「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだけだ。
(4)「非力な自分が人の命なんて救えるのか」という不安と恐怖は尽きない。
   人の命を救うとは、一歩間違えれば人の命を奪うということだ。それでなくても人の死を日常としなければならない過酷な現実が待っている。受験勉強の段階からこの不安と恐怖に苛まれる受験生もいる。これに打ち勝つのは、「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだけだ。

医系小論文指導の意義は、諸君が常に「医師になりたい夢や憧れ」に戻ることを習慣にし、苦労して身につけた数学・理科・英語の学力が医学部合格に完全に還元されるよう導くことだと私は考えている。
 次回は、「大学側にとって諸君が志望の決意を固めることがなぜ重要なのか」について、一緒に考えよう。

~小論文通信についてのご感想をぜひお寄せください。取り上げてもらいたいテーマや質問も大歓迎です。~

 

 

  -小論文通信No.013- 「君たちの志望理由が大学側に

2019/05/04

 みなさん、こんにちは。お久しぶりです。ブログをはじめいろいろなシステムのバージョンアップのためにちょっとお待たせしてしまいました。また、突っ走っていきます。よろしくお願いします。
 君たちの志望理由を深く問いたい理由は大学側にもあります。今回はそれを考えましょう。

大学側にとって、君たちに志望理由を深く問いたい理由
  大学側が君たちに問いかけたいこと。それは、「6年間、君たちが持っているすべての時間とエネルギーを医学の修得に捧げて一生医師として人と社会に貢献する覚悟と決意があるか。」この1点です。その背景には、ひとりの医学生を6年かけて医師として養成するのにかかる費用の相当部分が公的資金によって賄われているという現実があります。医師に限らず多くの医療職の養成には公的資金が投入されています。それはなぜなのでしょうか。
  ひとりひとりの人間が肉体的にも精神的にも健康で、自分の持てる能力のすべてを発揮して生産や開発やサービスや情報に
 従事することが活力ある社会を作り、それが人や社会への貢献であるだけでなく自身の物理的・精神的満足となってかえって
 くることは誰もが確信しているところです。それを実現するためには、国民ひとりひとりが肉体的にも精神的にも健康である
 ことが絶対の前提です。では、ひとの肉体的精神的健康を実現するためには何が必要でしょうか。そこに医療と医師が不可欠
 であることはわかりますね。つまり国の言い分はこうです。「そんな社会を作るためにはさあ、医療と君たちが絶対必要なん
 だよ。だから費用の一部は俺が出すから、その代わり医師として一生医業に徹して出した分リボで返してね。」君たちが医師
 を志し医学部医学科に合格して入学した瞬間、君たちはこの契約書にサインしたことになります。だから途中で医業を放棄す
 ることは許されないのです。(理論的にはね。)それと同時に大学側は、このことを社会や国に対して保証する道義的責任を負うことになります。
  これで、大学側が君たちに志望理由を深く問いたい理由が分かったでしょ。でも、こんなことを考える機会って牢獄の鉄格
 子のかなたに花園を見ている ? 今しかないみたいです。いったん医学科に入ってしまえば「あんたたち、好きでなりたくて入ってきたんでしょ。なぜ医師を目指すか?医師としてやっていく覚悟はあるか?そんなこと考えてるひまあったらもっと勉強して。」という空気みたいです。
  医系小論文とは、単に二次試験を乗り切るための技術指導ではないという信念を私は持っています。私は君たちが必要な教
 科学習と並行して、折に触れてこのことを自問し続けて医学科受験生活を送ってくれることを切に期待しています。
  次回からは「医師になることの意義」をいくつかの側面で考えてみましょう。
                  ~勉強疲れをいやす軽い読み物・・・ですよ。~ by  旅人小論ば-

 

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.014- 「医師になることの意義を医学

2019/08/10

今回は、医師になることの意義を医学を学ぶ意義から考えてみよう。

  医師は言うまでもなく医学を学んだ人である。したがって、医師になることの意義を考えるには医学を学ぶことの意義から考えなければならない。「プロフェッショナル」という語はラテン語「professus」=「(神に対して自分の使命を)告白・宣言(する人)」に起源があるといわれ、古くは聖職者・医師・裁判官をさす語として使われていた。人の正しい生き方を社会に向け宣言しそれを人々に守らせることを神に約束する聖職者。人の生きる時間と命を全うさせることを神に約束する医師。普遍的真理を貫くことを神に約束する裁判官。大学の起源が神学・医学・法学から成っていることとも符合する。

 こうして考えると、医学を学ぶことは医師として必要な医学的知識や技術を習得することにとどまらず、自分自身も患者も人としてどう生きたらよいかを考えることにもかかわり、普遍的真理を貫徹することの意義も避けては通れない課題となってくる。これらを統合して人や社会に貢献できる人材に成長することが医学を学ぶ意義であり、その上に立って自らを高い倫理観や自制心で律し、医学的知識や技術をもとに患者の望む生き方を理解し寄り添い、医学に求められる普遍的真理を貫くことを全うすることが医師になることの意義である。

 以上の観点から、インフォームドコンセントを遵守する意味、全人医療が求められている理由、医師法19条「応招義務」の意味するところ、ヒポクラテスの誓いが今に受け継がれている意味などを考えていこう。

《参考》

①インフォームドコンセント

医師が患者に対し病名・病期・治療方針・投薬内容などを説明し、患者がそれらに対して同意または拒否の意思を示して治療を進める医療手続きをさす。

②全人的医療

特定の部位や疾患に限定せず、患者の精神的側面やそれを形作っている社会的側面(職場環境・家庭環境・取り巻く人間関係・生活習慣など)も含めて幅広く考慮しながら、患者ひとりひとりに合った総合的な予防・診断・治療を行う医療。

③医師法19条「応招義務」

「医師は診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければこれを拒んではならない」とする規定。

④ヒポクラテスの誓い

BC5世紀のギリシャの医師ヒポクラテスが示した医師としての職業倫理を弟子が編纂したもので、「患者の利益となる方法を取り、有害な方法を取らない。頼まれても患者を死に導く薬を与えない。治療にあたっては男女・身分の違いを考慮しない。患者の生活について秘密を守る。」といった内容が盛り込まれている。現代においてもこの趣旨はジュネーブ宣言に受け継がれており、今でも世界中の大学の医学倫理教育の根幹となっている。

 なんか、今回はちょー真面目なブログになってしまった。
次回は、医師という職業の唯一性、絶対性から医師になることの意義を考えてみよう。

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.015- 「臨時ニュースです。」

2019/08/17

 読者の皆さん、たまには雑談させてください。わたくし、旅人 小論ばー、昨日歯を抜きました。でも、2時間後に授業やってました。それは私が頑張ったのではありません。私の崇拝する歯科医師S先生が頑張ってくれたのです。
 S先生の歯科医院はJR東京駅八重洲口近くのビルにあります。昔からいる大学の後輩の先生と、最近では息子さんも加わって3人で、朝の10:00から夜の8:00まで予約が途切れることなく診療にあたっています。私はこの商売道具の口を○○年にわたってS先生にさらけ出してきました。先生の処置は早いです。麻酔も多分最小限です。でも痛くないんです。抜歯した後、「化膿止めの抗生物質出しとくからねえ」とは言われましたが、痛み止めは処方されないのです。「俺の抜歯(「しごと」と読んで)に痛み止めはいらねえ」彼のプライドではないかと思っています。抜歯の後、「はい、これが抜いた歯」と見せてくれましたが、処置の脱脂綿を見てもあんまり出血していないんです。実際、2時間後に授業やってましたがほとんど痛くないんです。
 面接指導をやっていると、「医師にとって大切なことは?」「はい。患者さんと円滑なコミュニケーションをとることです。」 ってなやり取りがよくある。「違うだろ 腕たよ 腕!」(私の心の叫び) 医師とは悲しいくらい腕の差が出る仕事である。腕の無い医師は見てて気の毒になるくらいみじめだ。医師の免許には更新がないから、それでも医師は医師。したがって、ぬか床の底に忘れ去られていた茄子のような医師は実際にいる。
 将来医師を目指す諸君よ。一流になれ。一流になれ。一流とは、金でも名声でもない。誰にも負けない腕だ。腕があってこそ、患者への思いが形になる。
 そのことであることを思い出した。数年前、新潟に仕事に行ったとき、たまたまたまたま飲んでいた隣の席に座っていたのが名古屋の某大学病院の整形外科の医師であった。明日、新潟で公開オペがあって来たとのことだった。自分のオペを新潟近隣の整形外科医に見せるほど腕のいい整形外科医なのだろう。そんな彼に私は聞いてみた。「先生、今一番望んでいることは何ですか。」彼の答えは何だったと思う? それは、「もっと、手術がうまくなりたい。」でした。
 よい医師への階段はもうすでに諸君の前にある。目指せ、一流を。そのために、目指せ、合格を。

 

今日も引っ越し荷物どんどん運び入れます。今まで語ってきたことを皆さんと共有したいから。

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.008- 「なぜ医師になるのか」-医学

2019/02/06

「なぜ医師になるのか」-医学部志望動機
 医系小論文テーマにして面接必須項目である。
医師は自分だけの力で救命できる「世界でただひとつ」の職業である。
「世界でただひとつ」これだけで一生かける価値はあるでしょう。シンプルにいきましょう。医学部の先生方は本気で医師なりたいのか、医師として一生医療にかかわっていく覚悟はあるのか。これだけを知りたいのです。
 
 医師が守るべき使命はなにか。
患者の救命と早期の完治(=社会復帰)を無条件に最優先すること。
それと同時に、この使命に反することは徹底して排除すること。
たとえば、肺がんの疑いのある患者が検査や治療の期間中に禁を破って喫煙したら治療を拒否する姿勢です。
「患者さま」であってはいけない理由です。

「患者中心主義」ってなに?
患者(の救命と早期の完治=社会復帰)を無条件に第一(=医師である自分は第二)と考える考え方。
そこにあるのは利他的精神。
これで、小論文通信004のテーマ7・8・9はクリア。

おまけですが、本学志望理由が固まっていない人。
大学HPのディプロマポリシ-を読んでください
その中から自分の気持ちに近いものを探し出し、それを「自分の目指す医師像」としてください。そのうえで、「私は○○という医師になることを目指しているが、貴学の○○というディプロマポリシ-が私の目指す医師像そのものであることに感銘を受けた。(本当は逆なんだけどね。)貴学のこの理念の下で6年間を過ごせば私の目指す医師像が実現すると確信して、貴学で学びたいと強く思うようになった。」なんて言ってみたらどうかな。

面接は15分で君たちの6年間が決まる大切な時間です。自分を「安心して預かれる人材」に見せましょう。
私ならやれる。
   君ならやれる。

 

 

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.009- 「面接なんて怖くない

2019/02/08

「面接なんて怖くない」
面接は怖い。みんな、そう思っていますよね。その通りです。1次でどんなに頑張って高得点出しても、2次でダメなら終わりなんだから。特に去年2次でダメだった人は悪夢の再来?フラッシュバックしますよね。
 でもね、君たち以上に、「2次怖い!」って思っている人がいるのを知ってますか。それは2次合格を決める(6年間預かることを決める)医学部の先生方です。初対面ですよ。たった10分か15分ですよ。それで6年間預かれる(だけでなく将来長く間違いなく医師として一生を歩んでくれる)人材かどうかを決めなけばならないんですよ。でもね、それさえ分かっていれば、「医師になりたいと考えているんじゃなくて、医師以外に考えていない。たとえ100年かかっても医師になる。生まれ変わっても医師になる。」って伝えればいいだけのコトじゃない?「本気で医師になりたい」「6年間医学の勉強に全力で取り組む」「一生医師として、どんな医師になればよいかを考え続けて頑張る」この3点が伝われば受かります。
 具体的に言うね。たぶん医学部の先生方が、「この子は安心して預かれる人材だ」と思う観点は次の5つだと思う。
1.志望動機
  医師になりたいんじゃなくて、医師以外に考えていない。だって、自分独りの力で人の命を救うことができる世界でただひ
  とつの仕事だよ。めざさない理由がないでしょ。その大学の志望動機はディプロマポリシーから逆算してごらん。(前述)
2.学業の意義
  今まで学業主体で過ごしてきた。これからもそうするつもりだ。なぜ?学業の努力と成果は将来をつかみ取る最も平等な競
  争と結果だから。得意科目と不得意科目。1次の感想。これを聞かれたら自然な会話力を試されていると思え。得意になった
  きっかけ。好きなところなど。不得意についても同じ。自然な会話に持ち込め。
3.個人生活
  「この高校でよかった。」与えられた場を自分の居場所として頑張る。「そこを自分の居場所」と考え「そこで頑張る」
  「最も有意義だったこと」-何が得られたか。それを将来医師としてどう生かしていく(いきたい)か。
  「後悔すること」-なぜ失敗したか。失敗から何を学んだか。学んだことを将来医師としてどう生かせるか。
  「ボランティア」自分の満足で終わってしまってはダメ。ひとが喜んでくれることがうれしい。利他的精神。
  自分の長所・短所なども考えておくとよい。
  「家庭に対する感謝」-自分を最も理解してくれる家庭で十分なコミュニケーションをとれなかった人が、どうして初対面
  の高齢者と円満なコミュニケーションがとれるか。両親の社会人として、家庭人として尊敬するところ。感謝するところ。
4.社会的関心
  ①最近気になったニュース
   医療ネタひとつ。医療ネタ以外ひとつ。なぜ、どんなところが気になったの?語れる素材から逆算して決めてもよい。
   社会的関心ありません。と思われるのが最悪。
  ②最近読んだ本。突っ込まれて語る自信がなかったら。「読みたい本はあるんですけど、受験勉強に追われて読めませんで
   した。これから、○○(著者名)の××(正確な書名)を読みたいと思います。」で乗り切る。どんなところが気に入った
   の?くらいにはこたえられるように。書籍を情報源として評価していないと思われるのが最悪。Web情報に対する警戒
   と限界の自覚があることを伝えるべき」
  ③尊敬する人
   具体的な人物でなくてもよい。「私は○○が苦手なので、○○ができる人を尊敬する。」でも可。「評価を相対化できな
   い」「評価基準を多元化できない」と思われるのが最悪。
5.医療に対する知識と関心
  目指す医療の世界について関心や興味は持っていてほしい。どんなことか(どう思うか)主要テーマについて押さえてお
  く。
  ほかに、
  どのような医療分野に興味がある?
  専門医と総合診療医 どっちがいい?
  どんな医師になりたい?
  医療で大切なことは何?
  医師に必要なリーダ性ってなに?
  医師の長時間労働が問題になっているけどどう思う?
  患者主体の医療ってどんな医療?
  チーム医療はなぜ必要なの?
  これからの高齢者対応の医療ってどうあればいいと思う?
  AIの導入で医師の仕事はどう変わるかな?
  医学部に入ったら何をしたい?
  -医学系の勉強について
  -医学以外の勉強について  
  -勉強以外のことについて
  ぐらいを抑えておこう。もう山頂は見えている。あと一歩の頑張りを。

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.010- 「これから出願できる医学部」

2019/02/10

「いや~ 二次試験日程詰まっててさあ もう、移動大変‼」と、芸能人のような多忙な日々をお過ごしの医学部受験生の皆様。スケジュール表は白紙。妙に明るくふるまう母の姿をやるせなくも煩わしくも感じる。過ぎゆく時間に普段感じない質量を感じる。そんな皆様。この時期は人それぞれですよね。そんな時に耳元でささやくのが「これから出願できる医学部、ありますよ」のご案内。「出願すべき」か、「いや、やめておいた方がよい」のか、迷います。私は、どちらかが正解、どちらかが不正解なのではないと思います。その答えを決めるのは、「今年、なぜ自分は医学部受験をしたのか」に対する皆さんの思いです。受験は人との戦いだと思いがちですが、私は自分との戦いだと思っています。ですから、「Ⅱ期や後期なんて人数も少ないし一次落ちまくった自分が受かるわけない」と思って出願しないのも、「とにかくきれいごと言ってられない。チャンスがあるならわらにでも糸くずにでもすがっちゃう」と思って出願するのも、どちらも間違いです。なぜなら、自分に負けているから。「今年、なぜ自分は医学部を受けたのか」を考え、それに対して納得できる意義ある選択であるならどちらも正解です。なぜなら自分を律することができているから。では、自分を律した納得できる意義ある選択とはどのような選択か。それは、「今年、なぜ自分は医学部受験をしたのか」が一人一人違う以上、人それぞれです。正解はありません。誰かに教えてもらうことでもありません。自分で考え、納得して前に進んでください。みなさんが、目標を定め希望に満ちた春をスタートできることをお祈りしています。

 旅人小論ばー、視点を変えてこれからもつぶやき続けます。乞う‼ご期待‼です。
                                      

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.011- 新しい一年のスタートに向けて

2019/03/30

皆さん、お久しぶりです。私が1か月以上沈黙を保っていた訳、分かりますか? そりゃ、後期・Ⅱ期の補欠繰り上げ合格に期待をつないでいる人の夢には寄り添わなくちゃね。前回の小論文通信NO.010を身の振り方が決まらず不安な気持ちで読んでいた方にとって、いろいろなことがあった1か月だったと思います。そんな時、お手軽なお役立ち情報や安直な慰め、励ましなんて煩わしいだけでしょ。落ち込むだけ落ち込んで、反省の限りを尽くす苦悩の時間は誰に助けてもらうこともできません。自分で乗り越えるしかないのです。そうやって立ち上がって春の日差しを正面からいっぱいに浴びて、「そうだ。私には生きている時間があるじゃないか。時間さえあれば実現できないことなどひとつもないんだ。」そんな気持ちになっているころかなと思って小論文通信NO.011をアップすることにしました。なんて言っているあいだにメールが来ました。「先生!久留米の後期、繰り上げ合格来たぁ」これだから医学部受験は面白いね。
 さて、この春からいよいよ本格的に医学部医学科受験に取り組むフレッシュな皆さん。将来たぶん医学部受けるんだろうなあと、漠然とこのメールを見ている皆さん。家電屋さんやスーツ量販店の「フレッシュマン(ウーマン)春の応援フェア」なんてのを恨めしく横目で見ている「n+1」浪の皆さん。春はみんなにやってきます。どこかに、私を確実に医学部に合格させてくれるところないかなぁ。でも、医学部受験指導校にいい学校とよくない学校があるわけではありません。それぞれの強みと弱点があるだけのことです。大切なことは、自分として絶対に欲しい強みを最優先すること。弱点は自分として許せる弱点かどうかを考えること。自分に合った学校選びはそれがすべてです。恋人選びと一緒です。そして一度ここと決めた限りは本気度全開パワフル熱血講師を見つけ出し(ここはしっかり見定めなければなりませんぞ。)、あとはその学校と講師を信じてついていけばいいです。初めからどこかに素晴らしい学校と講師が存在しているわけではありません。そこを君にとって素晴らしい学校にするのは、そして講師の心に火をつけて本気にさせるのは、君自身です。そうやって一日でも早く自分の勉強の居場所を見つけて春の新生活をスタートしてください。この一年、君に寄り添って君を支えられるブログにしたいと思います。未来をつかむその日まで、いつも君と一緒にいます。よろしく!

 

  引っ越し後の新居に引っ越し前の荷物を運びこんでいるって感じです。2018.12.26.以来の旅人小論ばー 小論文通信をこに引っ越しさせてとりあえず皆さんに読んでもらいます。一度にまとめてだと多すぎるので、何回かに分けてあげていきます。

まずは、これを読んでください。

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.004-2019/01/31

 

毎日のように、私大医学部の一次合格発表が続いていますね。1次の出来に満足している人、2次はリセットだと思って気を引き締めてください。1次の出来に不安を感じている人、二次はゼロからの再挑戦であることにすべての期待をかけてください。1次合格?関係えねーよ。と、ふてくされているあなた。まだ開いていないところもあります。これから始まる1次だってあります。前向きに、前向きに。気持ちが結果を作るのですから。
 いよいよ、小論文です。何が出るんでしょうね。今大切なことは、何が出るかの予想ではなくて、今、医療を取り巻く社会環境がどのような状況にあるかについて、しっかり自分の頭で考えて答えを出しておくことです。
 そうすると、次のテーマが浮かんできませんか。
  1.高齢化社会の中で医療はどうあるべきか。
  2.医師の長時間労働の弊害を考える。
  3.チーム医療の真の意味と意義を考える。
  4.「パターナリズム=旧弊VSインフォームドコンセント=開かれた理想の医療」に対する再考察
  5.「医師に求められるのは説明力」の意味。
  6.これからの医師に必要なリーダーの資質
  7.「医師は自分だけの力で救命をなせる世界でただ一つの仕事」の意義。医師という職業の唯一性絶対性に対する理解。
  8.「患者」は「患者様」ではない。患者中心主義の真の意味に対する理解。患者第一=医師第二 利他的精神
  9.「医師の使命は、救命と早期完治を無条件に最優先すること」という考え方。(もちろん別の考え方があってもよい。)
10.治療の対象としての患者としてではなく一人の人として向かい合うことの価値。全人医療。病を診ずして人を診る。

時間のない人は、これらの項目について、インターネットで検索するだけでも何かがつかめると思います。次回は、これらの項目をいくつかに分けて、論点を解説します。

 

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.005-2019/02/02

 

「高齢化社会の中での医療はどうあるべきか」
多くの現場の医師は、これを大きな問題と考えているようです。前にも言いました。これを「社会で共有する問題に対する社会的合意を得られる意見」として考えてみましょう。
 論点は
1.高齢者が増えることは公的医療費負担が増えること(を理解しているかということ。)
2.これに対して、平均寿命より健康寿命を維持することが大切であるということ。
3.健康寿命とは「日常生活での自立機能(ex.食事・入浴・トイレ・着替えなどを人の手助けなくできること)を保って生活で
  きる期間」であることを正しく理解すること。
4. 健康寿命を保つメリットを「①本人にとって」「②家族にって」「③社会にとって」に分けて把握できているかということ。
 ①生活満足度・生活快適度(QOL)を高めることができる。
 ②看護介護の家庭内労働から解放される。=労働余力が家庭外に向けられる=社会の労働力不足の解消・企業収益や税収のアッ
  プにつながること。
 ③労働生産性の向上・税収の向上・公的医療費負担の抑制につながること。
5.4.の実現のために医療は予防措置に努めなけれはならないこと。
6.5.の具体例として
 ①生活習慣の見直し 
 ②食生活改善指導 
 ③基礎体力向上のための軽運動の推奨
以上を理解し、その実現のために貢献したいという意思表明。
なんてことを書いてみてください。これで合格です。

 

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.006- 「医師の長時間労働の弊害を考

2019/02/03

「医師の長時間労働の弊害を考える。」
 医師って働いても働いても終わりのない仕事ですよね。白衣は着ててもブラック業種(なんて言ってる場合じゃない。)医師の長時間労働の背景にある問題は単なる医師不足だけではないでしょう。よく出るテーマです。まとめておきましょう。
1.現状と影響
   医師不足、医師の偏在によって医師の長時間労働が恒常化している。昨年の「働き方改革関連法案」においても、医師の長時
   間労働是正には十分な対応がとられず、改善の兆しは見られない。その結果、医師の過労死や過労自殺が社会問題化し、当直
  勤務明けの医師による手術に術後の合併症リスクが高まるなどの安全面での問題が指摘されている。
2.原因と背景
  ①医師法第19条「応召義務」-「医師は診療治療の求があった場合には、正当な事由がなければこれを拒んではならな
   い。」
   一般に、医師の疲労・診療時間外・医療費の不払いなどは「正当な事由」には当たらないとされており、なかなか厄介な
   問題。医療側は、「応召義務は医療が連帯して負うべき義務であり、医師個人の追うべき義務ではない」という見解を示
   している。諸君としては、問われたら「応召義務」に対する自分の考え方を明確にしておく必要がある。例えば、「医師
   の過度な疲労は医療ミスなどにつながる危険があり、医療の安全性に対して責任が果たせない。」「医師が応召義務を果
   たせる環境を整える責任は社会全体にある。」などなど。
  ②安易に医療サービスを不適正に求める社会風潮
   コンビニ診療や救急車の不適正利用がどれだけ医療の負担になっているか、一人一人が自覚を持たなければならない。
   (この言葉、知らなかったら調べておいてね。いうこと聞かないと後悔するかもよ。)
3.解決に向けての提案
  ①医療と介護福祉の連携強化
  ②医師以外の医療従事者(看護師や保健師など)の職域分担拡大による医師の負担軽減
   例えば、学校のような遊休施設を使って看護師や保健師が高齢者の健康管理や健康相談を行うなど。
  ③コンビニ診療、救急車の不適正利用の是正
  ④海外からの外国人医師の導入
   海外でその国の医師資格を持つ日本人に日本の医師資格を与える試みはすでに始まっている。その流れを拡大すること
   は、その是非や実現可能性は別として、小論文で示す提案としては問題ない。
   
医師は医師である前に勤労者でありひとりの人間です。病気を治す人が病気になっちゃったらシャレにならないよね。この問題については、「私、頑張る!」と覚悟を示すのではなく、「頑張り続けるためにはどうしたらよいのか」という視点で自分の考えをまとめておこう。

 

 

旅人 小論ばー -小論文通信No.007- 「チーム医療の真の意味と意義

2019/02/04

「チーム医療の真の意味と意義を考える。」

1.チーム医療とは何か
   様々な専門領域を持つ医療従事者が互いに情報を共有し、連帯してそれぞれに異なる多様な状況を抱える患者の一日でも
  早い完治(完全な社会復帰)を目指す患者中心の医療体制と考えよう。言い換えれば、患者の社会復帰を医療のゴールと考
  え、それぞれの専門職域を持つ医療従事者がその早期達成のために協力し合う患者を第一に考える医療の体制である。

2.チーム医療はなぜ必要なのか。
   1.で述べたとおり、医療の目的はより早い完治(社会復帰)を達成することである。そのために必要なのは、医師の診
  断と治療だけではない。診断をより的確にし治療の効果をより高めるためには、精度の高い検査体制・闘病生活の観察と管
  理・適切な投薬・患者や家族の精神的不安の解消・摂食や栄養の管理・社会復帰に向けての身体機能の回復・衛生や安全の
  保全などのどれをも欠かすことはできない。そう考えれば、チーム医療が必要な理由、分かるでしょ?

3.チーム医療のあるべき姿
   それぞれの医療従事者が「自分の仕事のことしかわかりません。」ではだめでしょ。ひとりの患者の治療に関しては、そ
  の患者にかかわるどの医療従事者に尋ねても同じ答えが返ってくるのが本来は理想です。そのためには各々の医療従事者が
  関連する職種との連携を理解していることが必要でしょう。また、患者や家族が「私たちにかかわってくれている医療スタ
  ッフってどんな人たち?」という状況も、チーム医療が正しく機能している状態とは言えません。そこで、チーム医療のあ
  るべき姿とは
  ①医療従事者間の情報共有が図られていること。
  ②チーム内の決定について大筋においての医療従事者相互の納得合意が得られていること。
  ③関わる医療従事者が、患者家族に対して自分の専門職域だけに限らず、治療の過程について全体的な説明ができること。
  これができている状況と考えてよいと思います。

4.チーム医療のあるべき姿を実現するために必要なこと
   何と言っても必要なのは、医師の適切なリーダー性だと思います。旧来のトップダウンではなく、ボトムアップによって
  それぞれの意見を集約し、円満な合意に基づいて一つの最終的判断を作り上げていく力が、チーム医療のまとめ役である医
  師には絶対に必要になってきます。ちなみに「医師に必要なリーダー力って何だと思う?」と、昨年の筑波大医の推薦で面
  接時に聞かれています。ほかにも、患者の社会復帰までを治療の一連と考えて、各医療従事者がその中での自分の職域の役
  割や関連の職域との連携を適切に患者や家族に伝えられる説明力も必要でしょう。これに関して、チーム医療をを成り立た
  せるために「だれがだれに説明するのか」を場合分けしておく見方も必要です。ここでは、
  「医師⇔患者家族」「その他の医療従事者⇔患者家族」「医師⇔その他の医療従事者」の組み合わせを考えておく必要があ
  ります。

5.答案としてのまとめとして
   医師を目指すあなたが書く医系小論文ですから、最後に将来の医師としての自分の姿を想定して、
  「私は将来医師としてあるべきチーム医療を実現するために、医療従事者それぞれを尊重しボトムアップによる意見の集約
  に努め、合意に基づく意見を作っていけるよう努力したい。」と結んでください。このテーマは、「医師に求められるリー
  ダー性」「患者主体の医療に必要なこと」「医師の説明力」といった関連テーマの一環としてとらえておいてください。