彼女の名前は、柊木有子、大学を卒業した後、
転々とバイトで食い繋いでいる、フリーターだ。

「ここもダメか?元々体力に自信ないからなぁ
ん?」

有子は、ネットで調べているとこんなものを見つけた。



「これは!…」


昨今不適切な動画とかが

問題になってる時代、アルバイトでも

これは社会貢献できるのでは?!


と思い早速応募、

G社のYコンテンツに採用された。



「おはようございます」


「おはよう柊木さん」


私は、そのまま、オフィスのパソコンの台に

案内された。



ここで通報された8000件の動画を

チェックして、本当に不適切なのか?

大袈裟なのか?怨恨の通報なのか?

誤認通報なのかを確認する。



送られてくるのは、この世のものとは思えな

卑劣という言葉でも足りないような

暴力な動画、子供や動物の虐待、

DV、児童ポルノ、事件や災害をネタにした動画など

様々だっだ。


「何故みんなこんな過激なんだろ?アニメとかの

コンプライアンスがうるさい時代の反動なのかな?」

震えながら動画を観ていた。


1週間後、


「ハァハァ!」常に吐き気と過呼吸に襲われていた。





「でもやらなきゃ!

なんでこんな動画が作れるの?」



ひたすらYESを押した。


「これは逆張り売名か?まあいいや

こんなの泳がせておこう」


このような形で、不謹慎なこと言っている、

程度の動画は、放置されているのだ、


さらに3日後、


「また通報?このチャンネルは、放置してた方がいたよ!

どうせまた動画あげるし」

事件とかをからかっているだけの動画は、

完全に無視した。


「うわ!妻と子に対して酷い!

どんな獰猛な生物でも少なくとも

自分の奥さんや子供には、

本能的に手は上げないでしょ?‥それなのになんで人間は…同じ人間として生きていけないよ」


私は、また、吐いてしまった、

いつしか、仕事道具は、主にエチケット袋になってしまっていた。



「これは…イエス」



「柊木!これ放火事件を祝っている動画だぞ?」


「な、なに言ってるんですか?人を直接◯してる動画もあるんですよ?」


この頃になると感覚が麻痺しており

他人の不幸を喜ぶ程度の動画は、

大したことない程度に思えてしまった。


「柊木さん!カウンセリングを受けなさい!」



私は、言われるがままカウンセリングを受けた。

過激な動画を観すぎたせいで感覚は麻痺、


精神的に参っているんだ


仕事をやめてからも、父親からの暴力で

腕をへし折られる少女の動画の中に


「嫌だ!もうやめて!殴るなら私を!」


街を歩いていても、街中で大声をあげてしまう。



ネット監視員にはなるもんじゃない

人の心は正直だ、早くAIに任せられる時代が

来ることを祈る。




pixivブログで指が痛い

by柊木




くろめろとましろかつての関係




かつては、そこそこ仲のいいネッ友だった。


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