深夜0:30。



我が家まであと500m。

車での帰り道。




道路中央、前方30m先にヤツを発見する。

だが暗くてよく見えない。




ヤツまであと20m。

ヤツの情報を視覚的に捉えたっ!!
高さ約30cm。
ヤツは茶色い体をしているらしい。




さらに5mほど進む。

ヤツは体の端という端を全て直角に曲げ悠然と立っている。





何なんだっ!!

いったいお前は何を考えているっ!!

堂々とした佇まい!!
何がお前の自信を裏付けているんだっ!!


よ…読めない。




頭の中でヤツの情報を出来る限り明確にし、ヤツのことを分析するよう試みる。



しかし、無情にも俺の体は時速40kmの高速移動を続けながら、ヤツの方へと向かって行く!



気がつくと残り10mを切っていた!






残り7m。



どーする?

ヤツを倒すのか!?



残り6m。


しかし、どーやって?

この状況で最善の策なんて思いつきやしない。



残り5m。


最善?

いったい何のことだ!?



4m。



最善の答えなんてありゃしねぇ!!

こうなりゃ一か八か、どうなろうと…



それが俺の人生だっ!!



3m。



「うぉーーーーーーっ!!」



2。

1。














ヤツを左に見ながら、スレスレでかわした俺は、無事我が家に辿り着いた。



それにしても、ヤツは何者だったんだ?


時速40kmで僅か10cm横を通り抜けたというのに、倒れなかった。








何が入ってたんだろう、あの紙袋。

踏んでみても面白かったかな~ぁ。