この本は、最終巻直前の中編2本になります。
え、中編2本って番外編2本ってコトでしょ、それが前回の話と最終巻にどう繋がるのと思っていたのですが
本編のお話が2本立てになってるというだけであって、番外編2本ではありませんでした
とはいえ次で最終巻って、、、
名前だけ出てきてまだ伏線回収されてない「無前王」とか、りょうさえの関係はどうなるのとか
九那妃と伽羅王の直接対決とかあるのとか
忍さん死亡フラグしか立ってないんですケドーとか
広げた風呂敷を無事畳めるのか正直ちょっと心配です
では、中編2本の感想を書いて行きたいと思います。
【緋色の糸の研究】
前から思っていたけど、西条敦って水沢諒の上位互換みたい(←伝わる?)
彼は完璧すぎるから、十九郎のようなライバルがいないと人生に張り合いがなくてつまらないのだろうな
そういう意味でも、西条敦に取って十九郎は必要な存在なんだろうね
希沙良が十九郎を必要としている理由は、幼い頃からいつも一緒だった事、術者として『对』になる存在だった事
単純に依存している(むしろ共依存のような気もするけど、笑)からで
西条敦と希沙良が十九郎を必要としている理由はそれぞれ違うけど
この【緋色の糸の研究】は、そんな2人が協力しあって謎の『赤い糸』を解(ほど)いていくお話です。眠ったままの十九郎を絡めながら。
その十九郎を、希沙良が「シュレーディンガーの猫」に例えていたけど
「確率が2分の1の場合、箱の中の猫は同時に重なり合わない」のだとしたら
西条敦と希沙良は、病室で「シュレーディンガーの猫」と化した十九郎をどちらだと仮定したのだろう?
それとも、「シュレーディンガーの猫」を否定したのだろうか?
ま、結局「シュレーディンガーの猫」は「箱から逃げた」訳で、おかえり十九郎
十九郎に取って、術力を失うという事は自分のアイデンティティを失うようで怖かったんだろうね。
だから足掻いてあんな事(前回の話の内容)したんだろうけど
例え術力を失ったとしても十九郎は十九郎です。大丈夫だよ。
第1部完結直前の、「ディアーナ」とか「天冥の剣」辺り読んでた時は、十九郎が不幸になるフラグしか見えなかったんですが(下手したら幻将・晧と相打ちとかもありえるんじゃないか、って、、、)
目が覚めてくれてよかった。
死なないでよかった。
十九郎はオーラバの登場人物の中で一番幸せになって欲しいので、最終巻で納得のいく結末を書いて欲しいです。
【千夜一夜の魔術師】
表題にもなっている中編「千夜一夜の魔術師」。
「千夜一夜物語」を軸に、ちょっとミステリー要素も含まれたお話なんですが
もうね、忍さんがさ、、、
亮介に「肖像画を描いて欲しい」ってもう、遺影じゃん!!
自分の姿が写真に映らなくなってしまったから肖像画を描いて欲しいってソレもう、遺影じゃん!!!(大事な事なので2回)
忍さんは、残された時間が少ない事を分かってるって事だよね、、、悲しい。
ラストがどうなるのかは第1部終わり頃から予想してたのですが
悲しい終わり方にならないように
みんなが幸せになれるように祈りながら、最終巻を読みたいと思います。
てか最終巻1巻で完結してるけど、その量でまとまるの