コンサートツアー中に何が楽しみだったかって、もちろんセトリやセット、演出も楽しみだったけど、コンサート中のメンバー同士の絡みがすごく楽しみだったんですよね。

嵐は全員仲がいいけど、それぞれ絡み方に特徴があって、智潤は特にコンサート中にだけ距離が接近する、ということがよくあってそのエピソード聞くのも楽しみの一つでした。

またそんな話を聞ける日が来るんでしょうかね・・・・。

 

 

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「恥ずかしいの?智」

着替えるためにMCの途中で2人ではけた途端に、潤がそう言って眉を下げた。

さっきまでの自信満々な態度はどこへやら、その瞳は心細げに揺れていた。

あ~、言い方まずかったかな。

「ほら、大阪来てからずっとあんな感じではけてたじゃん。ファンの人たちがさ、ふ~って冷やかすからさ、ちょっと恥ずかしくなっちゃったんだよ」

「・・・・じゃ、もうしない方がいい?」

「いや、大丈夫!」

「ほんとに?冷やかされるのが嫌なら・・・・福岡からセトリだいぶ変えたし、名古屋でもまた少し変えて、着替えの順番も変えようか?」

「いや、いいって!潤、ただでさえ福岡から大阪までの短い期間でセトリ変えるの超大変そうだったじゃん!その間にベスアもあったしさ、今度もまた合間に仕事詰まってるんだし、無理しないでよ」

ツアー中の潤は、本当に大変そうなんだ。

今回だって、一体いつ寝てるんだろうっていうくらいずっと働いて・・・

ただでさえ緊張しいで心拍数だって高いのに、本当に倒れちゃう!

「つか、変える必要ないじゃん、うまくいってるんだし」

「そうだけど・・・・でも、ちょっと順番変えてみてもいいかなとは思ってたんだ。相葉くんと俺を後半に持ってくるとか―――」

「ダメ!!」

思わず大きな声で言ってしまい、潤がびくりと体を震わせる。

「あ・・・・ごめん、でも、本当にいいから。冷やかされても、平気だよ」

「そう・・・・?ならいいけど・・・・」

不思議そうに首を傾げる潤。

本当に平気なんだ。

潤と密着してるとこ、あんなに大勢の人に見られて冷やかされることに、急に恥ずかしくなっちゃっただけ。

だからって相葉ちゃんと代わるのはダメ。

最近の相葉ちゃんは危ない。

『酔ってたから』なんて言ってたけど、ジュニアにはやし立てられたからって潤とちゅーする?

しかも、それをテレビで言っちゃうし!

潤は大して気にしてないみたいだから言わないけど、相葉ちゃんは、もしかしたら本気かもしれないと俺は思ってる。

大体、相葉ちゃんはすぐに潤の肩抱くし、いつも距離近いし、誕生日にあんな目立ったプレゼントするし・・・。

「潤、本当に気にしないで。潤とくっつくのが嫌なわけじゃないからね」

「ほんと?よかった」

ホッとして笑う潤。

かわいい笑顔に、俺も笑う。

むしろ、ずっとくっついてたいくらいだもん。

あ、そうだ。

今度、思い切ってまた潤にちゅーしてみようか。

そうだな、東京オーラスくらいで。

最後なら、ちゅーくらいしても許してもらえそうじゃない?

そんなことをこっそり考えながら、俺は次の衣装に着替え、また潤とステージに向かったのだった・・・・。
 

 

 

 


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