わーい、できたよできたよ!
なんかね、日曜日のお休み超久しぶりで。
朝からポチポチ、録画してた嵐の番組観ながら打ち続けてたら出来ちゃった。
これも潤ちゃんのおかげです!

て言うか、ほぼほぼ2人の会話で終わってるので、クライマックスは次回に持ち越しですね。
いつになるかわかりませんが、ちゃんと更新していきたいと思いますので待っててくださいね~
ではでは!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 

「ちょうど学校は夏休みに入るところだった。だから、潤ちゃんはそのまま病院に入院して、滝沢先生は学校を辞めた」
「傷害事件だろ?警察は?」
「・・・潤ちゃんが、言ったんだよ。自分のせいだから・・・・先生は悪くないって」
「それで・・・・」
「潤ちゃんは最後まで先生に刺されたって言わなかった。それで・・・・事件にならなかったんだ」
「そんな馬鹿な!」
「潤ちゃんの両親もそう言ってたよ。でも・・・・潤ちゃんは先生のために何も言わなかったし学校も、転校しろって言われたのに、嫌だって」

俺は愕然とした。
何かあるだろうとは思っていた。
でも、まさかそんなことが・・・・・
松本が、それほどまでにその教師を好きだったという事実に、俺はどうしようもなく動揺していた。

「潤ちゃんは、夏休みが終わるころには退院して、新学期には普通に学校に登校してた。でも・・・・・」
「でも?」
「・・・・数学の授業の時間になると、過呼吸の発作を起こすようになって・・・・もう滝沢先生はいないのに、数学の教科書すら開くことができなくなっちゃったんだ」
「それで、よくうちの高校に入れたな」
「潤ちゃんの両親がさ・・・・そりゃもう大変だったんだよ。潤ちゃんの将来心配して、お母さんなんか毎日のように俺んとこ来て頼んでくんだもん。潤ちゃんをよろしくって。俺もなんとか潤ちゃんのために・・・って思ったんだけど、俺、そもそも数学苦手だし他の教科だっていつも潤ちゃんに教えてもらってるような状態だったから」

確かに、今も相葉は良く松本に勉強で分からないところを教えてもらっているようだった。
松本は、最初こそ数学で苦労していたが今は全教科トップクラスの成績だ。
おそらくだけど、運動神経だって悪くはないだろう。
体育の授業に出ていれば相当の成績のはずだ。

「でも・・・本当に大変だったんだ。潤ちゃん、学校には出て来てたけど、周りの生徒たちも噂してたし、潤ちゃんに対して腫れ物に触るみたいな感じでさ、先生たちも・・・・。上級生たちは特に容赦なく潤ちゃんに対して酷い言葉浴びせて来てたし、保護者の中にも潤ちゃんや潤ちゃんの親に対して陰口言うようなのもいて。本当に・・・・潤ちゃんは何も言わなかったけど、学校に来るのも相当辛かったはずなんだ。でも、潤ちゃんは心配する両親のために休まず学校に来た。俺は、ずっと潤ちゃんの傍にいた。ただ、潤ちゃんを守りたかったんだ」

相葉も相当なものだ。
学校中に知れ渡っていたであろうその噂の的の松本と一緒にいれば、きっと相葉も辛い思いをすることがあっただろうに。
松本が転校しなかったことには疑問があるけれど、もしかしたら、松本も相葉の傍にいたかったのかもしれない・・・・・。

「潤ちゃんはずっと耐え続けてた。でも・・・・潤ちゃんのお母さんは、もう限界だったんだ。それで、潤ちゃんは私立の全寮制のこの高校へ進もうと決めたんだ」
「なるほどね・・・・でも数学は?」
「そりゃ、俺も3年になれば1,2年のころにやった数学くらいなら教えられるじゃん。で、なんとか一生懸命教えたんだけどさ・・・・。でもどうしても潤ちゃん、途中で気分悪くなっちゃって・・・・だからほんと、もう他の教科でカバーするしかないよねってなったの。幸い、潤ちゃん他の教科はパーフェクトだったからさ」
「確かにな・・・・。で、おまえも一緒にここへ来たのは?」
「それは、俺も迷ったよ。でも、潤ちゃんが・・・・もし頼めるなら、まぁくんも一緒に行って欲しいって言われて。そんなん、断れないじゃん。ずっと誰にも弱音吐かなかった潤ちゃんがさ、俺に初めて頼み事してくれたんだよ。そんなん・・・・・嬉しい気持ちしかなかったよ。俺、潤ちゃんに勉強教えることもできないしさ、いつもそばにいることしかできないと思ってたから、そう言ってもらえたことが嬉しくて必死に勉強した」
「・・・・すげえな」

本当にすごい。
俺は、今まで松本のことを何も知らなかった。
どれだけ辛い思いをしてきたのか、想像もつかない。
そんな松本を好きになって・・・・・
傍にいても、いいんだろうか・・・・・

「・・・・あのさ、先生」

相葉が、俺の顔を覗きこんだ。

「・・・・俺ね、正直、潤ちゃんが高校に入ってからもきっと数学の授業だけは受けられないんじゃないかなって思ってたの」
「あ・・・・・そう言えば、なんで・・・・」
「それは俺にもわかんないけど」
「わかんないんかい」
「んふふ。でも潤ちゃんにとってそれだけ櫻井先生が大きな存在なんだと思った。ずっと反対してたけど・・・・潤ちゃんが、あの話を自分から話せる日が来るなんて、思ってなかった。それって、本当にすごいことなんだよ。先生、本当にすごいんだよ」
「相葉・・・・」

相葉が、まっすぐな瞳で俺を見つめていた。

「だから、絶対に潤ちゃんを裏切らないで。潤ちゃんを泣かせないで。潤ちゃんを、悲しませないで!」
「お、おう・・・・」
「それだけ、約束してくれるなら俺、潤ちゃんのこと先生に任せられるから!」

そう言って、相葉が俺の手をがっしりと掴んだ。

「絶対!絶対、約束だからね!!!」

あまりの勢いに倒れそうになりながら
俺は何度も何度も、頷くしかなかったのだった・・・・・・

 

 


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