潤ちゃんが体育着に着替えない理由、というのを何も考えてなくて
ていうか考えていたのかもしれないけどそのくだりをすっかり忘れてたんですよね。
どうしようどうしようって考えて・・・・・
で、ちょっとその理由に触れたくて、今回の展開を考えてみました。
まだその謎はここでは明かしませんが、ちょっとだけワクワクしてもらえたらいいなと思います。



星星星星星星星星星

 

 

学生たちの寮についたものの、俺はその先を考えていなかったことに気付いた。
寮には管理人がいる。
もちろんこっそり忍びこむことなんてできない。

どうしたものか。
と悩んでいると、寮から人が出てくる気配。
俺は慌てて物陰に忍んだ。
その人影はゆっくり寮の入り口から出て歩いてきたのだが・・・・

「・・・・櫻井先生?」
「え!?」

驚いて顔を出すと、そこにいたのは相葉だった。

「あ、相葉、おまえ、何―――」
「何きょどってんの、先生」
「いや・・・・・」
「二宮先生から、電話もらった」
「え・・・・」
「櫻井先生と潤ちゃんに、話をさせてやってほしいって。俺の協力が必要だって」
「ニノが・・・・」
「協力してくれたら、今度の小テストおまけしてくれるって」
「おいっ」
「ふ・・・ふははっ」

目じりを下げて笑う相葉に俺も肩の力が抜け、思わず笑ってしまった。

「ありがとう・・・相葉」
「別に・・・・潤ちゃんが、あんまり元気ないから・・・・潤ちゃんのためだよ」

恥ずかしそうにそっぽを向く相葉の様子が、なんだかとてもかわいらしかった。

「さぁ、時間ないよ!ほら、先生来て!」
「え?おい、でも―――」

相葉に腕を引っ張られ、俺は寮の入り口に向かった。
扉を開け中にはいると、すぐ横には管理人室があり、ガラス扉の向こう側ではいつも管理人が―――

「あ、あれ・・・・?」
「俺、管理人のおじちゃんと仲良しなんだよね。部屋のポットが壊れちゃって、お湯がないからちょっとちょうだいって頼んだら、自分の部屋の貸してくれるって今とりに行ってくれてるの」
「へ、へえ?」
「だから今のうち!」

なんとなく、相葉が人に好かれる理由がわかるんだよな・・・・




『俺、友達の部屋に行ってるから潤ちゃんとちゃんと話して。1時間あげるから』

なんて言われて部屋まで来て。
部屋に入った俺を迎えたのは、大きな目を瞬かせてきょとんとしている松本だった。

「・・・・なんで?」
「その・・・・お前と話したくて」
「まぁは?」
「友達の部屋に行ってる」
「・・・・ふーん」

・・・・なんかテンション低いな。

「・・・・気ィ使ってくれてるの?」
「え?」
「二宮せんせーに何か言われた?」
「え?ニノ・・・・にも、まぁ言われたけど、大野先生に・・・・あ、いやそうじゃなくて」
「大野せんせーに・・・・?せんせー、俺には何も言わなかったのに」
「え・・・・何もって、大野先生と何か話したのか?」

そういえば、どうして智くんが俺に松本のことを言い出したんだろう。
俺は松本のことばっかり考えてたから、あの時何の疑問も持たなかったけど。

「聞いてないの?」

松本が目を瞬かせる。

「・・・・何も」
「俺が、大野せんせーの絵のモデルになったことも、聞いてない?」
「え!きいてねえ!なんだそれ!」
「・・・・絵のモデルになってって言われて、今日の放課後、大野せんせーのモデルになってたの。その時は別に他愛ない話しかしなくて、櫻井せんせーのことも何も言ってなかったのに」

・・・・知らねえ
絵のモデル?
智くんが・・・・
確か、人物画はあんまり描かないって言ってなかったっけ・・・・?

「それって・・・・2人きりで?」
「え?うん、そうだね。美術室使ってる人、他にいなかったし」

2人きりで・・・・

智くんはそこで松本と話して、松本のこと好きだって・・・・・

なんだか、もやもやしてきた。

「せんせー?何怖い顔してるの?」
「・・・・」
「せんせー?ねえ、話って・・・・」

松本が、俺に近づいてきた。

下から、俺の顔を覗きこむ。

その瞬間。

俺は松本の肩を掴み、そのまま壁に押し付けると、その赤い唇に自分の唇を重ねたのだった・・・・。

 

 

 

 


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