久しぶりのこちらのお話。
思い出すために何度か読みなおしました。
自分で作ったお話なんですけど、忘れちゃってるんですよね~(^_^;)
最初に書きだした時、ラストをどうするかも考えていたはずなんですけど、もうすっかり忘れちゃってるので、今からいろいろ考えながら書いていきたいと思っています。
亀更新ですが、楽しんでいただけると嬉しいです。
そして、ブログでも拍手webでも、お読みいただいた感想をいただけるととってもとっても嬉しいです(*≧∪≦)

それではどうぞ\(^o^)/


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

 

「・・・・潤、おはよ」

翌朝、潤はその言葉通り朝8時に来てキッチンに立っていた。

「あ、おはよう、智。もうすぐできるから、顔洗ってきなよ。相葉ちゃんも起こしてね」
「ん・・・・今日、ニノは?」
「しょおくんに呼ばれて、行っちゃった。たぶん午前中には戻ると思うけど」
「ふーん・・・・翔くんは、お前のとこには来ないの?」
「・・・しょおくん、忙しいから」

そう言った潤は、ちょっと寂しそうに見えた。
長い睫毛が白い肌に影を作り、その横顔は彫刻のように綺麗だった。

「・・・どうかした?智」
「あ、いや・・・」

思わず見惚れてた、なんて言えるわけない。
動揺を悟られないように目をそらし、洗面所へ向かおうとすると―――


「んふ・・・・智、すごい寝癖」
「え」

ふわりと、潤の白く長い指が俺の後ろ髪に触れた。
その瞬間、電気が走ったように体が震えた。
髪に触れただけ、なのに、まるで抱きつかれたみたいに体中が熱くなる。

「じゅ・・・・」
「あ、潤ちゃん!おはよ!本当にきてくれたんだ!」

キッチンに、起きたばかりの相葉ちゃんが顔を出す。
途端に潤が噴き出す。

「ぷはっ、相葉ちゃんもすごい寝癖!なんだよぉ、2人ともいつもそんななの?」
「え、そう?あ、俺顔洗ってくるね」

すぐに相葉ちゃんがいなくなり、潤はまた楽しそうにくすくす笑う。

「相葉ちゃんていつもあんな感じ?朝から元気だね」
「うん、大体あんな感じ。そういえばニノが、潤は寝起き悪いって言ってたけど」
「あ~、うん。俺朝弱いんだよね。いっつもカズに怒られちゃう」
「あいつ、潤に怒ることなんてあるの?」
「あるよ~。ニノはね、厳しいの。人にも自分にも。でも怒られるの嫌じゃないよ。俺のためを思って言ってくれてるの、ちゃんとわかってるし。しょおくんもそうだけど、2人とも俺のことすごく大事にしてくれてるからいつも真剣に怒ってくれるんだよ」

穏やかに話す潤。
ニノと、翔くんの想いをちゃんと受け止め、応えようとしてるんだな。
今時、珍しいくらい純粋で、素直なやつ・・・・



潤が作ったフレンチトーストはすごくおいしかった。
相葉ちゃんなんてあんまりおいしくて5個も完食してたくらい。
俺も3つも食べちゃったよ。

「潤ちゃんて料理うまいよね。ニノも潤ちゃんの作るハンバーグが好きって言ってたけど」
「んふふ。作るの、好きなんだ。みんながおいしいって言ってくれるの嬉しいし。みんなって言っても今まではニノとしょおくんだけだったけどね。相葉ちゃんと智にも喜んでもらえて嬉しい」

嬉しそうに・・・・
それはそれは嬉しそうに笑う潤。
なんだか・・・・
胸が締めつけられるようだった。
潤の笑顔は、なんだか見ていて不思議な気持ちになる。
無邪気でかわいい。
とても愛しく思う気持ち。
それからなぜか切なく、胸が苦しくなるような気持ち。
どうしてだか、その時の俺にはまだわからなかった・・・・




「智、コーヒー飲む?」

仕事がひと段落したころ、扉がノックされ潤が顔を覗かせた。
まるで、仕事の状況が見えていたかのようなタイミング。

「あ・・・・・うん」
「甘いものは?今ね、コンビニ行ったらおいしそうなケーキがあったから買ってきたんだ。ちょうどニノもきたから、向こうで4人で食べよ?」
「ケーキ?」
「うん、チョコレートケーキ。好き?」
「好き」
「んふ、よかった」

仕事で疲れてると、甘いものが食べたくなる。
なんかもう、バッチリのタイミングだった。
まるで俺の気持ちが全てわかってるみたいな・・・・

「おっさん、無精ひげ生えてるよ」

リビングに行くなり、座っていたニノが俺を見て言った。

「あ、ひげ剃るの忘れてた」

まぁ、普段出かけるとき以外はひげ剃ったりしないからいつものこと。
でも、お客さんとか担当さんが来るときは一応ひげ剃るんだけど・・・・
なんだろう。
潤と知り合って間もないのに。
潤がここにいることがあまりにも自然過ぎて、忘れてたんだ・・・・

「このチョコレートケーキんま~~~~い!」
「ほんと、上手いね~!潤ちゃんの入れてくれたコーヒーも上手いし!」
「相葉さん、食べ方きたないよ!せっかく潤くんが買って来てくれたんだからさぁ」
「ニノ、うっさいよ!あ、大ちゃん、残すなら俺にちょうだいよ」
「残さない!これ、ほんとうまい。コンビニってこんなうまいケーキあるんだ」
「智、あんな近くにあるのに知らなかったの?和菓子とかもおいしそうだったしおでんとか・・・・あ、俺今度肉まん食べたい」

ニノと相葉ちゃんがわちゃわちゃと言い合っている中、潤が最後にぼそっと言った言葉がふと気になった。
潤は、肉まんも食べたことがないのかな・・・・
普通のことが、普通じゃない潤。

「・・・・今度、公園で肉まん食べる?散歩がてら」

こっそり聞いてみると、途端に瞳を輝かせる潤。

「うん!食べる!」

子供みたいだ。
無邪気そのもの。
なのに、ときどき切ない表情をする・・・・・


知りたい。


潤を知りたい。


もっと深く・・・・・





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