こんにちは!!
うちのごはん食べてますか?爆  笑
わが家ではうちのごはん+お弁当にはおにぎり丸を使用。
毎日翔潤に癒されておりますラブラブ
さて、お話の方はちょっと暗いですねー。
ちゃんと最終回までのお話が頭の中にはできてるんですが、なかなか更新できなくてすいません。
少しずつですがちゃんとハッピーエンドにしますので、しばらくお待ちくださいねルンルン

 

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

「・・・・ひでぇな」

リーダーがポツリとつぶやいた。
手にはスマホ。

「見るなって言われてるじゃん」
「ニノ・・・だってさ、嘘ばっかりじゃん。松潤がお通夜の時にあの女をナンパしたとか、二股とか・・・・それ見たやつらが松潤のことなんて呼んでるか知ってる?」
「知らないよ。知りたくもない。そんな記事嘘だなんてすぐにわかるよ。誰もこんなの信じない」
「でも」
「潤くんがそんな人間じゃないって、ファンなら知ってるよ。芸能界でだってそんな記事信じるやついない!」

ニノの声が震えているのがわかった。
拳を握りしめ、じっと何かに耐えるようにうつむいた。

「ニノ、大野さん、もうすぐ松本が出てくるよ」

俺の言葉に、2人が顔を上げてテレビの方を見た。

あれから1週間。
今日は松本が退院する日だった。
週刊誌に掲載された松本とグラビア女優の熱愛報道の記事はあっという間に広まり、松本がお世話になった方のお通夜の会場で松本がその女優を口説いたという松本という人間を知っていたら絶対に信じないような話が事実のように語られていた。
そして噂の女優との二股交際にその女優のファンや2人の交際を信じていたドラマのファンが激怒し松本を批判するという展開になっていたのだ。
松本が車にはねられたという事故については『天罰が下った』などという声が上がり松本の体を心配しているのは松本の友人とファンだけという状況だった。
マスコミが松本のスキャンダルで騒ぐ中、入院している病院も突き止められ退院する日もばれ、規制されながらも今日は朝から病院の周りにマスコミが押し寄せていた。


『―――というわけで、もうそろそろ松本さんがこの病院から出てくると思われます』

病院の前でマイクを持ったレポーターがわざとらしく神妙な顔をしてカメラの前に立っている。

もちろん松本の傍にはマネージャーもついているし他にも事務所のスタッフが数人松本の護衛のために傍についているはずだった。
それから―――

「あの人、本当に行ったんだ」

ニノの言葉に俺は肩をすくめた。

「お前が行ったら余計に混乱するって言ったんだけど・・・潤は俺が守るんだって聞かねえから」
「ったく・・・・正義のヒーローかよ」
「ふ・・・・松潤にとってはヒーローだよ。もし俺が松潤と付き合ってたらやっぱり傍にいたいもん」

リーダーが苦笑する
そりゃあ。
松本を心配する気持ちは俺らだって同じだ。
特に松本は、本当に落ち込んでいる時ほど大丈夫な振りをする。
まぁ、それに気付かないやつはいないけど。

カメラの前のレポーターの女性がはっとした表情で後ろを振り返った。

『今、松本さんが出てくるということです!』

病院の敷地に入ることまでは許されていないのか、病院の手前の道に所狭しと報道陣が殺到した。
数え切れないほどの人とカメラの雑踏の向こうに、病院の入り口が見える。
そしてその扉が開き―――

『松本さんです!松本さんが出てきました!』

数人の男に前後を挟まれ、松葉づえをついた松本をカメラが捉えた。

『松本さん!!石本涼子さんとの交際について一言!』
『二股交際についてコメントお願いします!』
『どちらを選ぶんですか!?』

我先にとレポーターたちが声を張り上げるが、もちろん松本は答えない。
その松本の後ろから現れ、松本の肩を抱いたのは―――

『あ、相葉さんです!相葉雅紀さんがいます!』

相葉が松本を守るようにその肩を抱き、カメラの方へ視線を向けた。

『相葉さん!松本さんから話は聞きましたか!?』
『松本さんが二股交際していたことをご存知でしたか!?』
『相葉さん!一言お願いしますよ!』
『嵐メンバーとして、腹が立たないんですか!?』

その時だった。
報道陣の間をかき分けながら進みようやく車までたどり着いた相葉が、松本を背に隠すようにして振り返ると報道陣を睨みつけた。

「潤は、そんな奴じゃないよ!」

一瞬にして、報道陣が静まり返った。




「・・・・あのバカ。何も言うなって言われたのに」

テレビではすでに2人が車に乗り込み走り去ってしまった後、映像はスタジオに切り替わっていた。
ニノが溜息とともにぼやき、大野さんは小さく笑う。

「ま・・・・あれくらいで済んだんだから良かったよ。自分が松本の恋人だなんて言ったら大変なことになってるよ」
「まぁ・・・・あれでも我慢したんだろうね。潤くんのためだから」
「でも、これで今日の収録できる?松潤大丈夫なの?」

大野さんの言葉に、俺とニノは顔を見合わせた。

「・・・今日のはしやがれだから、体使わないし・・・・」
「でも、お客さん入れるでしょ?」

そう、今日は嵐にしやがれの収録がある。
動いたりすることはほとんどなくスタジオでVTRを見たりクイズに答えたりする程度だから怪我をしていても参加することができるから、松本は今日の収録から参加することになっていた。
が・・・・
スタジオには観覧の客がいる。
ほとんどがファンクラブの会員だし嵐のファンばかりだろう。
だがその全てが松本のファンというわけではない。
当たり前のことではあるけれど、その前に出ることが、今の松本にできるのだろうか・・・・?
忙しくてあれ以来病院には行っていないが、マネージャーの話だと報道のことは全て知っているようだった。
普段と変わりない様子だっていうことだけど、どうだろう?
松本は小さいころから繊細で傷つきやすいところがある。
大人になって多少は強くなった気はするけれど、それは表に出さなくなっただけであって内面は変わっていないように思えた。
相葉が傍にいれば多少は違うだろうけれど、あいつは今グループで一番忙しい。
毎日連絡はとっているだろうけれど、なかなか会いに行けないのが現状で、今日も収録の前にようやく時間をこじ開け病院までいくことができたのだ。
こんな状況で、無事に番組の収録ができるのか・・・・?



「潤、大丈夫?」

俺は車の後部座席で隣に座る潤の手をそっと握った。
潤の顔は青白く、体は微かに震えていた。
俺が手を握ると少しその体を強張らせたが、すぐに弱々しい笑みを浮かべた。

「大丈夫だよ。まぁくん、ありがとね」
「そんなのいいよ。でも・・・・今日はやっぱり帰って休んだ方がいいんじゃないの?このまま実家の方に送ってもらえば・・・・」

俺の言葉に、潤は首を横に振った。

「大丈夫だよ。そんな風に、俺を腫れ物みたいにしないで」
「そんなつもりじゃ・・・・」
「わかってる。ごめん。―――ちょっと、寝る。着いたら起こして」

そう言って、潤は体を深く沈めると目を閉じた。

俺はもう声をかけるのをやめた。
潤は、こう見えて頑固なんだ。
特に仕事に対してはストイックだから体調が悪いからと言って休むようなことは絶対になかった。
今回も、たとえ観客の反応が冷たいものだったとしても、いつもと変わりなく仕事をこなすんだろう。

でも、心が傷つかないわけじゃない。
潤のガラスのように繊細な心が傷つけられる。
その現実に、俺の胸も痛くなる・・・・・




にほんブログ村
いつもお読みいただきありがとうございます!
ランキングに参加しています♪お気に召しましたらクリックしてくださいませ♪


拍手お礼小話はこちらから↑