2話目、出来ました!
思ったより早くできたので一安心。
さて、2月はバレンタインデーがありますね!
潤ちゃんのミルチのCMがかわいくって毎日癒されてます♪
きのたけのQUOカードキャンペーンも始まったし、楽しみたくさん!


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夜中の病院。
まさか年明け早々こんなところに来ることになるとは思わなかった。
もちろん、俺はどこも悪いところなんてない。
ここへは―――

「!ニノ!」

タクシーを降りると、同じように前に泊まっていたタクシーから降りてきたニノに声をかける。
ニノが振りむき、強張った顔で俺を見た。

「翔ちゃん」
「・・・行こう」

俺たちはそれ以上言葉を交わすことなく足早に病院へ入って行った。

先に着いていたマネージャーと大野さんが、俺たちに気付いて振り返った。

「・・・・佐野さん、松本は・・・・?」
「まだ、僕もわからないんです。車にはねられた、ということしか聞いてなくて・・・・」

マネージャーの言葉に俺たちは顔を見合わせた。

「相葉は?松本と一緒じゃなかったの?」

紅白の後、相葉以外のメンバーはカウコンに向かい、それが終わってから松本は相葉のマンションへ行ったはずだった。
すでに半同棲生活をしている相葉と松本。
それはマネージャーも知っていた。

「・・・・僕が、連絡したんですよ。警察から事務所に連絡が入り、僕へ連絡が来て、僕からみなさんへ―――」
「・・・・知らなかったの、相葉ちゃん」

大野さんの言葉に、マネージャーは頷いた。

4人で暗い廊下を進んでいくと、手術中の照明が照らし出すベンチに、相葉はうずくまるように座っていた。

「相葉くん!」

ニノが、素早く駆け寄る。
俺と大野さんもその後に続いた。

相葉が、ゆっくりとその顔を上げた。
真っ青な顔をしていたものの、その目はしっかりと俺たちを捉えた。

「・・・・大丈夫か?」

俺の言葉に、微かに相葉は頷いた。

「・・・・俺の、せいなんだ」

囁くように、小さな声だった。
俺たちはそっと顔を見合わせる。

「・・・相葉くん、どういうこと?一緒じゃなかったんでしょ・・・?」
「・・・買い物に行くって・・・・1人で・・・・。あんな時間に、1人で行かせて・・・・・俺が一緒だったら・・・・・」

徐々に震えだす、相葉の体。
ニノが、その肩を抱くように両手でつかんだ。

「相葉くん、落ち着いて―――」
「俺が一緒だったら―――!俺が―――!」

絞り出すような声。
相葉の目から、涙がこぼれおちた。

「相葉くん!大丈夫だよ!潤くんは大丈夫だから!」
「落ちつけ、相葉、とにかくここじゃ・・・・」

手術室の前だ。
俺たちは3人で相葉を抱えるようにして立ち上がらせた。
が、そんな俺たちの手を振り払うように相葉はまたベンチに座り込んだ。

「いやだ・・・・俺は、ここにいる。潤の傍にいなくちゃ・・・・」
「相葉・・・・」
「大丈夫・・・・大丈夫だよ。俺、落ち着いてるから・・・・ただ、潤が心配なだけ・・・・」

「すいません、ちょっとよろしいですか?」

そのとき、後ろから静かな声がした。
俺たちが振り返ると、そこには少しくたびれた感じのスーツに身を包んだ男性2人が立っていた。

「すいません、わたしたちこういうもので―――」

そう言って白髪交じりの髪の男が胸ポケットから黒い手帳を出し、中を開いて俺たちに見せた。
そこには男の顔写真と、○○所刑事課刑事という文字。

「三浦と申します。こちらは同じく刑事の坂田。ちょっとお話を伺いたいんですが」
「わたし、マネージャーの佐野です」
「早速ですが、事故に遭われたのは松本潤さんで間違いありませんか?」
「はい」
「それで、事故の状況なんですが、通報してきた方は男性だったということなんですがその方はここに?」

刑事の言葉に、俺たちは顔を見合わせた。

「いえ、僕らじゃありません。僕も事務所から連絡をもらって知ったんですが」
「そうでしたか。記録では、若い男性の声で救急に電話がかかってきたそうです。『嵐の松本潤が、車にはねられた』と言っていたそうです。そして場所を告げたあと切れたということで、近くの派出所から警官が出動し、同時に救急が駆け付けたんですが、現場には倒れて意識のない松本さんと松本さんの傍で呆然としている運転手の男性しかいなかったということです。その運転手には現在事情を聞いていますが、通報したのは運転手ではないということです」

三浦という刑事はそこまで話して俺たちの顔をさっと見渡した後、再び手帳に視線を落とし話し続けた。

「運転手の話では、近くのコンビニの方から突然人が飛び出してきて、慌ててブレーキを踏んだが間に合わなかった、と。そしてはねる瞬間、さらに1人飛び出してきてそのはねられそうになった男を突き飛ばした、と言っているそうです」
「突き飛ばした・・・・?じゃあ、それが松本?」

俺の言葉に、三浦刑事は頷いた。

「そうでしょうね。運転手はすぐに車を降りて松本さんに駆け寄ったそうです。そのとき、傍に突き飛ばされた男と、もう1人女がいたと―――」
「女?」
「ええ。大分取り乱した様子で、興奮気味に何か叫んでいたということですが、運転手も動揺していて、何を言っていたかわからなかったということです。それから救急車を呼ぼうと携帯電話を取りに車に戻ったそうですが、動揺していたのと衝撃でダッシュボードに乗せていた携帯が下に落ちていたのとで探すのに手間取ったようですね。ようやく携帯を見つけた時には既に警官が駆けつけていて、救急車のサイレンも聞こえていたと」
「それで、その男女は―――」
「もう一度車から出た時には、もういなくなっていたそうです」
「・・・・その男が、通報したのかな」

ニノが呟いたが、刑事は『さぁ』と首を傾げるだけだった。

松本は、最初に道路に飛び出した男を庇って車にはねられた。
でも、その男も一緒にいたという女も誰だかわからない。
一体どうしてこんなことに―――

俺は、まだ照明の消えない手術室を見つめたのだった・・・・・。




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