このお話の存在を、つい先日まですっかり忘れていたゆずりん。
みなさん、覚えてました？
すいません、ほんと全然覚えてなくて・・・・・最初から読み返し、なんとか続きを書くことができました。
悪魔な潤ちゃんはかわいくて、そしてエロい。
という感じにしたいなと思ってます。
「誘惑しようとしてる？潤が？」
翔さんが、思いっきり眉を顰めた。
「いや・・・・そんな風に見えると思っただけで、まだそうとは・・・・」
「俺は、人間を不幸にしろと言ったんだぞ？なのになんでそんな男を誘惑するなんて話になるんだよ？」
「だから・・・・たぶん、誘惑して、その大野って男が自分に惚れたらあっさり捨てるつもりなんだと思うけど・・・・」
「あいつ・・・変なドラマでも見たのか？」
「それはともかく、俺が心配してるのは潤くんにそれができるのかってことですよ」
「・・・どういうことだ？」
「潤くんが・・・・自分が仕掛けたこととはいえ、自分を好きになった男を簡単に切り捨てられるような子だと思う？」
「それは・・・・・」
「潤くんは・・・・そんなことする子じゃないと、俺は思ってます」
「だったら・・・・どうすると？」
「さぁ。ただ・・・俺は、潤くんを守りますけどね。たとえそれが翔さんの意に反してるとしても」
「カズ、お前―――」
「じゃあ、そろそろ失礼します。潤くんのことが心配なので」
俺は、まだ何か言いたそうな翔さんを後に、潤くんの元へ向かったのだった・・・・・。
「智、あれなに？」
「え？」
潤が指差したのは、公演の中にある屋台で・・・・
「あれ？たこ焼きじゃん」
「たこ焼き？」
きょとんと首を傾げる潤。
え、もしかして知らない？たこ焼きを？
「俺、あれ食べたい。買ってくるね」
「へ？ちょ―――お前、金持ってんの？」
見たところ、潤は手ぶらなんだけど。
が、潤は構わずたこ焼き屋の屋台に向かって走り出してしまった。
「おい！―――ったくもう・・・」
仕方なくその後を追いかける俺。
案の定お金を持っていなかった潤の代わりに支払いを済ませ、公園のベンチに座り焼きたてのたこ焼きを2人でほおばることに。
「うま！おいしいね！こんなの初めて食べた！」
「マジで？お前・・・・どこの坊ちゃんだよ」
いきなり高級マンションに引っ越してきたり、現金を持ってなかったり、たこ焼きを知らなかったり・・・・
世間知らずにもほどがある。
いったい何者？
それに、どうしていきなり俺たちの前に現れたんだ・・・・？
「これ、俺にも作れるかなぁ」
「ええ？そりゃ、作れないことはないと思うけど・・・・専用のプレートがないと無理だよ。うちにはねぇぞ、そんなもん」
「プレート？それ売ってる？」
「売ってるけど、お前金持ってねえじゃん」
「あ、そっか。カズが帰ってきたらお願いしよ。あ、これのお金もちゃんと返すからね」
「別に、これくらいいいけど・・・・なぁ、お前らっていつもそうなの？」
「ん？」
「支払いを、二宮がしてるの？二宮とお前ってどういう関係？」
兄弟にも見えないけれど、一緒に住んでるみたいだし、友達とも違う気がする。
「カズ？カズは、家族だよ」
「家族？」
「そう。小さいころから一緒に育ったからね」
「兄弟ではないんだよな？」
「うん、ちがう。カズは俺のお目付け役だから」
「お目付け役って？」
「お目付け役はお目付け役だよ。ずっと俺と一緒にいるの」
「ずっと・・・・お前の兄ちゃんも一緒に？」
「そう、しょおくん。超かっこいいよ、しょおくん」
「あ、そ・・・・。お父さんとお母さんは？」
「それは・・・・今は、いない」
突然、潤の声が小さく低くなり、俺ははっとして顔をあげた。
潤は俯き、その長い睫毛が白い肌に影を作っていた。
「あ・・・・わるい。えっと・・・・で、そのお兄さんは一緒には住まないの？あのマンションに」
「うん、しょおくんは忙しいから」
「そうなんだ？お兄さん、仕事は何してるの？」
「んー、たくさんの悪―――人に、、勉強教えてるよ」
「勉強を教えてる？先生なの？」
「そう、それ」
「へぇ・・・・」
兄貴が先生で、弟は・・・・遊んでるのか？
「智の絵って、すごいよね」
「え・・・そう？」
「うん。俺、智の絵、すごい好き。だから、智に会えてすげえ嬉しいの」
嬉しそうに。
本当に嬉しそうに笑ったその笑顔が、キラキラと眩しいくらいに輝いて見えて―――
俺の胸が、どきどきとうるさく鳴り始めた。
「潤くん」
突然後ろから声がして、俺は飛び上るほど驚いた。
ぎょっとして振り向くと、ベンチの後ろの植え込みから、二宮が姿を現したのだった。
「カズ、お帰り！早かったね」
「まあ、報告だけなんで。散歩、楽しかった？」
「うん。あ、カズもこれ食べる？たこ焼き。超うまいの」
二宮は興味なさそうに潤が差し出したたこ焼きをちらっと見ると、肩をすくめた。
「今、お腹すいてないから。後で潤くんが作ってくれるもの食べる」
「そぉ？何食べたい？」
「ハンバーグがいいな」
「また？カズ、そればっかり」
「だって潤くんの作ってくれるハンバーグ、好きなんだもん」
「んふふ」
だからさ。
何なんだろう、この2人の妙に甘ったるい雰囲気は。
二宮なんて、俺と話すときはにこりともしないくせに、潤と話すときは柔らかく、とろけそうに甘い表情で笑うんだよ。
潤もそんな二宮に完全に甘えてて。
なんだか、俺が邪魔者みたいに思えてくるじゃないか。
「・・・・俺、そろそろ帰るわ」
「え、帰るの？智。散歩終わり？」
「ん。そろそろ帰って仕事しないと」
「・・・・じゃ、俺もかえろ。カズ、買い物してく？」
「ん、いいよ」
そう言って、2人で寄り添いながら歩き始める。
なんか、なんかむかつく。
別にこの2人がどんな関係だろうが俺には関係ないことだけど。
でもなんか・・・・
なんか、もやもやする・・・・
その後俺は自分の部屋へ帰ったけれど。
やっぱり仕事の集中することができず、その日はもう諦めて不貞寝することにしたのだった・・・・・。
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翔さんが、思いっきり眉を顰めた。
「いや・・・・そんな風に見えると思っただけで、まだそうとは・・・・」
「俺は、人間を不幸にしろと言ったんだぞ？なのになんでそんな男を誘惑するなんて話になるんだよ？」
「だから・・・・たぶん、誘惑して、その大野って男が自分に惚れたらあっさり捨てるつもりなんだと思うけど・・・・」
「あいつ・・・変なドラマでも見たのか？」
「それはともかく、俺が心配してるのは潤くんにそれができるのかってことですよ」
「・・・どういうことだ？」
「潤くんが・・・・自分が仕掛けたこととはいえ、自分を好きになった男を簡単に切り捨てられるような子だと思う？」
「それは・・・・・」
「潤くんは・・・・そんなことする子じゃないと、俺は思ってます」
「だったら・・・・どうすると？」
「さぁ。ただ・・・俺は、潤くんを守りますけどね。たとえそれが翔さんの意に反してるとしても」
「カズ、お前―――」
「じゃあ、そろそろ失礼します。潤くんのことが心配なので」
俺は、まだ何か言いたそうな翔さんを後に、潤くんの元へ向かったのだった・・・・・。
「智、あれなに？」
「え？」
潤が指差したのは、公演の中にある屋台で・・・・
「あれ？たこ焼きじゃん」
「たこ焼き？」
きょとんと首を傾げる潤。
え、もしかして知らない？たこ焼きを？
「俺、あれ食べたい。買ってくるね」
「へ？ちょ―――お前、金持ってんの？」
見たところ、潤は手ぶらなんだけど。
が、潤は構わずたこ焼き屋の屋台に向かって走り出してしまった。
「おい！―――ったくもう・・・」
仕方なくその後を追いかける俺。
案の定お金を持っていなかった潤の代わりに支払いを済ませ、公園のベンチに座り焼きたてのたこ焼きを2人でほおばることに。
「うま！おいしいね！こんなの初めて食べた！」
「マジで？お前・・・・どこの坊ちゃんだよ」
いきなり高級マンションに引っ越してきたり、現金を持ってなかったり、たこ焼きを知らなかったり・・・・
世間知らずにもほどがある。
いったい何者？
それに、どうしていきなり俺たちの前に現れたんだ・・・・？
「これ、俺にも作れるかなぁ」
「ええ？そりゃ、作れないことはないと思うけど・・・・専用のプレートがないと無理だよ。うちにはねぇぞ、そんなもん」
「プレート？それ売ってる？」
「売ってるけど、お前金持ってねえじゃん」
「あ、そっか。カズが帰ってきたらお願いしよ。あ、これのお金もちゃんと返すからね」
「別に、これくらいいいけど・・・・なぁ、お前らっていつもそうなの？」
「ん？」
「支払いを、二宮がしてるの？二宮とお前ってどういう関係？」
兄弟にも見えないけれど、一緒に住んでるみたいだし、友達とも違う気がする。
「カズ？カズは、家族だよ」
「家族？」
「そう。小さいころから一緒に育ったからね」
「兄弟ではないんだよな？」
「うん、ちがう。カズは俺のお目付け役だから」
「お目付け役って？」
「お目付け役はお目付け役だよ。ずっと俺と一緒にいるの」
「ずっと・・・・お前の兄ちゃんも一緒に？」
「そう、しょおくん。超かっこいいよ、しょおくん」
「あ、そ・・・・。お父さんとお母さんは？」
「それは・・・・今は、いない」
突然、潤の声が小さく低くなり、俺ははっとして顔をあげた。
潤は俯き、その長い睫毛が白い肌に影を作っていた。
「あ・・・・わるい。えっと・・・・で、そのお兄さんは一緒には住まないの？あのマンションに」
「うん、しょおくんは忙しいから」
「そうなんだ？お兄さん、仕事は何してるの？」
「んー、たくさんの悪―――人に、、勉強教えてるよ」
「勉強を教えてる？先生なの？」
「そう、それ」
「へぇ・・・・」
兄貴が先生で、弟は・・・・遊んでるのか？
「智の絵って、すごいよね」
「え・・・そう？」
「うん。俺、智の絵、すごい好き。だから、智に会えてすげえ嬉しいの」
嬉しそうに。
本当に嬉しそうに笑ったその笑顔が、キラキラと眩しいくらいに輝いて見えて―――
俺の胸が、どきどきとうるさく鳴り始めた。
「潤くん」
突然後ろから声がして、俺は飛び上るほど驚いた。
ぎょっとして振り向くと、ベンチの後ろの植え込みから、二宮が姿を現したのだった。
「カズ、お帰り！早かったね」
「まあ、報告だけなんで。散歩、楽しかった？」
「うん。あ、カズもこれ食べる？たこ焼き。超うまいの」
二宮は興味なさそうに潤が差し出したたこ焼きをちらっと見ると、肩をすくめた。
「今、お腹すいてないから。後で潤くんが作ってくれるもの食べる」
「そぉ？何食べたい？」
「ハンバーグがいいな」
「また？カズ、そればっかり」
「だって潤くんの作ってくれるハンバーグ、好きなんだもん」
「んふふ」
だからさ。
何なんだろう、この2人の妙に甘ったるい雰囲気は。
二宮なんて、俺と話すときはにこりともしないくせに、潤と話すときは柔らかく、とろけそうに甘い表情で笑うんだよ。
潤もそんな二宮に完全に甘えてて。
なんだか、俺が邪魔者みたいに思えてくるじゃないか。
「・・・・俺、そろそろ帰るわ」
「え、帰るの？智。散歩終わり？」
「ん。そろそろ帰って仕事しないと」
「・・・・じゃ、俺もかえろ。カズ、買い物してく？」
「ん、いいよ」
そう言って、2人で寄り添いながら歩き始める。
なんか、なんかむかつく。
別にこの2人がどんな関係だろうが俺には関係ないことだけど。
でもなんか・・・・
なんか、もやもやする・・・・
その後俺は自分の部屋へ帰ったけれど。
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