このお話の設定的には、以前書いていた『天使の涙』とちょっと似てるかな。
でもあれは天使のお話で、こちらは悪魔。
悪魔っていろんな国によってその認識がまるっきり違うんですね。
一応勉強してから描こうと思ったんですけど、天使と違って悪魔って本当に定義がないというか、国によってまるっきりその存在自体の意味が違う。
で、こうなったらゆずりんなりの悪魔の世界を作ってしまおう、と思ったわけです。
悪魔の潤ちゃんは、天使の潤ちゃんとはちょっと違います。
翔くんとの関係も、これからの2人の関係も・・・・・
いい意味で明るく、無邪気で(小)悪魔な潤ちゃんです。

そうそう、昨日書くのを忘れてしまいましたので、改めて。
ドームツアー当選された方、本当におめでとうございます!!
ゆずりんは落選してしまいましたが、大丈夫ですビックリマーク
毎日楽しいレポ待ってますから(笑)
今年は全滅でしたけど、みなさんのレポ追ってるだけでも楽しめたし、DVDを見る楽しみもありますしね。
ゆずりんと同じく惜しくも落選してしまった方、来年は行けるよう今から祈っておきましょう音譜
いろいろな事情で、応募することすらできない方もいらっしゃると思います。
そんなお留守番組のために、DVDになった時に楽しめるようなコンサートを、潤ちゃんはじめ嵐の皆さんは考えてくださっていると思います。
LOVEコンやデジコンの批評を聞いていると、振り付けやウェーブの指導するくだりはいらないとか、スッピンでの潤ちゃんの毎日の案内的な説明はいらないとか勝手なことを言う方がいらっしゃいましたけども。
あれは、編集してくださったスタッフさんと潤ちゃんの優しさだとゆずりんは思っています。
コンサートに来られなかった方に、どうやってあのウェーブやファン参加のダンスがあんな揃ったきれいなものになったか、そして毎日同じ、また高いクオリティのものをお届けできるよう、スタッフや嵐さんがどんなふうにコンサートを作っているか。
それを見せてくれたものだと思います。
それは、スタッフと一緒に毎日遅くまで打ち合わせしていた潤ちゃんだからこそできるもの。
潤ちゃんが演出に関わっているからこそ、嵐さんとスタッフの絆も強くなる。
1人だけ目立ってやろう、なんて思ってる人だったらあんなすばらしいコンサートになっていません。
文句を言いたい人には言わせておきますけども。
悔しいなと思うのは、そうやって批判する人たちの中にも当選している人はいるわけで。
純粋に、コンサートを楽しみたいと思っている方だけに当たるわけじゃないというのが、とても悔しいですけども。
どうか、行かれる方は思う存分楽しんで来てくださいね。
もし行かれた先で、ちょっとムカつく人がいたとしても、そこはスルーして、思い切りはじけてきてください。
はじけたその姿を、きっと潤ちゃんと嵐さんが見てくれてると思いますから。
長くなりましたけども、お話の方も、気軽に楽しんでいただければ嬉しいですラブラブ



゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆


 



「ぅあったまいてぇ・・・・」

ガンガンと痛む頭を抑えつつ、ベッドに体を起こす―――と。

「んー・・・・・・」
「へ?」

突然隣から、無駄に色っぽい声が聞こえ、ぎょっとする。
シーツにくるまって寝ていたのは、眩しいくらいの白い肌に、柔らかそうな癖のある黒髪と長い睫毛、赤い唇、ギリシャ彫刻のように整った顔を男で―――

「だ・・・・・誰だ・・・・?」

とても、きれいな男だった。
でもその寝顔はあどけなくて。
まるで生まれたばかりの赤ん坊のように、無邪気な顔で寝ていた。

いったい、何もの?
どうして、ここに?

昨日、1年間付き合っていたりさと別れ、落ち込んでいた俺を励まそうと相葉ちゃんが銀座のバーへ連れて行ってくれた。
そこで愚痴りながらビールを浴びるように飲んだとこまでは覚えてる。
でもその後、どうやって家へ帰って来たのかは・・・・・全く覚えていなかった。

目の前で穏やかな寝息を立てているきれいな男。
俺は、無意識にその男の頬に手を伸ばしていた。
あと少しで、その艶やかな肌に手が触れそうになった時―――

「まったく、死んだように寝てるから本当に死んじゃったのかと思いましたよ」
「うわぁッ、誰!?」

突然部屋の隅の方から声が聞こえ、俺は飛び上るほど驚いた。
そこに立っていたのは、眉間にしわを寄せた小柄で犬みたいな顔をした男で、黒いシャツに黒い細身のパンツという黒づくめの格好で俺を睨みつけていた。

「な・・・なんだよお前!何者だ!?」
「あーうるさい。潤くん、起きて。顔洗ってこよう」

そう言いながら、小柄な男が俺の隣に寝ていた男の肩を叩く。

「んー・・・・かぁずぅ・・・・・まだ眠いぃぃ・・・・」

舌足らずなその声に、なぜか俺がドキドキする。

「ほら、一緒に行くから」
「んー・・・・・」

小柄な男に引きずられる様にベッドから抜け出し、その体を支えられるようにふらふらと歩いて行く。
上半身は裸で、下にはなぜか俺のグレーのスウェットパンツを履いていた。
俺より背の高いそいつにはちょっと短めだったけれど―――
程良く筋肉のついたその上半身は背中も綺麗で、その腰は細くくびれていた。
その腰に腕を回し支えられ歩く姿は、男同士なのにどこか卑猥に見えて―――
俺は口をポカンと開けたまま、2人が部屋を出て行くのをただ見送っていた・・・・・。



「え・・・・俺、キス、したの?」

相葉ちゃんの話を聞いて、俺は青くなった。
リビングのテーブルに、俺と相葉ちゃん、それからあの黒づくめの男と俺の隣に寝ていた男が座っていた。

「そうだよ!彼女と間違えて―――ほんと、焦ったんだから!」

そう言って相葉ちゃんが顔を顰める。
―――マジか。
俺は、向かい側に座っておいしそうにトーストをかじる男をちらりと見た。
たしかに、ちょっとりさに似てる・・・・かも。
女に見えるってことはないけど、整った顔立ちも、その大きな目も―――

「で・・・・でも、なんでここに・・・・?」
「それは、あんたが潤くんに酒なんか飲ますから!」

黒づくめの男が言った。

「潤くんは、酒なんか飲んだことなかったのに!あんたが『りさ、一緒に飲もう!』とか言って潤くんに飲ませるから―――」
「もう、大騒ぎだよ。おいしいおいしいってガンガン飲んじゃって、一気に5杯くらい飲んだところでぶっ倒れちゃって・・・・」
「え・・・・マジで?」
「俺もてんぱっちゃって、病院連れて行った方がいいかもとか思って救急車呼ぼうかと思ったら、この人がその必要はないって言うし―――」
「潤くんは酒飲んだくらいで死んだりしないから」
「で、どうしようかと思ってたら、大ちゃんが急に彼を抱えて連れて帰るって言いだして―――」
「ええ?俺が?」
「そうだよ!止めるのも聞かないでさ・・・・俺が支払いしてる間に外でタクシー捕まえて、さっさと乗り込んじゃってて・・・・帰ってきた途端彼と一緒にベッド倒れ込んじゃってさ。そのまま熟睡」
「・・・・ごめん、相葉ちゃん・・・・」

穴があったら入りたいってこういうこと言うんだな。
まさか、りさと間違えて男をお持ち帰りするなんて・・・・

「でも、おいしかったよ?ビールだっけ?ちょっと苦かったけど、なんか気持ち良くなって、おもしろかった」
「え・・・・ビール、飲んだことないの?」

ニコニコと無邪気に笑う男を、俺は驚いて見た。
どう見ても、20歳は超えてるように見えるけど―――
もし未成年だったとしたら、俺、捕まるよ!

「・・・・潤くんのお兄さんが過保護なもんでね、今まで酒は飲ませてなかったから」
「カズ、飲んだことある?」
「俺はあるよ。特においしいとは思わなかったけど」
「え~、そうなの?」
「あの・・・ところで2人は・・・・何ものか、聞きたいんだけど・・・・」

相葉ちゃんが恐る恐る聞く。
うん、俺も聞きたい。
相葉ちゃんの話じゃあ、この潤って呼ばれてる男の方が突然俺たちのテーブルのところへ来て、俺を見て『いた』と言ったんだとか。
てことは、俺のことを知ってるってことだよな?
俺は、全然見覚えがない・・・・まぁ、りさにちょっと似てはいるけど・・・・んだけど。

「智と雅紀のファン」
「「え!!」」
「智はイラストレーター、雅紀はバイクのデザイナーでしょ?智のイラストはそこらじゅうで見るし、作品集も見たよ。雅紀のデザインしたバイクも有名だよね。ポスターも見たことあるし、雑誌の表紙でも」
「潤くん・・・・いつの間に?」
「だって2人と超有名だもん。カズ、知らなかったの?」
「・・・・・全然」
「んふふ。―――あ、俺は松本潤。こっちは二宮和也。年は28歳」
「俺の、1こ下?」
「そう。あ、ごめんねいきなり呼び捨てで。普段、俺2人のことそう呼んでたから。俺のことも、潤って呼んで」

ふわりと優しく微笑む潤。
俺は相葉ちゃんと顔を見合わせた。
潤のことを、何とも言えない表情で見つめる二宮。
どうしてこの2人が突然俺たちの前に現れたのか。
それはまだわからなかったけれど。
なぜだか、俺は潤のことが気になっていた。
なぜだか―――
今目の前で微笑んでいる潤と、さっきまで俺の隣であどけない表情で眠っていた潤と。
まるで、違う人物のように見えたから・・・・




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