一気に急接近です
ああ、リアルな智潤は今頃どうしているんだろう・・・・
そう言えば智くんの個展はあっという間にSOLD OUTになっちゃって、結局行けないんですよねぇ。
残念・・・・
潤ちゃんは見に行くのかなぁ
それとももう行っちゃった・・・・
enjoyで、何か報告聞けるといいなぁ
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
「・・・・あったまいてぇ・・・・」
俺はずきずきと痛む頭を抑え、起きあがった。
「・・・どこだ?ここ・・・・」
そこは、見たことのない部屋だった。
薄暗くて、部屋の様子はよくわからないけど・・・・
なんでこんなとこに?
そう思った時、どこからか話声が聞こえて来てぎょっとする。
「・・・・・か?」
「あ・・・・・・・よ、おれ・・・・」
2人の男の、話し声。
翔くんと・・・・潤・・・・?
目が慣れてくると、そこはリビングのような部屋で、2人掛けのソファーとガラスのテーブルがあり、その隙間に挟まるようにして相葉ちゃんがいびきをかいて寝ていた。
―――あぁ、そっか・・・・。
昨日4人でごはんを食べて、そのままお酒飲んで盛り上がって・・・・
べろべろになった相葉ちゃんと潤を俺と翔くんがタクシーで送って来て、そのまま4人でこの家に上がったんだ。
すぐに帰ろうと思ったのに、潤が俺を離さなくて・・・・
「いやぁだ!俺もっと智と飲みたい!智、今日泊まってってよぉ」
「え・・・・・」
泊まってく?
泊まってくってここに・・・・?
思わずごくりと唾を飲み込んだ俺に、翔くんがちらりと冷めた視線を投げたのだった・・・・。
結局俺と翔くんはここに泊まることになり、さらに相葉ちゃんが持ってきたビールを飲み、そのまま気付いたら寝てしまっていた・・・・らしい。
微かに扉の開いた部屋から、2人の声が漏れ聞こえていた。
たしか、あそこは潤の部屋だと言っていた。
俺はそっと立ち上がると、その部屋の傍まで行った。
立ち聞きしようと思ったわけじゃない。
ただ、ちょっと2人の様子を見たかっただけ・・・・
扉の影からそっと中を覗くと、潤はベッドの上に、翔くんは床の上に座って話していた。
「相葉と一緒に暮らすのは、大変じゃねえの?」
「そんなことないよ。雅紀は結構気ぃ使ってくれるから、俺が遅くなる時はご飯作ってくれたり、逆に自分が遅くなる時はちゃんと電話くれるし、誘ってくれたりするし」
「へぇ・・・・あいつ、昔からお前には甘かったもんなぁ」
「そぉ?」
「うん。お前が不良に目ぇつけられた時もさ、いっつもお前の傍についてて、ボディーガードみたいだった」
「んふふ、昔から優しかったからね、雅紀は」
「・・・・智くんに言ってたのは、ほんと?」
「ん?」
「相葉と、付き合ってないって・・・・」
気まずそうにそう言う翔くんに、潤はぷっと吹き出した。
「あたりまえじゃん!なんでしょおくんまでそんなこと・・・・」
楽しそうに笑う潤は、無邪気な笑顔とは裏腹に、酔ってほてった頬と潤んだ瞳が色っぽくて・・・
「・・・・お前さ、もうちょっと自覚したほうがいいぞ」
「ん?何が?」
きょとんとする潤に、翔くんは無言で腰を浮かせ、ベッドに近づき―――
「翔くん」
俺の声に、翔くんの体がびくっと震えた。
「あ・・・・智くん・・・・起きたんだ?」
「うん。・・・・あのさ、水、もらっていいかな」
俺の言葉に、潤がベッドから降りた。
「あ、いいよ。待って、冷蔵庫からミネラルウォーター出してくるから」
そう言って部屋を出る潤の後を俺はついて行こうとして―――
ちらりと、翔くんを振り返った。
じっと潤の後ろ姿を見つめていた翔くんが、俺の視線に気づき、ふっと視線を外した・・・・。
「はい、どうぞ」
ミネラルウォーターをペットボトルのまま渡してくれる潤からそれを受け取り、一気に半分ほど飲み干す。
「ふふ、喉乾いてたんだ」
「ん・・・・ちょっと飲み過ぎた。ごめん、泊まっちゃって」
「なんであやまんの?俺が帰らないでって言ったのに」
「ふは、覚えてるんだ」
俺が言うと、潤がちょっと口を尖らせ、その頬を染めた。
「智が・・・・困ったような顔してたから・・・なんか、ちょっと冷めたんだよ、一瞬」
「え、そうなの?」
「ん・・・・ごめんね、無理やり引きとめて」
恥ずかしそうに、目を伏せてそう言う姿が可愛くて、口元が緩む。
「・・・今日、すげえ楽しかった」
「ほんと?俺、酔っぱらって、うざくなかった?」
「全然。可愛かった」
「ええ?」
潤が大きな目を瞬かせる。
『お前さ、もうちょっと自覚したほうがいいぞ』
翔くんの言葉の意味、俺ならわかるけど。
「・・・・でも嬉しい。智とこんなふうに仲良くなれて」
「え・・・」
「俺、ファンだったから、智の」
「え!?」
「んふふ、言っちゃった」
そう言って恥ずかしそうに手で口を覆う姿が、めちゃくちゃ可愛かった。
すげえ見惚れちゃうくらい可愛くって、なんだか急に恥ずかしくなってきた。
「それ、初めて聞いた」
「はじめて言ったもん。俺ね、あれ見てたの。智が変なオタクの大学生役やってたやつ」
「ああ・・・・あれ、俺のデビュー作だよ」
「そうなの?」
「うん。初めてもらった役が、あれ」
「そうなんだ。あれ、超面白くってさ、最初は名前も知らなかったけど、他のドラマに全然違う役で出てる智見て・・・・表情も話し方も全然違くって、すげぇな、この人って思ったんだ。それで名前調べて・・・それからずっとファン」
「マジか・・・・何で言ってくんなかったの?」
「だって、始めにそんなこと言ったら智辞めちゃうと思ったから」
そりゃあそうだ。
これから通う料理教室の先生が自分のファンだなんて知ったら、きっと通わなかった。
「今度のドラマ、もうすぐ撮影始まるんだよね?俺、絶対見るから」
「んふふ、潤が見てくれるんなら、俺本気でがんばる」
「ほんと?」
「うん、潤が見てくれるの、超嬉しい」
本当に嬉しくて素直にそう言うと、潤がちょっと恥ずかしそうに頬を染めた。
―――可愛い。
酔った勢いもあるかもしれない。
無意識に体が動いてた。
潤の頬に手を伸ばして。
そっとその赤い唇に、キスをしてたんだ・・・・・
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俺はずきずきと痛む頭を抑え、起きあがった。
「・・・どこだ?ここ・・・・」
そこは、見たことのない部屋だった。
薄暗くて、部屋の様子はよくわからないけど・・・・
なんでこんなとこに?
そう思った時、どこからか話声が聞こえて来てぎょっとする。
「・・・・・か?」
「あ・・・・・・・よ、おれ・・・・」
2人の男の、話し声。
翔くんと・・・・潤・・・・?
目が慣れてくると、そこはリビングのような部屋で、2人掛けのソファーとガラスのテーブルがあり、その隙間に挟まるようにして相葉ちゃんがいびきをかいて寝ていた。
―――あぁ、そっか・・・・。
昨日4人でごはんを食べて、そのままお酒飲んで盛り上がって・・・・
べろべろになった相葉ちゃんと潤を俺と翔くんがタクシーで送って来て、そのまま4人でこの家に上がったんだ。
すぐに帰ろうと思ったのに、潤が俺を離さなくて・・・・
「いやぁだ!俺もっと智と飲みたい!智、今日泊まってってよぉ」
「え・・・・・」
泊まってく?
泊まってくってここに・・・・?
思わずごくりと唾を飲み込んだ俺に、翔くんがちらりと冷めた視線を投げたのだった・・・・。
結局俺と翔くんはここに泊まることになり、さらに相葉ちゃんが持ってきたビールを飲み、そのまま気付いたら寝てしまっていた・・・・らしい。
微かに扉の開いた部屋から、2人の声が漏れ聞こえていた。
たしか、あそこは潤の部屋だと言っていた。
俺はそっと立ち上がると、その部屋の傍まで行った。
立ち聞きしようと思ったわけじゃない。
ただ、ちょっと2人の様子を見たかっただけ・・・・
扉の影からそっと中を覗くと、潤はベッドの上に、翔くんは床の上に座って話していた。
「相葉と一緒に暮らすのは、大変じゃねえの?」
「そんなことないよ。雅紀は結構気ぃ使ってくれるから、俺が遅くなる時はご飯作ってくれたり、逆に自分が遅くなる時はちゃんと電話くれるし、誘ってくれたりするし」
「へぇ・・・・あいつ、昔からお前には甘かったもんなぁ」
「そぉ?」
「うん。お前が不良に目ぇつけられた時もさ、いっつもお前の傍についてて、ボディーガードみたいだった」
「んふふ、昔から優しかったからね、雅紀は」
「・・・・智くんに言ってたのは、ほんと?」
「ん?」
「相葉と、付き合ってないって・・・・」
気まずそうにそう言う翔くんに、潤はぷっと吹き出した。
「あたりまえじゃん!なんでしょおくんまでそんなこと・・・・」
楽しそうに笑う潤は、無邪気な笑顔とは裏腹に、酔ってほてった頬と潤んだ瞳が色っぽくて・・・
「・・・・お前さ、もうちょっと自覚したほうがいいぞ」
「ん?何が?」
きょとんとする潤に、翔くんは無言で腰を浮かせ、ベッドに近づき―――
「翔くん」
俺の声に、翔くんの体がびくっと震えた。
「あ・・・・智くん・・・・起きたんだ?」
「うん。・・・・あのさ、水、もらっていいかな」
俺の言葉に、潤がベッドから降りた。
「あ、いいよ。待って、冷蔵庫からミネラルウォーター出してくるから」
そう言って部屋を出る潤の後を俺はついて行こうとして―――
ちらりと、翔くんを振り返った。
じっと潤の後ろ姿を見つめていた翔くんが、俺の視線に気づき、ふっと視線を外した・・・・。
「はい、どうぞ」
ミネラルウォーターをペットボトルのまま渡してくれる潤からそれを受け取り、一気に半分ほど飲み干す。
「ふふ、喉乾いてたんだ」
「ん・・・・ちょっと飲み過ぎた。ごめん、泊まっちゃって」
「なんであやまんの?俺が帰らないでって言ったのに」
「ふは、覚えてるんだ」
俺が言うと、潤がちょっと口を尖らせ、その頬を染めた。
「智が・・・・困ったような顔してたから・・・なんか、ちょっと冷めたんだよ、一瞬」
「え、そうなの?」
「ん・・・・ごめんね、無理やり引きとめて」
恥ずかしそうに、目を伏せてそう言う姿が可愛くて、口元が緩む。
「・・・今日、すげえ楽しかった」
「ほんと?俺、酔っぱらって、うざくなかった?」
「全然。可愛かった」
「ええ?」
潤が大きな目を瞬かせる。
『お前さ、もうちょっと自覚したほうがいいぞ』
翔くんの言葉の意味、俺ならわかるけど。
「・・・・でも嬉しい。智とこんなふうに仲良くなれて」
「え・・・」
「俺、ファンだったから、智の」
「え!?」
「んふふ、言っちゃった」
そう言って恥ずかしそうに手で口を覆う姿が、めちゃくちゃ可愛かった。
すげえ見惚れちゃうくらい可愛くって、なんだか急に恥ずかしくなってきた。
「それ、初めて聞いた」
「はじめて言ったもん。俺ね、あれ見てたの。智が変なオタクの大学生役やってたやつ」
「ああ・・・・あれ、俺のデビュー作だよ」
「そうなの?」
「うん。初めてもらった役が、あれ」
「そうなんだ。あれ、超面白くってさ、最初は名前も知らなかったけど、他のドラマに全然違う役で出てる智見て・・・・表情も話し方も全然違くって、すげぇな、この人って思ったんだ。それで名前調べて・・・それからずっとファン」
「マジか・・・・何で言ってくんなかったの?」
「だって、始めにそんなこと言ったら智辞めちゃうと思ったから」
そりゃあそうだ。
これから通う料理教室の先生が自分のファンだなんて知ったら、きっと通わなかった。
「今度のドラマ、もうすぐ撮影始まるんだよね?俺、絶対見るから」
「んふふ、潤が見てくれるんなら、俺本気でがんばる」
「ほんと?」
「うん、潤が見てくれるの、超嬉しい」
本当に嬉しくて素直にそう言うと、潤がちょっと恥ずかしそうに頬を染めた。
―――可愛い。
酔った勢いもあるかもしれない。
無意識に体が動いてた。
潤の頬に手を伸ばして。
そっとその赤い唇に、キスをしてたんだ・・・・・
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