「付き合いたてのカップルか」



翔くんがモニターを見てそんなことを言っていたなんてしらなかった。


ただ、じっと上目使いに俺を見つめてくる潤くんが可愛い過ぎて。


つい、TVだってことを忘れそうになる。


「―――こっち?・・・・こっち?」


可愛く聞いてくる潤くんに、思わず本当のことを言いそうになってしまう。


マジで、その顔はヤバイ。


そんなに見つめるなってば!


何とか平常心を保とうとするけれど、気付けば口許が弛んでる。


これが全国放送されてるのかと思うと、冷や汗が出てくる。


潤くんは、と言えば、真剣に俺の手にある2枚のトランプを見つめていた。


ぜんっぜん、まったく、俺の気持ちなんて気付いてないんだろうな。


真面目だから。


てか、ある意味鈍いんだけどね。


いいんだけど。


それが潤くん。


可愛い過ぎる、俺の恋人。


『最弱王』の白いジャケットも、潤くんが着ればなんてスタイリッシュ。


へこんでるその後ろ姿さえ愛しいよ。


「―――潤くん」


「ん?」


振り向いた潤くんに、笑顔を向けて


「帰ったらもう一回、やる?ババ抜き」


と言ったら、途端に顔をしかめて


「やんねえよ!」


と一言。


本当、可愛い過ぎて困る・・・・・。




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