以前のブログで6月17日になった瞬間UP予定だったお話です。
それは叶いませんでしたが・・・・
悔しいので、そのままUPしますね。
 
 
ニノちゃん、お誕生日おめでとう
ということで、慌てて書いた感ハンパないお話になってますが、楽しんでいただけたら嬉しいです

2ヶ月だけお兄ちゃんのニノちゃんは、見た目よりもずっと男らしくて頼りになる人だと思ってます。
いつも潤ちゃんを守ってくれる、優しいニノちゃんが大好き。
2人が出会ってから、もう20年近く経つんだもんね。
見た目よりもずっと繊細で不器用な潤ちゃんを、いつも上手にフォローしてくれるニノちゃん。
潤ちゃんの不器用なところを絶妙なタイミングでいじって盛り上げてくれるニノは、本当に頭がいいと思います。
いつも嵐さんの番組を盛り上げてくれてありがとう。
潤ちゃんも、ニノをすっごく頼りにしてるのが見ていて伝わってきます。
これからもずっと、潤ちゃんの傍にいてください。
そして、誰よりも嵐ファンなあなたでいてください。
ニノちゃんにとって、素晴らしい32歳の年になりますように
 
 
 
 
プレゼント
 
「カズ、最近冷たい」
「・・・ちょっと」
「もう俺のこと嫌いになっちゃったんだね」
「・・・潤くん」
「グス・・・いいんだもう。さよなら」
「おい!」

俺は慌てて潤くんの肩を掴んでこちらを向かせた。

「あ、ちょっと、なにすんの、カズ」
「なにすんのじゃないでしょ?なにさよならって!」
「だって、『カズ』が冷たいから」

そう言ってぷーっと頬をふくらませ、手元のタブレットを睨みつける潤くん。

「・・・あのさ、ゲームのキャラクターに俺の名前つけるのやめてくれる?」
「なんで?カズ、喜んでくれてたじゃん」
「そりゃあ、最初は嬉しかったけどさ・・・でもそれ、犬じゃん!」

潤くんが今夢中になってるタブレットのゲームは犬を育てるという内容のもので、潤くんが選んだのは柴犬。
理由は、『カズに似てるから』らしい。
そして、その犬に『カズ』という名前をつけて可愛がっているんだけど・・・・

「あ、バカにした!カズはすげえお利口なんだよ!超可愛いし、俺の言うこと聞いてくれるし!」

最近の潤くんは、俺と一緒にいてもそのゲームばっかりやってる。
それが気に入らない。
2人でいられる貴重な時間だっていうのに・・・・

「・・・俺、もう寝ようかな」
「え。寝ちゃうの?カズ。まだ12時前なのに」
「だって明日も仕事だし。朝早いし」

潤くんは構ってくれないし。
あと1時間もしたら日付も変わる。
そしたら何かいいことがあるだろうか。
だって明日は・・・・

「―――おやすみ、潤くん」

自分の部屋に入って明かりを消してベッドに横になる。
潤くんはこない。
ゲームの中の『カズ』に夢中だ。
なんだか犬を嫌いになりそうで、そんな自分が嫌になる。


―――潤くん・・・・俺、もうちょっとで潤くんよりも1個だけお兄さんになるよ・・・






「カズ・・・・かぁずってば、起きて!」
「ん・・・・え?・・・・潤くん・・・・?」

目の前に、潤くんの顔。
俺に覆いかぶさるようにして、じっと俺を見つめている。
その大きな瞳が、まるで夜空の星のように煌めいて見えた。

「え・・・どしたの?」

ゆっくり体を起こすと、潤くんはまってましたというようににんまりと笑い、俺の首にぎゅっと抱きついた。

「カズ!Happy Birthday!!」
「―――――え?」
「お誕生日おめでとう、カズ!」

はじけるような笑顔とともに、俺の唇にチュッと音をたててキスをする潤くん。
俺は呆然として―――

「覚えて・・・たの?」
「あたりまえじゃん。俺が、カズの誕生日忘れるわけないでしょ?」
「・・・ゲームに夢中だったくせに」

思わず口を尖らせる俺も、相当大人げないとは思うけど。

「だって、『カズ』が可愛いから」
「俺よりも好きなんでしょ?」
「んふふ。カズ、可愛いね」
「あのね、潤く―――っ」

再び口を塞がれて。
だけど今度のキスは、深く、長く、熱いキス・・・・・
舌を絡められ、俺もそれに応える。
潤くんの腰に手を回し、そのままベッドに倒れ込んだ。

「ん・・・・・ッ、ふ・・・・ぁ・・・・・ッ」

体勢を変え、潤くんの体をシーツに張り付けるように両手を繋ぎ、指を絡める。

「あ・・・・カ、ズ・・・・ッ」
「潤くん・・・・」
「カズ・・・・ッ、ね、ま・・・・ッて」
「なによ・・・」
「ワイン・・・・お祝いに、ワイン、開けようと思って・・・・準備してるのに・・・・」
「あとでいい」
「プレゼント、も・・・・んぁッ」
「あとでいい・・・てか、こっちの方がおいしいし、最高のプレゼントだと思うよ」

にやりと笑ってそう言えば、潤くんが恥ずかしそうに頬を染める。

「それ、恥ずかしい・・・・」
「だって、本当のことだし。さっきまでずっとゲームに取られてたんだもん。やっと俺のとこに戻って来てくれて・・・・もう当分、手放したくない」
「カ・・・んッ」

まだ何か言おうとする潤くんの唇を、再びキスで塞ぐ。
自分がどれだけ潤くんに惚れてるか、思い知らされる。
ゲームなんかに嫉妬して、くだらねえって思う。
でもどんなものだって、潤くんが俺よりも夢中になる存在なんて許せない。
ずっとずっと俺に夢中でいて。
他のものが何も見えなくなるくらい、俺だけを見ていて。
この先もずっと・・・・・




「あ、このワイン、俺の誕生日の」
「うん、そう」
「すげえ、探してくれたんだ」
「んふふ、まあね」

シャワーを浴びて、改めて潤くんのプレゼントのワインと料理でお祝いしてもらう。
もう夜中の3時だったけれど。
俺にばれないように、こっそり準備をしてくれてたんだと思うと嬉しい。
それからちょっと多過ぎるんじゃない?と思うくらいの大量の洋服もプレゼントしてもらって。
ゲームよりも愛されていてよかったと、思わず胸をなでおろしていた。

「あ、それから」
「ん?」
「ゲームね、なんかバグっちゃってデータ全部飛んじゃって」
「ありゃ」
「だから、やり直すことにしたの。今度はチワワでね、名前は智にした」
「は?なんで智?」
「だってカズ、嫌がってたじゃん、自分の名前つけられんの」
「それは・・・・でも、よりによって智って!」
「だって呼びやすいし、言うこと聞いてくれそうかなって」

無邪気に笑う潤くんに、俺の顔が引きつる。
どや顔をした、あの人の顔が浮かぶ。

「・・・潤くん、そのゲーム、楽屋ではやらないでね」
「え、なんで?」
「なんでも」



それから。
犬の『智』の名前を連呼する潤くんに我慢できず、ゲームのデータを消してしまい潤くんに怒られたのは、また別の話・・・・。



fin.



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