この前、機会がありまして八戸新美術館の建物内を視察してきました。まだ、空っぽの状態です。

思いの外、広く見えました。


30年以上前に、短期のアルバイトで美術館の展示室の監視スタッフの仕事を2回やったことを思い出しました。白衣を着て部屋の角に一日座っている仕事です。いや、触られないように見張ってる仕事です。

八戸旧美術館は、旧八戸税務署を改築したもので大きな絵画を鑑賞するには無理がありました。天井が低かったのです。

東京都美術館や上野の森美術館で7年ほど書道の展覧会に毎年7回ほど出展していた私にはあまりにお粗末に見えたのは仕方のないことでした。

当時監視スタッフをしていて驚くような経験がありました。触ってはいけない油絵をご高齢の女性が、触ったのです。慌てて注意すると、その方々はすごい形相で私を睨みつけて、

「私達は、税務署の職員なのよ。この建物は、私達の税務署だったのよ!(だからちょっとくらい触ったっていいでしょ!)」

私は今より若かったので同じ迫力で言い返す事はできませんでした。美術館職員が慌てて駆けつけて穏便に済ませました。

咄嗟に(だから田舎者って言われるのよ、八戸の人って…)と思いました。


あれから30年以上経ちましたが、さすがにそんな人はいないでしょう。はっちやマチニワが出来て八戸の人達も意識が変わってきました。政治家の方はわかりませんが、身近な市民の方々から美術館に対する非難や不満をまだ聞いたことがありません。はっちマチニワ効果だと私は思っています。


楽しみだなあ!11月オープン!(予定)😊😊😊



それにしても、当時学芸員の方々と同じ時間を過ごして傷の場所が記載された書物とイベント到着時に実物の傷を照らし合わせ新しい傷がないかも調べ、搬出前に実物の傷を再度照らし合わせ、イベント中に新しい傷を作らぬように作品を守るその仕事ぶりは、素晴らしいやりがいのある仕事だなあと漠然と感じましたが、30年以上経ってもやはり鮮明に覚えており、あの時の美人の学芸員さんにもう一度会ってみたく思います。