197年21日
ついに今日は、バグウェルとあたしの対戦の日だ
それなのに……
「今年はバグウェルが勝つのかなぁ?」
いやいやいや、何言ってんのあたし!
「大人になったら、バグウェルに勝つよ!」
試合直前になると可笑しな事を口走って
しまうほどバグウェルは強敵なのか……
あたしを心配したのか、息子はまだ子供なのに
バグウェルに勝つと誓いを立てた
「レライエ、どうしたの? すごく他人事みたいに
言ってるけど、今日戦うのはレライエだよ?」
「分かってるわよ。一瞬、違う人が乗り移った
だけよ!」
やっぱそう見えるよね……
人をボケたみたいに言うのはやめて欲しい
そして、PCの意識を乗っ取るのも辞めて欲しい
おおっと、いけない。これは裏事情だった
観戦するつもりらしい
自分の試合を……
「ママ、疲れてるの?」
的外れな事を言い続けるあたしを
心配そうな目で見つめる
「だ、大丈夫……これは、そういう仕様なの」
「仕様?」
ルサルカは不思議そうに首を傾げた
気付かないだけで
やっぱり、疲れているのかもしれない……
心配だから、色んな人に応援要請📣を
しておく
みんな、私に力を分けてくれ!
「腹が鳴っては戦は出来ぬ、ですよ!
これ、差し入れです!」
「腹が鳴っては……」
減ってはじゃなくて?
「よく分からないけど……ありがとう、リズ」
昼食も取って