人心供養 ６日目
終了しました
日中、手が離せず
夕方に修法させて
いただきました
なにもなかった、八角皿に
少しずつ
おまじないの紙垂、
そして、線香の
灰が増えてくる
前日の燃え残りの線香に
伝火していく
灰が増えると、
線香も、ほとんど
燃えてくれるので
ありがたい
金峯山寺の勤行儀に
「懺悔文 さんげもん」
という、懺悔偈 (さんげげ)
我昔所造諸悪業
がしゃくしょぞうしょあくぎょう
我、昔より造るところの
諸々の悪業は
業とは、カルマ
行為、所作、意志による
身心の活動、
意志による
身心の生活を意味する語
自分自身で
つくり出した、悪のカルマ
皆由無始貪瞋癡
かいゆうむしとんじんち
皆、無始の貪瞋痴による
貪瞋痴とは、三毒
●貪―貪欲 とんよく
必要以上に、求める
自分の我を通すために
他人に対して
求めすぎること
ものおしみ、むさぼり
●瞋―瞋恚 しんに
怒り、憎しみのこころ
●痴―愚痴 ぐち
真理に対する無知のこころ
おろかさ
大乗仏教でも
妙法蓮華経譬喩品第三の、
いわゆる「三車火宅のたとえ」に
「ブッダは、衆生の生老病死、
憂い、悲しみ、苦悩、無知、
混乱や三毒から解放する為に
三界に姿を現したのだ」
と説かれ、
三毒などの煩悩を
家についた火に喩えている他、
般若経・華厳経にも記載がある
と、あります
従身語意之所生
じゅうしんごいししょしょう
身語意により生ずるところなり
その三毒は
自分が、体で行った、
話した、思った、という
三業から出るものである
三業とは
身口意の、
３つの業、カルマ
一切我今皆懺悔
いっさいがこんかいさんげ
一切、我、今
みな、懺悔いたします
わたしは、今、
その一切を懺悔いたします
この一文を読み上げて
お経を読んでいきます
わたしが思うに、
この人心供養を
「忙しい」
「自分ではできない」
そんなところから
きりんさんに
お願いしている人も
いらっしゃると思いますが
お経を読むことは
しなくてもいいので
ある意味、
簡単な修法だと思います
この修法は
自分でするか、
しないかで
だいぶ
違うのではないかと
体感しています
わたしは、自分に課して
お経も読み上げていますが
今まで
生きてきまして
何かしら、自分に
何の非もなかったか
と言えば
そんなことは
ありません
事が起きた、ということは
相手ばかりではなく
自分にも
何かしらの非が
あるものです
この懺悔文を
まず、最初に
読み上げていきますと
「ほんとうに
自分には、
非がなかったのか」
そのことを思います
わたしの場合
結婚当初、義姉に
「子どもは遅く産んでね」
そう言われたのが
その後の結婚生活に
尾を引いています
わたしが、その時
「なんてこと言うんだ！」
と
激怒していれば
良かったんです
嫁ということで
ガマンした事が
尾を引いてしまった
言わなかった事で
相手に、隙を見せてしまった
ということです
相手は
「そんなこと言ったかしら」
と、しらばっくれるでしょう
言った本人というのは
忘れているものです
今の世の中
精神的に落ち込んで
引きこもったり
話さなかったり
家族は、まるで腫れ物に
触るようにして
くらしていらっしゃる家庭も
ございます
話さない
コミュニケーションが
取れない
家族なのに
血が通わない
ほんとうは
優しい言葉を待っている
のかもしれない
「いいじゃん、いいじゃん。
好きなようにしてれば」
そのあっけらかんさを
求めているのかもしれない
相手に
抜け道を与えていれば
引きこもらずに済む
わたしには
嫁に行った先では
抜け道がありませんでしたし
実家もそのようでした
だから、わたしは
孤立していきながらも
務めを果たして来ました
よく、ガマンしたと思います
冷たい言葉を浴びせた
相手も悪いが
激怒しなかった自分も
悪い
こころでは
３０年前のことは
赦しているんですが
この人心供養で
自分を、また
振り返り
今後はこうしていこうという
気持ちにもなっています
護摩修法で使用された
結界の紙垂に
こうして
おまじないの文字を
頼まれた、皆様それぞれに
応じて書かれているものを
自分の手で燃やす
自分の手で
修法して
よかったと思います
よろしくお願いいたします！
