初KISSは小6の修学旅行の時


女の子(Kるん)だった


お酒の入ったチョコレートを口移しでくれた


私はぼーっとした子だったので

意味もわからずされるままに


好きとか恋とかそんな感情は何もなく


男とか女とか意識することもなく


ただじゃれあってただけみたいな


Kるんは

雲の上を漂ってるみたいにふわふわしていて

甘ったるいしゃべり方をする子だった


麻雀屋の子で


「朝起きたら9時過ぎてて

ストレッチマン見て

学校行こうとしたらオトンが店開けてて

手伝ってくれ言われて看板運んで

コンビニ行って

それから来た」とか


そんな子だった


「私の事好き?」って聞くから

「普通」「嫌い?」「普通」とかって会話して


それっきりの関係だった


同じ中学に進学したけど

いつの間にか見かけなくなってた


別に引っ越したとかそんなんじゃなく


ある時、商店街を

めっちゃ男前なロン毛男子と腕組んで

めっちゃベタベタしながら

歩いてるのを目撃した


それから会うこともなく来たんだけど


偶然に再会した


普段そんなとこ歩く事もない

イルミネーションの御堂筋で



声掛けられた時

軽く鬱陶しさを感じた


「最近えげつなくほられた」


「ふーん…」


追い出されて行くとこないって

絡みつくように私に抱きついて

「私を拾って」と言った


気がついたら路チューやってたガーン


最近思う事は

どうして私は同性に近寄られるのだろう?


冷静に考えたら

1ミリも同性に興味ないのに


今はフリーターで

絵のモデルとか

いんちき占いとか

色んな事やってるらしい


かつての私を思い出した…帰る家はあったのに

帰りたくなかった


ねぐらを探してさまよってた

(私はKるん的ビッチじゃなかったけど)


「家来る?

めんどくさいオカンいてるけど」


「行く」


家に帰ってオカンが

「誰その子」と聞くので

「小学校の時一緒の組やった子」って言うと

「全く記憶ない」と完全塩対応


私のパジャマの上だけ着て

ネットリした遊び慣れたキスをしてくる


好きじゃない………


こんな時はお酒を飲ませて酔いつぶれさすのみ

(甘いリキュール➕炭水化物=最強💤•*¨*•.¸¸☆*・゚)


「あすみってあの時も

キス逃げしたよね


あすみは気づいてない」


「何を?」


「私のこと

めーっちゃ好きってこと」


そうなん???


そして「幸せの限界来た」とか意味プー呟き

コテっとつぶれた


次の日Kるんはオカンに追っ払われた


(オカンの得意技キラキラ)


ただ1点だけ引っかかることがあった


16の時に産んだ息子(Rピン)の

写真を見せてくれた


「結婚して幸せになれると信じてたけど

不実なクソ男やった」とかで


今はおばあちゃんが面倒見てくれてるらしい


「息子はかわいい私の宝物」なんて言ってる


複雑な気持ちになった


RピンとKるんと3人で

遊びに行こうって約束してしまった


Kるんとは関わりたくないのに


自分でもどうしてだかわからない


まだ小さいRピンに無性に

優しくしてあげたくなった




(ストレッチマンからこんなん思い出したーニコニコ)