私が化粧品の仕事をやめることになったきっかけは
店の閉店です。
理由は売上不振でもなく、ただの企業提携解消のため。
某大手企業のインショップだったから。
前々から噂はあって、移転の土地を探してるだの
契約更新するかも、だのいろいろと情報はありましたが
まさかのタイミングで知らされたので
しかも、体調不良で休職して復帰初日に直属の上司から
聞いたので、しばらくは呆然としてしまいました。
自分の人生の中で、一番ツライ時期にいたお店。
たった1年ちょっとだけど、心の病気になり
さらにだんなの災難も加わり
散々病んだ精神を引きずりながらも、必死の思いで通った店。
今までのどのお店よりも、自分にあっていて
穏やかな客層に、おおらかで優しいスタッフ。
ここで、私のファンを増やすんだ!
売上を伸ばすんだ!
って多分、自分史上いちばん張り切ってた。
それでも心の病気は、時に身体にまで現れて
心があっても身体がついていってくれない
その逆も然り
決していい思い出ではない。
もともと強がりな自分が、人には涙を見せない自分が
幾度も泣いたり、取り乱したり、倒れたり
恥ずかしい部分も隠せずに見せてしまった。
それでも、理解あるスタッフは
「がんばらなくていい。もっと楽していい」
そんな言葉をかけてくれる人ばかり。
きっと、ものすごく気を遣わせただろう。
それなのに、人間として最低なこともした。
そんなことをして、上司にブチ切れ、偉そうなことをいい
それでも私を一度たりとも責めなかった周囲の人間。
無理して頑張ろうとするときだけ、叱ってくれた。
逆にそれがストレスだったときもあるけど
間違いなくみんなは私を仲間として大切に思ってくれていた。
大好きでした。ほんとうに。
あれもこれもまかされて、病気も抱えて辛かったけど
振り返れば幸せでずっと手放したくない職場でした。
でも、やっぱり一番は自分の病気を治すこと。
治らなくても、妨げになるような環境を見直すこと。
それが最優先。
それで、上司と話し合った結果、給料もかわらないし
普通のパートとして仕事をすることになりました。
これ以上、自分も周りも振り回したくないしね。
寂しいけれど後悔はありません。
最後の2週間の鬼のようなセール期間。
ほんとに楽しかった。
精算が1時間半待ちとかざらで、でも私たちは目の前にいるお客さんを
さばくことだけ考えていればよかったし
退店を惜しむ言葉や、労いの言葉たくさん
かけてもらいました。
あらためて私は、駆けずり回って、声張り上げて
こまねずみみたいに働くのが一番合ってるんだって
思いました。
閉店後の片付けの2日間。
開業以来、多分初めてであろう全従業員で食卓囲んで
のほほーんととりとめもない会話を楽しんだあの光景。
あれから1週間、何度も何度も思い出してる。
ああ、この店でよかった。幸せだった。楽しかった。
そんなふうに思える職場に出会えたことだけでも
生きていてよかったと思います。
これってとても大きいことだよね。