ここ2日、大好きな主治医に処方されたお薬をまともに飲んでいなかった。
小さなカラフルなお薬達。オレンジ、青、ピンク、白。ラムネみたいな相棒達だ。
そっと寝る前と書かれた薬包を取り出す。たくさんの薬包達は、きちんと飲まなかったからちぐはぐになっていた。
飲まなかった分のお薬はゴミ箱行きと主治医と約束していた。昔は、約束通りに飲めなかったお薬達を診察の時に持って行くと、主治医は私の目の前でゴミ箱に捨てていた。
大切なお薬達。捨てられる運命のお薬達。ごめんね。と心の中でつぶやいた。
飲まなかった分は処方されなくなる。それも主治医との約束だった。でも、主治医の判断でお薬の仲間は増える事もあった。
主治医の変更があった時に、新しい主治医の顔色が変わったのを忘れられない。
今回の減薬は、離脱状態がひどいと思うから減薬の期間中は入院できない?と軽く言われた。
いいですよ。気軽に答えた。
その時の私は知らなかった。入院して薬の名前を叫ぶ自分が登場するなんて夢にも思わなかった。