2024年6月29日

 

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第371回 定期演奏会
会場:東京オペラシティ コンサートホール 

 
 ◆指揮: 鈴木秀美

 ◆ピアノ:小山実稚恵

 ◆管弦楽: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

 

 

素晴らしかった Brava!

 

 

【プログラム】
 ◆モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲 K527
 ◆ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37
◎ソリストアンコール(小山実稚恵)
 ◆シューベルト:4つの即興曲D899より第3番
ーーIntermissionーー
 ◆シューベルト:交響曲第8番 ハ長調 D944『ザ・グレート』

 このコンサートはなんで取ったのだったか。そりゃ小山実稚恵さんのピアノでしょう。2年前の9月以来だから久しぶりだ。

 この日の席は1階12列でほぼ中央で音響のバランスが非常によかった。少しだけ左だったので、ピアニストもよく見える場所。
 最初の曲が始まったとたん、音のよさに驚く。いつもあまり音響的にはいい席を取ってこなかったので、その違いは歴然。真ん中あたりまで座席に傾斜はなく、ステージ後方はあまり見えないため、管楽器が次々に活躍する場面は、目では見えないが音でよくわかる。

 小山さんのピアノは優しさと力強さが両立している見事な演奏。ショパン、チャイコフスキーの二大コンクールの入賞者にして、両コンクールを初めロン・ティボー、ミュンヘン等国際音楽コンクールの審査員も務めた日本の最高峰ピアニストに私如きが何を言えるわけもない。

 この日の聴衆は男性比率が高かった。チャイコフスキー国際音楽コンクールの3位入賞(1位空位)は1982年、ショパン国際ピアノコンクールの4位入賞は1985年。そのころ胸を熱くしたファンが多いのだろうね。

 後半がまた素晴らしかった。特に管楽器は最高。座席のせいでもなく、ホールのせいでもなく、個々の演奏者の技量を鈴木マエストロが存分に引き出したものだと信じる。
 聴衆の熱量も後半の方が高かったように思えると言ったら大げさか。

 充実の午後でした。ありがとうございました。