2024年5月28日
今年は今のところ28件の美術展に訪れている。昨年は5月末時点で71件だったから、ずいぶんペースが遅い。
たぶんこれは、どうしても行きたいという美術展が少ないということなのだろう。いや、私の体力が落ちてきたのか。
◆テルマエ展
パナソニック汐留美術館
【恥じらいのヴィーナス】1世紀 ナポリ国立考古博物館
同 全身像
今回の展示の目玉でありましょう。
(ご参考)昨年9-12月に都美で開催された”永遠の都ローマ展”で来日した『カピトリーノのヴィーナス』 ポーズが似ておりますね。
【ヘラクレス小像】前1~後2世紀 MIHO MUSEUM
これ高さ20㎝です。この迫力はどうだろう。ちなみに恥じらいのヴィーナスは高さ130㎝。
同 拡大
ダヴィデ像なんか見ても思うのだけど、ローマ、ギリシア時代あるいはルネサンスの男性像って、どうしてアソコがちっちゃいのでしょう。親指よりはるかに小さい。
(ご参考)JR恵比寿駅から山種美術館に向かう坂道の途中にある謎のダヴィデ像。おそらく実物大(517㎝)。この写真は反対側の通りからズームで撮ったのでそれほど大きく見えないが、近くに来ると見上げる感じになります。なぜここにかような展示があるのか不明。本家(フィレンツェ)のダヴィデ像は白いけどこちらは黒い。
テルマエといえば山﨑マリさんですね
◆上村松園・松篁・淳之 文化勲章三代の系譜
日本橋高島屋
写真は全面禁止。まぁ最近の作家だから著作権の扱い上やむを得ないのかな。
淳之画伯は2022年89歳でめでたく文化勲章受章。親子三代での文化勲章受章となった。めでたしめでたし。
松園は女性初の文化勲章受章者である。その完成された画風を私ごときがどうこう言えるはずもない。好みではないけど。
松篁はきれいね。三代の中では一番好きかな。
(ご参考)私 淳之画伯の絵を持っている。もちろん本絵ではなくリトグラフである。
これがそれ『夏日影』
◆宇野亜喜良展
東京オペラシティアートギャラリー
『自画像』15歳でこの技量。この時点では専門的美術教育は受けていない。
『裸婦スケッチ』1953年 19歳の時の作品
こういう挿絵も手掛けていた
さまざまな媒体に作品を提供
雑誌の表紙、挿絵、演劇ポスター・・
◆鉄骨のゴッデス
ポーラ美術館アネックス 久保寛子
この作家は知りませんでした。1987年広島生まれ。テキサスクリスチャン大学美術修士課程修了というのはちょっと変わった経歴かと。
先史芸術や民族芸術、文化人類学の学説のリサーチをベースに、身の回りの素材を用いて彫刻作品を製作している由。
ポーラ美術館アネックスは、こまめにチェックしていると面白い作家に出会う。無料。いつ行っても良好な鑑賞環境(空いている)ので、日本橋~銀座界隈で時間を調整したいときによく立ち寄る。いや、そんなついでに行くというのは失礼かもしれない。過去に青木美歌(2022年6月41歳で病死)、柏原由佳、中村萌、野口哲哉、舘鼻則孝らの作品に初めて出会ったのはここだ。
◆仮定法のない現在 堀江栞個展
GINZA SIX 蔦屋書店 アートウォール
個展とはいっても、蔦屋書店の一角で控えめに展示されている。見る限りではほとんどが新作であった。
銀座蔦屋書店はアート書籍に力が入っているし、作品の展示スペースもかなりとっている。こまめに行きたいところだが千葉の田舎から毎週通うわけにも参らぬ。時おりチェックして、興味ある画家の展示に足を運ぶ程度。
で、堀江栞は私の“推し”画家である。小品ながら二つばかり所有している。下のハシビロコウの絵、欲しくなった。でも私の財布ではちょっときつい。
以下2点(上の写真の左側の2点)はごく小さい;180㎜×120㎜。先日私が購入した水彩画を発展させたものであると、ご本人から連絡をいただいた。
(ご参考)これは私が堀江さんの作品を初めて購入したもの。
(ご参考)こちらは昨年暮れに購入した水彩画。前述の新作2点のベースになったもののひとつ。数十点に及ぶ連作で、今回も一部展示されていた。
◆どうぶつ百景
東京ステーションギャラリー
写真撮影不可。
東京ステーションギャラリーはいつもおもしろい企画展を提供してくれるが、今回はやや強引だったような。江戸東京博物館が現在改修のため休館中で、その所蔵作品を中心に動物づくしという趣旨だったが、ちょっと消化不良気味。
東京ステーションギャラリーへ行った時のお約束。シャンデリア。
これもお約束の階段写真