2024年1月5日

 

 今年最初の映画鑑賞は韓国映画。”コンクリート・ユートピア” である。公開初日の第一回上映だったので、日本では最も早く見た観客の一人ということになる。

 

 

 今まで韓国映画は忌避していた。韓国の前大統領のあまりの反日に韓国オリジンのものを全て避けていた。これってある意味ヘイトに近い。それは重々承知のうえであえてそういう選択をしていた。

 さすがに私の理性がそれはいかんぞと呟き始め、一部韓国人の反日行動と、個々人の言動あるいは作品を分けて考える努力をしている。

 

 昨年、岡田准一と綾野剛が共演した『最後まで行く』を見て、なかなか興味深い映画だと思った。そのオリジナルが2014年の韓国映画だと知って、ケーブルTVで見てそれが実質初めて見た韓国映画だった。

 

これが日本版リメイクを見た時のブログ

映画 最後まで行く | 小人閑居して不平を鳴らす (ameblo.jp)

 

 

以下がオリジナルを見た時のブログ

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『最後まで行く』(韓国オリジナル版)

 つい最近日本によるこの映画のリメイクを見た。

 

 邦画では、岡田准一も綾野剛も知っているだけに俳優が演技しているとしか見えないが、この韓国映画(オリジナル)の方が、俳優を知らないから逆にリアル感が増し、迫力があった。日本のリメイク版は、基本的に忠実にオリジナルを踏襲している一方、人物設定では個性を出そうと工夫している。それが成功したかというと疑問。

 韓国に対しては特に文 在寅 前政権時代の反日政策に思うところがあり、韓国製品は食品であれ、映画であれなんでも忌避していた(個人レベルの交流は別である。念のため)。

 今後はすこし態度を改めようか。

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 さて、話は戻って”コンクリート・ユートピア” である。

 いや、これはなかなかおもしろかった。主役のイ・ビョンホンは、さすがに私でもその名前と顔を知っているというくらいの韓流スター。冴えない中年男が臨時の住民代表に祭り上げられて、その権力に酔っていく狂気を演じていた。

 

 どうやらとてつもない天変地異が起きて、世界中が壊滅したらしい。その中で奇跡的に一棟のマンション(劇中では『アパート』)だけが倒壊せずに残ったという設定はやや無理があるとしても、よけいな説明をしないのはむしろ清々しい。

 一部ネットの映画評に、設定もストーリーも陳腐だと厳しいコメントがあったが、おおむね好意的な評価だった。私は素直におもしろかったと言いたい。私とて疑問を持った要素はいくつかあったし、途中で話の底が割れたものの、人間の情感を描くことが主題と理解したので、あまり細部にこだわるよりも人間ドラマとして見れば十分楽しめる作品であったと思う。

 

 そういう意味で、俳優陣は過不足のない演技で好感が持てた。主役のイ・ビョンホンはもとよりパク・ソジョン、パク・ボヨンの夫婦役も微妙な心の揺らぎを表現して足らざるところがなかった。

 

 折しも能登半島で起きた大地震を想起せざるを得ない。かように能天気なブログを書いていることに後ろめたさを覚えるが、被災者の方の支援のためにできることは寄付くらいしかない。自己満足かもしれないが。

 


 

 

監督:オム・テファ
脚本:イ・シンジ オム・テファ
音楽:キム・ヘウォン
ヨンタク(自治会長):イ・ビョンホン
ミンソン(防衛隊長):パク・ソジュン
ミョンファ(ミンソンの妻、看護師):パク・ボヨン
グメ(婦人会長):キム・ソニョン
ヘウォン:パク・ジフ
ドギュン:キム・ドユン

2021年 韓国 129分

 

 

 ところで、以前から思っていたが、イ・ビョンホンて原田泰造に似ている。すでに週刊文春が『顔面相似形』で採り上げたかもしれないが、毎年ウォッチしているわけではないので。

 

 

 

 

 で、原田泰造は舘ひろしに似ている。

 

 

 だけど舘ひろしはイ・ビョンホンには似てない。