2023年10月21日

 

三浦一馬 情熱のタンゴ

ピアソラ・ザ・ベスト

(市川市文化会館大ホール)

 

 

以下は配布されたプログラムのメンバー紹介。

【バンドネオン】三浦一馬
10歳よりバンドネオンを始め、小松亮太に師事。2006年別府アルゲリッチ音楽祭にてバンドネオン界の最高峰ネストル・マルコーニと出会い、その後自作CDの売上で渡航費を捻出してアルゼンチンに渡り、現在に至るまで氏に師事。NHK大河ドラマ「青天を衝け」の大河紀行音楽演奏を担当するなど若手実力派バンドネオン奏者として各方面から注目されている。
【ヴァイオリン】石田泰尚
神奈川県出身。国立音楽大学を首席で卒業、同時に矢田部賞受賞。新星日本交響楽団コンサートマスターを経て、2001年より神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターに就任。以来“神奈川フィルの顔”となり現在は首席ソロ・コンサートマスターとしてその重責を担っている。
【ピアノ】山田武彦
東京藝術大学作曲科卒業、同大学院作曲専攻修了。1993年パリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科に入学、卒業公開試験を、審査員の満場一致により首席で一等賞を得て卒業。帰国後はピアニストとして数多くの演奏者と共演、的確でおおらかなアンサンブル、色彩豊かな音色などが好評を博し、ソリストのパートナーとして厚い信頼を得る。
【ギター】大坪純平
エリザベト音楽大学卒業。これまでにギターを長野文憲、徳武正和、佐藤紀雄の各氏に師事。第34回日本ギターコンクール最高位のほか、数々のコンクールにて上位入賞。新しい音楽を軸にクラシックギターからエレキギター、自作曲など様々なフィールドでの活動を行う”変弦自在"のギタリスト。
【コントラバス】高橋洋太
桐朋学園大学卒業後、同研究科修了と同時に2006年、東京都交響楽団に入団。セイジ・オザワ松本フェスティバル、アフィニス夏の音楽祭、東京・春・音楽祭、霧島国際音楽祭はじめ、各地の音楽祭に度々出演している。現在、東京都交響楽団コントラバス奏者として活動する他、様々な楽団においてメンバー及びソリストとしての演奏をおこなっている。

 

【曲目】

リベルタンゴ、デカリシモ、オブリビオン、ブエノスアイレスの夏、ミケランジェロ’70 他

 

 なぜこのコンサートに来たのか。

 バンドネオンに興味があったのは確かだが、ヴァイオリンの石田泰尚さん目当てという側面もあった。チケットを取ったのはだいぶゆっくりだったので、あまりいい席ではなく、ステージはモノキュラーなしではよく見えない。

 

 純然たるクラシックコンサートとはだいぶ趣が違う。まず第一に、ステージ両脇に大型のスピーカーがどーんとおいてある。各パートにはマイクがしつらえられており、のっけから音が違う。そもそもギターがエレキであり、まぁしょうがないのかなとは思う。

 最初のリベルタンゴはあまりに有名なタンゴの名曲。プラハ城スペインの間で聴いたヨーヨーマは最高だった。それとは違う。

 

 聴衆は女性の比率がやけに高い。三浦一馬さんは、アイドル風の雰囲気もあり、そのせいかとも思う。いやそれにしては年齢層が高い。

 合間にトークも何箇所か入るのだが、ささやくような調子で喋るものだから、年寄りには聞き取りづらい。ラジオの深夜放送じゃないんだから。

 

 石田さんのヴァイオリンは三浦さんを食ってましたね。私の先入観もあるだろうけど。強面の容貌にそぐわない甘美な音色に聞き惚れてしまった。でもあの営業用の強面もちとやりすぎ感あり。もう十分目的は果たしただろうから、イメージチェンジを図る時では?
 

 そもそも2020年に予定されていたコンサートが、コロナ禍で延期になっていたんだという。いやよく3年も経って開催にこぎつけたものだ。

 これがその幻の2020年のコンサートポスター。ベース担当が今回とは違うけど。

 

 

 

 キンテートという言葉は初めて聞いた。普通五重奏団といえばクインテットだが、今回のテーマであるピアソラが生涯探求したバンド編成だそうで、スペイン語だとキンテートってことかな。

 

 大ホールを満員にするのは三浦さんの人気のなせるわざなんでしょう。でも、なんだかジャズスポットでこじんまりと聞きたいと思う私の感性は変かな。次々に奏でられるタンゴの名曲。いや、でも、タンゴといいつつ、雰囲気はジャズバンド。お酒飲みながらバックにこんなバンドが演奏してたら最高だね、というと怒られるか。

 大編成でのコンサートも三浦さんは手掛けているようだから、その場合は大ホールもありか。

 

 まーそれなりに楽しみました。でももう一度来ようとは・・思わない。音源聞いてればいい。