2023年9月24日

 

【春陽会誕生100年 それぞれの闘い】岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ

(東京ステーションギャラリー)

 

 東京ステーションギャラリー(以下TSG)の企画展はほぼ毎回行っている。東京駅丸の内北口にあるこの美術館は交通至便、企画展はだいたい毎回期待を裏切らない。もうひとつ、お値段控えめなのはGood Pointでありますね(本展は当日券1,300円)。

 

 基本的に所蔵品を持たない美術館なので写真撮影はまず不可。当然ながら常設展示もない。

 

 したがって本稿での写真は、館外のディスプレイおよび TSG サイトからの借用である。

 

【魚】 岡鹿之助 1939年 横須賀美術館

 

【私のラバさん】 木村荘八 1934年 愛知県美術館

 

【麗子弾弦図】 岸田劉生 1923年 京都国立近代美術館

 

【窓】 岡鹿之助 1949年 愛知県美術館

 

 

 

 春陽会はもちろん現在も活発に活動を続ける美術団体である(一般社団法人)。民間最大の美術団体だった日本美術院の洋画部を脱退した画家たちで構成された創立会員を中心に、新進気鋭の画家たちが加わり新団体「春陽会」を結成した。

 創立会員に梅原龍三郎、小杉未醒(放菴)、山本鼎、創立客員には岸田劉生、木村荘八、椿貞雄、中川一政、萬鐵五郎が名を連ねたというから、近代日本洋画界の巨人が参加しているのだね。さらに三岸好太郎、岡鹿之助、長谷川潔らも加わっている。

 

 現在の日本美術院は、日本画のみを対象としているから、春陽会は日展を別とすれば、洋画壇においては文展(今の日展)から独立した二科会とならんで最大勢力ということになるんだろうか。知り合いもいるわけでもないし、作品を贖う資金もないからどうでもいいといえばどうでもいいが。

 

これ、どこかで見た記憶はあるのだが思い出せない。あるいは練馬区立美術館の『電線絵画展』のときだったろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 この「女優」って誰なんだろう。描かれたご本人はこの絵を見てどう思ったかな。

 

 

 ほかにも多々興味をひいた作品があったが、映像情報はなし。図録は重いし嵩張るし、たまる一方なので還暦を過ぎてからは買うことは稀である。そろそろ断捨離しなければいけない年頃ですからね。

 

 日曜の午前中の都心にも関わらず、それほど混雑もなくゆったりと鑑賞できました。

 この後丸の内オアゾの蕎麦屋で昼食。



 ごちそうさまでした。