4年前の今日、2019年1月6日に美術館をはしごした。

以下はそのときにFace Bookに投稿したもの。

 

QUOTE

本日(註:2019年1月6日)の美術館巡り

新年最初の美術館巡りは

1.東京ステーションギャラリー 吉村芳生 超絶技巧を超えて

2.黒田清輝記念館

3.博物館に初もうで 東京国立博物館 本館→法隆寺館

4.びわ湖長浜KANNON HOUSE

でスタートしました。上野の時点で疲れてしまって、新宿小田急のミュシャ展は断念しました。

さて、ステーションギャラリーに行った第一の目的は、東京駅美術館共通券をゲットすることでした。開催予定を見て2枚購入。吉村芳生はついでのつもりでしたが、これがスゴかった。打ちのめされました。

写真を拡大コピーし、マス目を引いて写し取る手法が主体と聞いていたので、工芸に近いのかなとタカをくくっていたら大間違い。心のこもった作品には圧倒されました。絶筆となったコスモスは、まさにマス目が4分の1ほど残った途中で描写が止まっており、この辺で涙が溢れてきました。その横に展示された 「無数の輝く生命に捧ぐ」のキャプションに「本作制作の動機は東日本大震災で、吉村は花のひとつひとつが亡くなった人の魂だと思って描いたという」とあるのを見てついに涙腺決壊。吉村にとって、この、藤の花をひとつひとつ描いていくことは、写経にも似た鎮魂の行為であったに違いありません。

彼が間質性肺炎で亡くなったのは2013年、63歳の時でした。ワタシは今年63歳になります。もとより彼の画業と比べるつもりはありませんが、ワタシは誰かに振り返ってもらえるだけの人生を過ごしてきたか。幸いまだ健康なので、もうひと踏ん張りして社会に貢献する機会をもう少し探してみます。

UNQUOTE

 

 

絶筆「コスモス」(部分)

 

「無数の輝く生命に捧ぐ」(部分)

 

これは写真ではない

 

 

新聞そのものも一字一字全て描いている

 

絶筆「コスモス」 

右下(この社員は90度右回転しているので、本来は右上)の僅かな描き残しが悲しい

 

黒田清輝記念館 “知・感・情”