ツンデレの猫になりたし走り梅雨
梅雨に入ろうが猫の行動様式は変わらない。上の子は私の部屋にいることが多い。下の子は配偶者につきまとう。部屋の主がいてもいなくてもおかまいなし。
妻よりも猫との語り長きかな
梅雨寒の空ともに眺めり
配偶者と口をきくことはあまりない。下の子は無口でめったに鳴かないし、そもそも未だに私になついていない。したがって私の話し相手は上の子である。上の子はよくしゃべる。呼べば返事もする。いい子だ。
われときて何を語らうわけでなし 今そこにいるそれが幸せ
というわけで上の子は私のそばにいることが多い。言葉はあまり通じないが気持ちはなんとなくわかる。2年前に大病したときに、退院して自宅のベッドに伏せっていたときも、じっとかたわらに寄り添ってくれた。今そこにいてくれるだけで心が落ち着く。ありがとう。
梅雨明けぬ猫そこここに落ちてをり
今年は梅雨明けが早かった。そしていきなりの酷暑。自前の毛皮をしょった猫は、この時季さすがに暑いのか、床にべったりと寝転がることが増える。ネコイストはこれを、「猫が落ちる季節になった」という。