ブックカバーチャレンジ

Day5

 江田憲司。説明はいらないだろう。元みんなの党幹事長。今 なんだろう、会派的には立憲民主党の会派か。なんだか最近影が薄くなって寂しい気がする。たまに国会質問には立っているようだが。

彼の本はほぼ全部買っている。最近新刊が出ていない。主張に新味がなくなっていると感じるのは気のせいだろうか。

 大学で同級だった。橋本総理の政務秘書官として盛んにTVに映るようになって、あ~さすがだなと、それほど驚きはしなかった。総理大臣の筆頭秘書官というのは、通常は長年勤めてきた人がそのまま就任するものだが、官僚から、しかも当時40歳という若さで起用されたのは、よほど橋本さんに気に入られていたのだろう。橋本総理が通産大臣のときに、事務秘書官として抜擢されたのがきっかけだったと記憶している。もちろんその前に通産省から内閣官房に出向していた時代があって、時の政権中枢に注目されていたのは間違いない。優秀ですよ。

 橋本総理秘書官当時は、官邸の森蘭丸とか言われたり、記者連中には必ずしも評判はよくなかったみたいだが、総理を守るという意識が強くて全部自分が盾にならなければいけないという意識があったに違いない。責任感のなせるわざでしょう。

 橋本内閣退陣とともに通産省に戻るのかと思ったら、すっぱり退職して1年ほど浪人生活を送っていた。通産省時代は忙しすぎてなかなか結婚しなかったが、ようやく結婚したのはちょうどこのころではなかったか。

 いずれ政界に打って出るのだろうとは思っていたが、橋本元首相が引退して同郷の彼に地盤を引き継ぐと思いきや、やはり血は水よりも濃しで、二男が後を継いだ。時間は前後するが、江田君は神奈川8区から自民党公認で出馬するも、相手が選挙だけは強い中田宏。中田氏が横浜市長に転じて、その補欠選挙で無所属ながら初当選を果たした。そもそも最初の立候補は、今官房長官の菅義偉議員からの薦めであり、落選後の自民党のケアがよければ、今頃江田君も自民党の大物になっていたかもしれない。Day2の三橋貴明氏もそうだが、自民党さん、人材は大切にせなアカンよ。そういう理由かどうか、生涯無所属を貫くと宣言し、若いころは選挙では苦労していた。再選を目指した選挙でも、エコノミストから出雲市長に転身して成功を収めた岩國哲人を民主党(当時)がかつぎ出し僅差で惜敗。その後は所属を変えながらも当選を重ねている。

 私が彼の後援会に貧者の一灯で政治献金したのは、当選2回くらいのころか、結構期待していたし、彼自身も「総理を目指す」と言っていたくらいだ。でも事務局から感謝状が返ってきたのはよいが、宛名の漢字を間違えている。それ以来献金はやめた。

 それでももう10年以上前、某政令指定都市の市長選挙で、私が不躾にもメールで「脱官僚、地方重視」の姿勢が共通していると言って、ある候補の応援依頼をしたら快諾してくれて、しかも当時のみんなの党渡辺喜美党首と何度も選挙区に入ってくれた。あの時のお礼をちゃんと言えてない。その後クラス会に彼も参加したらしいが、私は日本にいなかったため会えなかった。久々に献金するか。

 毀誉褒貶相半ばするというか、あのエラそうな態度が嫌いという人が多いみたい。あまりに頭のいい人にはありがちかもしれない。でも学生時代初めて会ったころは、田舎の高校生という感じでしたよ(人のこと言えないが)。根はまっすぐな、飾らない人柄なんだと思う。

 さっきも書いたとおり、自民党がしっかりフォローしていれば順調に党内でも地位を確保していっただろうに、いつの間にかあっち側へ行ってしまったのが残念でならない。いずれにしても、このまま野においておく人材ではないと思う。社会党から自民党に移って首相になった鈴木善幸や、社会党委員長のまま自民党との連立内閣の首班となった村山富市とか前例はある。江田君、まだ応援している。総理を目指せ。