火葬を終えて

日常に戻ったとき、

 

死産という現実と

どう向き合っていけば良いのか

わからないまま時が過ぎていきました。

 

家族や助産師さんから

「自分を責めないように」と

声をかけてもらっていたので、

そのことは守ろうと思っていました。

 

私がメソメソしていたら

天国の赤ちゃんが心配してしまう。

大丈夫!前を向こう。

 

こんなことを呪文のように

自分に言い聞かせていました。

 

日に何度も深い悲しみが

波のように押し寄せてきて

その度に涙が溢れてきます。

 

空を見上げれば

元気にしているかな?

寂しくないかな?と・・

 

小さな小さな我が子を

一人で逝かせてしまったことに

どうしても自責の念を抱えて、

 

叶うことなら

抱きしめてあげたい、

日々その想いは強くなりました。

 

どれだけ想いが強くても

そんなことは出来ないことも

頭では分かっているのですが、

どうしても思ってしまうのです。

 

頻繁に泣いていると

家族も心配すると思って

涙を抑えるように泣いていました。

 

妊娠も死産も家族以外には

話していないので、

外ではいつも通りの私でいることも

辛い時期がありました。

 

赤ちゃんに会いたい・・

赤ちゃんの所に行きたい。

 

日を増すごとに

その想いが強くなって

次第に心のバランスも崩れていきました。

 

自分では気づかないのですが

夫や母が私の様子が

いつもと違うことを心配していました。

 

ある日、外出から戻ったときに

近所の2歳の女の子と

そのお母さんに会いました。

 

挨拶をすると

女の子が私に寄ってきて

「どうぞ」と石をくれました。

 

家に戻ってしばらくすると

小さな愛らしい手・・

そのときの様子を思い出すと

 

張り詰めていた糸が切れたように

心の奥に追いやっていた感情が

一気に溢れてきました。

 

そのとき初めて

声を出して泣きました。

 

泣く声に驚いた夫がきて

涙が止まらない私に

どうしたいの?と・・

 

「お腹の中に赤ちゃんを返して欲しい。」

 

とそのとき初めて

本当の気持ちを吐き出せました。

 

心のままにたくさん泣いて

赤ちゃんのことをたくさん想いました。

 

それまでは

赤ちゃんのことを想うと

止めどなく涙が溢れてしまうから

どこかで赤ちゃんを想うことも

泣くことも抑えていました。

 

頭で整理したつもりでも

心は追いついていませんでした。

 

それなのに大丈夫!と

無理に自分に言い聞かせて、

いつもと変わらずに振舞っていました。

 

泣くことを我慢しながら泣いて

本当の気持ちに蓋をしていたら

もっと苦しくなっていたと思います。

 

このブログを通じて

同じ経験をされた方や

大切な人を亡くされた方から

メッセージやコメントをいただきました。

 

泣いて泣いてたくさん想って・・

想うことは心の中で生き続けること・・

 

そうか、そうだよね、と思うと

心の中で「そうだよ!」と

聞こえる気がしました。

 

こんな考え方や

向き合い方もあります、と

ご経験を教えていただいたことで

捉え方や視野が広がり、

 

時間の経過と共に

私なりの向き合い方が

少しずつ分かってきたように思います。