詩1656
「3つの心」
小さな小さなその心は
凍りそうなくらい冷たかった
両の手のひらで包み込み
優しく優しく温めた
やがて
ほんわり解(と)けたその心は
小さな小さな羽を広げ
ふわっと空へ飛んでった
中くらいの大きさのその心は
硬く硬く閉じていた
両の手のひらで持ち上げて
優しく優しく抱きしめた
やがて
ふんわり解(ほぐ)れたその心は
すぅっと空へ消えてった
とっても大きなその心は
強く強く拒んでた
両の手のひらで触れながら
優しく優しく声かけた
やがて
想いが解(わか)ったその心は
ぱぁっと空へ登っていった
かぁるくかぁるく
気持ちも軽く
風船みたいに登っていった
私の心と手を繋ぎ
ぱぁっと元気に登っていった
mint