今回は長所と短所について話していきたいと思います。
長所と短所は、入学や入社の試験でも聞かれるようにメジャーなテーマです。
皆さんも一度は考えたことが、あるのではないでしょうか。
では何故よく、聞かれるのか?
それは自分自身のことを良く理解出来ているのかを、相手は知りたいからです。
自分をよく知っていなければ、長所と短所はわかりません。
一般的に、長所は良い点、強み、もっと伸ばしたい点。
短所は弱点、欠点、なくしたい点という印象を持たれていると思います。
しかしそれだけでは、十分に理解しているとは言えません。
何故なら、長所と短所は紙一重だからです。
例をあげましょう。
慎重な性格。
これは一般的には、長所だと思います。
未然にミスを防ぐためにあらゆる可能性を検討したり、十分な準備をしたりということを徹底してやる。
ミスが生じれば規模の程度はあれど、必ず誰かしらに負担を強いることになるからです。
だから慎重さは、この場合美点となります。
では次の場合は、どうでしょう?
街中を歩いていた際、前を歩いていた人が急に倒れた場合にどうしますか?
おそらく声をかけると思います。
そして意識がなければ、救急車を手配したり、AEDを使用するなどの行動を、直ぐに起こすと思います。
もし人命がかかっているような緊急事態に、
「人が倒れる場面に遭遇するの初めてだし、自分の思うように動かない方がいいかな。」
「でも救急車くらいは呼んだ方がいいか。」
「それなら場所をうまく伝えられる人に、してもらった方がいいかもしれない。」
「だったら誰かに、助けを求めた方がいいかも。」
などと考えだけ先行し、行動を起こさなければ、倒れている人の命の助かる可能性は低くなっていくでしょう。
今すぐに何か手を打つ必要がある、といった火急の事態では、素早い判断が求められることもあります。
そんな場面で可能性をじっくり吟味して準備をしていたら、取り組む時点では既に最悪な事態に、陥っているかもしれないわけです。
この場合、慎重さは短所になります。
つまり見方によって、長所は短所になってしまいます。
先ほどは長所が短所になる例をみましたが、逆に短所が長所になることもあります。
無鉄砲という言葉は、短所として言われることが多いと思います。
何も考えず、準備もせず行動してしまう。
その結果大きな落とし穴に気づかず、はまってしまう可能性が大きくなります。
しかし先ほどの例のように、緊急事態で直ぐに行動しなければならない場合。
そんな時直ぐに行動に移せたら、それは無鉄砲から行動力があるという長所に変わります。
多くの人は、短所をなくそうと努力すると思います。
しかし短所をなくすということは、視点を変えれば長所をなくすことを意味します。
自分が持っている武器を、失うことになってしまうのです。
武器の喪失を防ぐための第一歩として、認識から変えていきましょう。
短所は短所ではないのです。
そして大事なのは、バランス調整が出来ることです。
状況や人によって、長所短所の度合いをコントロールする。
これが出来れば長所を存分に活かし、短所が足を引っ張らず魅力になります。
そんな人物になれるように、今日から少しずつトライしていきましょう!