なかなかチャレンジングな表題ですが、
なんのことはなく、本のタイトルです
『国語のできる子どもを育てる』
(講談社現代新書) – 1999/9/20
工藤 順一 (著)
この本を読みだしたきっかけですが、
昔の紙モノを整理していたら
進研ゼミ小学講座(Benesse)
「おや?BOOK」
という保護者向けのうすい冊子がでてきて
長男小学生時代の時代モノのよう
私が古い記事をとっておいたワケは
きっとこのページがよいと思ったから
タイトル:”「論理的思考力」を育んで 学力のベースづくり&日常生活の充実を"という3ページの記事
"お話をうかがったのは、工藤順一先生"(国語塾の先生らしい)
小学校1年〜3年くらいにすごくいいと思った記事でした
その先生の本を読みたくなって、Kindleで読書中
1999年ということで時代を感じる部分もあるのですが、
非常に深い!
例えば、「書くこと」
書くことの学習に、私も小学生時代の次男に日記を勧めようとしていましたが
実は、日記をつけられる、ということは非常に高度なことだと。
毎日続く同じような生活の中にそれだけの視点の違いを見つけだしていくことは書くことの上級者にしかできないことでしょう。あくまでも書けるからこそ日記も付けられるのであり、日記を付けるから書けるようになるのではありません。
反対でしょ、という著者のツッコミに、思わず笑ってしまいました
著者の方が勧めているのが
四コマ漫画を文章化させるのが言語力育成によい、と。
子どもも結構楽しんでのってくるとのこと
(本で取り上げられているのは、”コボちゃん”)
最初は口頭で説明してもらって、
徐々に、
人物の気持ちや行動の変化、理由の説明がきちんとできること、そして落ちを説明できること、などを盛り込んでいき、
こんなところまで目標にできる
指導のポイント1──次のようなことを目標において指導します。1はじめの一文はできるだけ短く単純に終わらせるようにする。2直接話法を間接話法で書く。書きことばを使えるようにする。3読点の打ち方を実践的に教える。読点はひとことで言うなら、すぐ次の文節に直接かかっていかないときに打つのである(あるいは、打ってもよいのである)。4適切な修飾語を入れて複文が書ける。5複雑なことは一つずつ短い文を積み上げていく。6対照的な構造が書ける。7落ちやおもしろさを抽象的に説明できる。8できごとや理由と結びつけて人物の気持ちが説明できる。9書き上げたら必ず読み直し、推敲することを習慣づける。
等々
楽しそう
今、私に小学生の子がいたら、一緒にやってみたかった!
昔思いつかなかったのがザンネン
「ことばという道具を使うことに習熟すること」
本の最初のほうに出てくる言葉ですが
すべてのもとはここにある、と思いました
考えてみれば、日常生活で
小学生の時はいろいろ子どもと言葉で遊ぶことができ、
身の回りのものをマインドマップに書く、とか
(論理的に情報を整理して区分けする、につながるかも)
4コマ漫画書いてもらったり、
(オチをいれて書く、というのは、今思えば高度なこと)
詩を作る、とか
(次男と二人で出かける時に、歩きながら、目についた言葉を3つ私が言って(自転車、ガラス、空、みたいに)、それをいれたポエムを作ってもらう、という遊びをしたり)
特に小学校低学年の頃は、子どもと遊んでもらって楽しかった…
中学生となった次男とは、今は、ほぼ交流ないです
本の「はじめに」より)
読者のみなさんに考えていただきたいことは、国語は何のために勉強するのかということです。テストがあるから、入試があるからと、それぞれいろいろな動機があるでしょうが、一番大切なことは、ことばによって思考し、表現することで、私たちは一つの世界を創り出しているということです。それは、新しい明日の世界の創造、すなわち子どもたちが希望を持って生きていける現実世界の建設に結びついていくものでもあります。
受験国語が出来るための裏技を教える本ではなく、国語力とは何かを考え主張する本です
時にはこんな本を読むのもいいと思いました
