台風が通過し、翻訳の校正も大部進み、昼頃に2007年の大益7542を開けることにした。
2007年といえば、プーアル茶バブルがはじけた年。市場は2007年最初頃の高騰から下半期の暴落へ。ここにピンチをチャンスに変える企業がある。それは大益である(理由はまたいつか書きたい)。2003年大益の茶生産量は1400トン、民営化後の翌年2005年は2197トン、そしてバブルの2007年は7001吨,,,2019年1.7万トン。2019年中国プーアル茶全生産量は凡そ15万トン、大益一社で普洱茶総生産量の一割超を示している。もちろんプーアル茶の良し悪しは生産量だけで語ることができない。重要なのは味で、如何に普洱茶のコアファンの評価を得ることだ。その点について福今系の企業が急成長をした理由でもある(高いだが味が良い)
ところで大益の7542シリーズはちょっとした別物的な存在の7542(相場がたかくかつ原料配合は通常7542と違うもの)もある。例えば501-7542,901藍宝石7542,そして近年2020年、緑豆餅と呼ばれる7542。これらの商品は通常7542よりはるかに金額設定が高い。一番新しいもの2020-7542は発売当時一枚(357g)約2万円、高騰の時は一枚7-8万円、今大益は下落しているのでまた2万円に戻っている。
これらの7542は味と香りは他の7542と比べ、かなり評価高いだが、投資対象になりがちで、日常飲み茶としてなかなか紹介できない。
前置きは長かった。さてこの701-7542は大益の中期茶(老茶に向かう途中のお茶)として、前回紹介した1801-7542と同じようにさすが大益のブランド技術!と言わざるえない一品である。プーアル茶バブルがはじけた2007年にも大益が良い商品を作っている。
大益2007年7542の包装。701ロット。略して大益7542/701。
ロット、中国語で批次pici。701の「7」は2007年、701の「1」はその年最初出荷した7542、春の出荷が多い。春の出荷だからかならずその年春に摘んだお茶に限らない。生産日は緊圧した日時。このお茶は2007年3月12日は生産日。
すでに17年の年月が過ぎた。購入は2017。我が家に来て7年以上になる。包装紙にすこし茶油が滲んでいる。
内飛。
9月茶会のティスティング用にも含めて20gほど削って今日は130㏄の急須に8gの生餅を
セッティング。ライフイズシンプル。沢山の茶器は入らないが茶壺は良いものを使いたい
茶盤は先週家族で北海道旅行の時購入したもの。使いやすい!!!
一煎から六煎目までの水色。黄金よりオレンジ色。
感想:
商品:プーアル生茶餅7542
メーカー:大益
製造年月日:2007
批次:701
味:☆☆☆☆
香:☆☆☆
渋み:☆☆
コストパフォーマンス:☆☆☆☆
☆現在の相場で中国国内で日本円一万五千円内で買える大益7542はこれがお勧め。水色は「明亮」(透明感がありクリア)、前半(飲み始めてから5,6煎まで)微かな燻製香と清涼感のある樟香、中盤から段々甘くなり、芳醇さもよい。終盤(10煎以後)は滋味が弱くなったが、余韻は健在。全体的にまろやかな風味だが収斂性もあり、香りは浮き立つようなものではなく、滋味に潜んでいてかつ持続性がある、、、個人的にこいうタイプの茶香が一番好き。
茶殻。一部黒い葉がみえるかな。陳茶をすこしブレンドしていることがわかる。