雲南Day4:雲南勐海大葉茶廠黎社長の製茶理念 | 船橋市茶文化資料室

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雲南Day4:雲南勐海大葉茶廠黎社長の製茶理念@20231114-1115

 

「どうして茶樹を植えるからスタートしたか」と黎社長に伺うと、「そうでなければ茶の生産全工程を自分達が把握できないから」との返事だった。実はこの生産全行程を把握したい背景には、中国のプーアル茶は投資の対象になっており、特に老班章のような古茶樹が多くある村には、キロ単位の茶価が異常に高騰していることがあるからだ。荒茶を購入する側のバイヤーにとって生産コストと品質のコントロールはほぼ不可能になったのである。「特に老班章の晒青毛茶は年々価格が上昇し、企業は茶農家の言い値で購入するしかなかった」とか。

 

黎社長が老班章村で茶園を作った頃は、老班章茶の知名度はまだ今のように国内外に知られているほどではなかった。茶の木を植え、そして黎社長は「五感心造」の製茶法を考え、提唱した。その製茶要領さえわかれば、だれでも美味しいおプーアル茶を造れると普洱茶の製造工程を基準化した。次回訪ねる時私も一緒に普洱茶を作ってみたいと思った。

熟茶の渥堆の見学も今回現場に寄る時間がなく、、、残念だった。

黎社長との記念写真。老班章村の入口にて。

お昼は美味しかった。

一口メモ:

黎社長の大葉茶廠の荒茶工場は広別老寨ルから老班章村に行く途中にある。舗装されていない道路があり、丁度雨の後だったので、ぬかるんだ泥道を走るオフロートトラックが、酷く揺れていた。 

広別老寨に着いた時車がチェックされ、生葉を持ち込んでいないかとの確認だった。つまり他所の生葉や荒茶を絶対この村にはいれないとの姿勢だ。自分の村の生葉の価値が評価されているため、正真正銘、この村のものをしか販売しないという近年のやり方。老班章寨になるとさらに厳しい管理をしているらしい。広別老寨前に記念写真。