家系ラーメンの看板を見つけた瞬間、
「今日は攻めてもいい日だよね?」と、誰にともなく自分を説得し始める。

入店したら、もう気分は勝者。
“好み:濃いめ・多め・固め”を選んだ時点で、
自分がちょっと強くなった気さえする。

着丼の湯気と油膜の輝き、太麺の存在感。
レンゲを持つ手も自然と前のめり。
「今日は絶対にライスいかない」と誓ったはずなのに、
厨房から聞こえる“ライス無料”の声が、禁断の魔法をかけてくる。

——その瞬間までが、家系ラーメンのピークである。

ところが現実は、
スープを半分飲んだあたりで「ちょっと重いかも」と一瞬よぎる。
麺を食べ終える前に、海苔でライスを巻く誘惑に屈し、
気づけば“炭水化物の二段構え”で満腹を超えた領域へ。

店を出た直後のあの静寂。
「明日から本気で節制しよう」と心に刻むのに、
数日後には“濃いめの禁断症状”がやってくる。

 

 

✅ よくある「家系ラーメンあるある」:
・入店前に“脂と戦う覚悟”を決めがち
・券売機の前で“いつもの”にするか“冒険”するか長考
・「今日は薄めでいく」と思ったのに気付けば濃いめポチ
・海苔3枚→ライスダイブの流れが“儀式化”
・味変のにんにくを一欠片だけ…のつもりがドバッ
・卓上に“豆板醤・ショウガ・お酢”フル装備があると絶対使う
・食後に水を大量に飲むが、結局喉が渇く
・帰り道で後悔するのに、しばらくすると写真を見返したくなる

 

 

❌ 実際は…:
・“理性の選択”より“慣れの操作”で好みを決めている
・濃いめを頼むほど、途中で“飽和ライン”に到達しやすい
・ライスは“無料”ではなく“満腹ダメージ増し券”である
・油と塩分は翌日の身体に正確に履歴を残す
・にんにくの判断は帰りの予定に確実に影響する
・麺の固さで頼れるのは“気分”ではなく“胃の元気度”
・結局、食べる頻度が最適化されるのは“胃の訴え”基準

 

 

結論:緑と赤が、誘惑の印。
 

まず“好みの固定化”を疑って、
濃いめ・多めをデフォにしない日をつくるだけで満足度が変わります。

ライスは“最初から小盛りにする”か、
「海苔1枚だけライスに使う」と上限を決めると後悔が激減。

カスタムは“序盤:味そのまま”“中盤:ショウガ”“終盤:お酢”の三段階にすると、
後半の重さが減って味の変化を最後まで楽しめます。

店を出たら、水分よりもまず軽い散歩。
罪悪感よりも“おいしかった記憶”を残すためのアフターケアです。

さて、あなたの“家系ないない”はどれでしたか?
ライスの誘惑、海苔の魔力、好みの呪縛。
笑える話も、胃が語る実体験も、ひとつ聞かせてください。