衣替えの朝、「今年はスマートに入れ替えて、クローゼットは余白たっぷり!」と気分はドラマのワンシーン。
ふたを開けた収納箱からは、あの名ニット、あの名スカート——“再会の感動”でテンション最高潮。
ついでに秋冬コーデを脳内ファッションショーして、午後にはコーヒー片手に達成写真…の予定でした。
現実:箱の一番上に、去年“とりあえず”押し込んだ謎の服たち。防虫剤の香りが懐かしいを通り越して目にしみる。
お気に入りのパンツは「去年の私」専用サイズ、名ニットは首元の毛玉が名乗り出る。
ポケットから出てきたのは、観光地の半券・謎の小銭・去年の自分への手紙(メモ用紙に“来年やせて着る”)。笑いながらも、試着ミラーの前では無言になる——これぞ衣替えあるある。
✅ よくある「衣替えあるある」:
・“今年は厳選だけ!”と言いながら結局全員残留
・タグつきのまま越年したトップス、なぜ買ったかは不明
・片方だけ見つかる手袋、永遠の片思い
・異世界から戻ってくるハンカチとレシートの束
・“名作ニット”の肘だけがなぜか伸びている
・サイズ表記は同じなのに体感は別物(なぜ?)
❌ 実際は…:
・“似合う・似合った・似合う気がする”の三山構成
・天気が急に逆走して、入れ替え当日に半袖を引っ張り出す
・去年の流行が今年は「うーん」に、でも捨てる勇気は出にくい
・写真に写ると可愛いのに、現物はなぜかしっくりこない
・思い出と体型は折り合いがつかず、判断は保留へ
エピソード:
祖母から譲り受けたスカーフを首に巻き、鏡の前で「パリの風〜」とポーズを決めた瞬間、子どもに「給食当番?」と真顔で言われて即座に箱へ帰還。
別の日、“痩せたら着る”ワンピを試しに通してみたら、脇のファスナーが呼吸と連動して「無理」と意思表示。
外す時はなぜかスムーズ——現実は器用。
最近は 夏→秋が無くて→冬 なんだよね:
衣替えは、期待のショータイムであり、去年の自分との和解セレモニー。
箱を開ければ、忘れていた小さな勝利(ポケットの500円)と、目をそらしていた真実(名作ニットの毛玉、来ない“来年の私”)が同時に出てくる。
笑える瞬間はたくさんあるのに、最後のハンガーはなぜか足りないし、写真で見るほど“スッキリの余白”は出ない。
つまり——衣替えのゴールは完璧なクローゼットではなく、「自分の今」を受け入れる着地点。
似合っていた過去も、似合うかもしれない未来も、一度は微笑んで通過。
鏡の前で深呼吸して、“今年の私”に拍手しておけばOK。
さて、あなたの箱から出てきた“時空を超えたお宝”は何でした?
笑える誤算や、そっと閉じた現実、こっそり聞かせてください。