会社にいると電話がかかってきた
Aさん『仙狐さんの会社って1ヶ月くらい移転するんですか?』
俺『え?しませんけど。。。』
Aさん『予定とかないですか?』
俺『・・・いや、無いと思いますけど。。。。』
Aさん『おかしいな。。。』
俺『・・・・』
Aさんはよく会社に出入りしている人なんだけど
何を言っているのか良く解らず
とりあえずうちの会社に来ようとしているとの事だったので
待った。
すると、ものの30秒ほどで彼がオフィスにやってきた。
・・・すぐそこに居たなら電話なんかしないで直接話に来ればいいのに
と思うが早いか、Aさんは興奮気味に
『いやあ、訳が解らないよ、なんなんだろうねあれは、こんな事初めてだよ』
とかなんとか言っている。
とりま事情を訊くと。。。
俺の会社はとあるビルの7階にある。
1階エントランスからエレベーターに乗ってくるわけだが
そのエントランスに一人の老婆が立ち塞がっていたらしい。
↑ここ
そして
『私はここのオーナーだ、1ヶ月間工事をするので関係者以外は立ち入るな』と、身を挺して物理的に通してくれないと。
Aさんは確か昨日も来ていた
にも拘らず
なんのアナウンスも無く1ヶ月間立ち入り禁止かと
それじゃ俺らはどこにいるのかと
どこにいけば会えるのかと
半ば混乱気味で電話してきたらしい。
俺らもその話を聞いて
全くわけが解らなかったんだけど
他の社員に訊くと
朝からずっと怪しげな老婆がそこにいたらしい。
何故か社員は黙って通してくれる。
どうやって見分けてるのかは謎。
皆オーナーの顔は知っているので
その老婆がオーナーでないことは明らか。
結局老婆は夜までいたらしいんだけど、
夕方くらいに俺が外に出た際
通行人とその老婆がなにやら揉めていたのを目撃した
通行人
『あんた、そんなところに突っ立てたら邪魔でしょ』老婆
『なによ、私はここのオーナーなの!』
通行人
『そんなこと関係ないでしょ、オーナーだったらビルの名前言ってみなさいよ』老婆
『そんなの・・・後で言うわよ!』後で言うわよ。名言である。
しかし会話のやりとりから
通行人はこの老婆を完全にオーナーじゃないと確信している。
この老婆を知っているのだろうか。
この界隈で有名なちょっとおかしい人なのかな。
今のところに移って4年経つけど俺は見たことないな。
春になるとおかしな奴が増えるとはよく聞く。
まだ肌寒いけど
もう春は来ているらしい。