僕のすべてを君にあげる 5 | 聡奈の気まぐれBLブログ

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side O

相葉ちゃんとニノとの取材がある前に一本ロケをして来た俺は、巻きで終わって早めに現場についてしまった。




ニノと連絡を取らなくなってしばらく経つ。
会わなくなって、、辛くなってきた。



もともと俺が浮気したんだし、全面的に悪いのは俺だ。

俺とニノは違う人間。

考え方だって違う。




ニノの考えは到底理解はできないけど、だからと言って腹が立ったから、はいさよならは出来ない。


やっと付き合うことができたんだ。

今はアッチが上手くいかなくたってきっといつかは上手くいく。


それを信じて、今日はニノと帰ろう。






ニノをめちゃめちゃ感じたい。





自分の中で妥協をして無理矢理納得させて俺は畳のある方で寝そべった。

何となく、寝転んだ姿を見られたくなくて衝立の裏に体を丸めて目を閉じた。


ゆっくり襲う眠気に身を委ね、二人が来るまで眠ってよう。








「、、、」

「、、、」





微かに聞こえてきた声で意識が戻り始め、ゆっくり目を開けた。


「リーダーと何かあった?」



相葉ちゃんの声。

ニノも来てる。


「、、いや、、あ、、うん。」

躊躇いがちに聞こえる声と、俺たちを心配してくれてる相葉ちゃんの声。


やっぱり俺たちの振る舞いは不自然だったんだな。

気づかれてる。


「どうしたの?」


相葉ちゃんの問いかけに静かな空気が流れ、俺も固唾を飲んで聞き耳をたてる。




「、、リーダーが、、浮気したんだ、、」

「、、うん、、」

「俺、、俺たち、、あっちが上手くいかなくて、、それでリーダーは、、」

「許せないの?浮気。」

「違う、、」

「じゃ、、なに?」



俺には話してくれなかったこともきっと相葉ちゃんには話すんだろう。

もやもやする心。


メンバーに嫉妬するなんて心の狭い俺。


「素直にリーダーを責めることが出来ない俺に腹が立つ、、、リーダーは俺のっ、、なのに、、俺、リーダーを満足にさせられないから、、、仕方ないんだっ」




リーダーは俺の。


そう思ってくれてるのに、なに?

仕方ないってなに?




「仕方ないなんて、、、」


責めることが出来ない?

そうできないことに腹が立つ。

相葉ちゃんじゃなくて俺に言えよ。




浮気してやっぱり俺に言いたいことあるじゃねぇか。

平気なふりして、傷ついてるくせに。


「バカか!!お前は!!」


沸き上がってくる怒りを止められず俺は二人の前に怒鳴り付けて出ていった。


俺を見てビックリしてる二人に尚も詰め寄る。



「相葉ちゃんに話すより先に俺じゃねぇのか!言いたいことがあるんだったら言えよ!」

「ちょ、リーダーっ、声抑えて!」

「俺のもんだってちゃんと思ってんならハッキリそう言ってくれよ!」


俺の勢いに押されてるのと、さっきの話を聞かれた情けなさからだろうか。

ニノはただ泣いてる。



「リーダーっ、これから仕事!落ち着いて。」


相葉ちゃんに宥められてニノから遠ざけようと肩を押していく。


ニノ、、


それでも何も言ってくんねぇの?

俺がいいなら何か言えよ、、。



「俺が悪いんだろ?わかってるから、溜めねぇで全部出せよ。」


少し落ち着いたトーンで話し、ニノの言いたいことを待つ。




「、、だって、、俺じゃリーダーを気持ちよく、、してやれないよ、、」



何でまたそこに戻るんだっ!





もう、、、無理なのか、俺たち。

体の相性が合わない。
それだけで終わるのか。




「ニノ」

「、、っぅ、」



泣いて俺を見ないニノにもうダメだって思った。




「もういい。俺たちは合わなかったってことでもう終わり。それでいいだろ。」

「リーダー!!」

「しょうがねぇだろ?!何も言わねぇんだもん!、、相葉ちゃんに話すなら先に俺、全部聞きたかったよ!」




もうニノの顔は見られなかった。


結局最後まで俺はニノを傷つけてばっかだ。





こんなことがあったって仕事はプロだから順調に進み、俺は二人に会わずにソッコーで帰って行った。