最近のニノは俺よりも相葉ちゃんと仲がいいような気がする。
収録中も、スタンバイ中も隣同士笑いあってなにかを話してじゃれあってる。
俺は気にしないように、気にしないように頑張っていつもの顔を作ってるけど。
そうすると全然違うところからニノの話が出て、そういうところも気になってしまうんだ。
ニノが好きだって言う後輩もそれに笑いで返すニノも気になり出したらもう俺のなかで消化不良で気持ち悪い。
ニノ、俺だって隣に座ってるじゃん。
こっち見てよ。いつもみたいにコソコソ話しよ?
もう少し俺の方に来て。
「大野さん?」
セットチェンジの時になんか、もう自分の考えに疲れて思わず停止してた俺。
慌ただしく忙しなく動くスタッフの邪魔になるような場所で突っ立ってた俺をニノが手を引いてその場所から連れ出した。
途中相葉ちゃんとすれ違ってニノが相葉ちゃんに目配せしてた。
何してんだよ、俺といるときに。
こんな風に思う心の狭い俺。
嫌だな。
「大野さん。」
誰もいない楽屋に戻ってイスに座らされ、ニノと向かい合う形になった。
眉間にシワを寄せて視線を下げるしか出来ない俺は真正面でニノに見られてばつが悪い。
「何、、考えてんの?」
ニノの纏う雰囲気がふんわり優しい気がして、ゆっくりニノの目を見る。
優しく微笑んでるニノに俺は、自分の考えがバカらしく感じた。
「、、足らねぇ。」
「何が?」
「ニノが。」
困ったように眉毛を下げる笑いかた。
俺にしか見せない顔だって思ってたけど、、その顔。
相葉ちゃんも見たの?
「俺より、、相葉ちゃんのほうが良くなったん?相葉ちゃんが好き?」
こんな事言っちゃいけない。
困らせるだけだ。
第一、もし本当にそうだって言われたらどうすんだよ。
まだ仕事中で、、俺できる気がしねぇ。
「、、、智。」
「和、、」
「ばか。」
ピンっとおでこにデコピンされて怒った顔で立ち上がって行こうとするニノの腕を慌てて掴んで後ろから抱き締めた。
「だって!、、相葉ちゃんとばっか話してんだもん。」
抱き締めて首筋に顔を埋めてニノの匂いを堪能する。
いつもこの匂いで俺、安心する。
でも今日は不安しかない。
「、、、智と話したら、、、離れたくなくなっちゃうから。触れたら、、我慢できなくなる。」
「今も、、相葉ちゃんと見つめあってた、、」
「違うよ、、相葉さんも大野さんがおかしいこと気付いてたの。だから、、俺が何とかするからって合図しただけ、、」
ニノの胸の前で交差してる俺の腕にニノがそっと触れて。
そんな可愛いこと言われたら、今の俺が我慢できない。
「、、和っ、、」
「ばっ!あ っ、、あ ん、、」
首筋にキスして舐めたけど見える場所に吸い付くのはまずいと思って、衣装のTシャツの首もとをぐいっと引っ張ってニノの肩にキスをして、吸い付いた。
見えないところに1つだけ、俺のものだってわかるように紅い華をつけた。
本当はそのまま服に手をいれて小さな飾りを触りたい。
漏れる吐息をずっと聞いていたいけど。
今は仕事中。
仕方ないからこれで我慢。
「こっち向いて。」
「い っ、、ん っ、、ん、 ふ 、、」
肩から唇を離して、俺の方にニノを向かせ頭をおさえて初めから濃 厚なキ スを仕掛けた。
首がいたい、と言いたそうだったニノの文句も全部塞いで舌 を絡 め合 って、吸 い付い てニノの味を堪 能した。
「はぁ、、仕事しようか、、」
「ん、、はぁっ、、まったく、、だからお前に触りたくなかったのに、、」
紅くなった耳が、可愛い。
ごめん、そうだね。
俺もやっぱりニノに触れたら我慢できない。
「帰ったら、、、もっと良くしてやるよ。」
「うるせぇ。いくぞ。」
そんな事を話して楽屋を出たニノは、みんなにバレそうなくらい耳も頬も真っ赤だった。
そんな可愛いニノの手を俺は人とすれ違うまで握りしめてた。
メンバーにも嫉妬しちゃう心の狭い俺だけど、ニノは文句も言わず手を繋いでいてくれた。
なんか、元気になってきたな。
よし。
仕事をちゃちゃっと終わらせて、、
今日は可愛いニノをいっぱい愛してあげよう。
おわり