グループコース | Y’s Lab.

Y’s Lab.

当研究所は、すべての方を対象に、社会で生きぬくための有効なスキルをご提案、ご提供するための施設です。
臨床心理士が独自に開発したSSTプログラムを提供し、皆さまの「生きる力」の育成に尽力いたします。

先週はアクティブワークと縦割りワークが同じ週に実施となったため、今週はその振り返りを行いました。実施する内容の難易度が上がる中、それについていくことのできるお子さんと、そうでないお子さんがいることもまた事実です。ついていくことが難しいお子さんに対して、どのように向き合うのか、またモチベーションを失わせないようフォローしていくことが講師としての腕の見せ所となります。お子さんによってタイプが異なるわけですから、それぞれに応じてあの手この手で指導しています。ガチっとはまる瞬間と出会えたらそれは奇跡の瞬間でもあり、その瞬間と出会うために日々邁進しております。

#冬の木

 

グループワーク

高学年は前回実施したアクティブワークの良かった点と残念だった点を思考し、発表してもらいました。反省をするということはとても重要なことで、反省イコール悪かった自分を認識すると考えているお子さんがいましたが、それは反省とは言えません。反省とは自らのことを省みることなので、悪かったことだけでなくどうすれば次に活かすことができるかまでをきちんと考え、実際に自分ができる解決策を具体的に出す必要性があります。そこまでの一連の流れを頭では理解してはいるものの、行動化できないことで苦しい思いをしているお子さんをよく見かけます。今は一緒にこの一連の流れを作るお手伝いをしていますが、いずれは一人でこの作業ができるようサポートしております。

さらに、ディベート慣れしていないという大きな課題点があるため、今回は通常ディベートも行いました。今回は社会的なテーマである「死刑制度の是非について」です。難しいテーマではありますが、自分の意見を明らかにし、まとめたものを言語化していく練習をしているところです。

 

コミュニケーションワーク

今回の状況↓

「ある昼休み、あなたとゆかりさんは鬼ごっこをして遊んでいました。鬼になったゆかりさんから逃げようとあなたが走り出した瞬間、ゆかりさんがあなたの後ろから勢いよく抱きついてきてそのままあなたはこけてしまいました。ゆかりさんは「わざとじゃないから!」と叫びました。あなたの膝からは血が出てきて痛くてたまりません」

こういった状況での、自分の気持ちとゆかりさんの気持ちを思考し、さらにゆかりさんにどのような声かけをするのかを考えてもらいました。痛くてたまらず腹立たしさで一杯になった状況ですが、怒りの感情に任せて怒鳴り散らせばケンカになってしまいます。ケンカにならないようにするためにはどのような言い方で自分のネガティブな感情を表現すれば良いのか、ロールプレイを交えて一緒に考えました。

 

小作文ワーク

今回は「読んでいる人が嬉しくなるお話を書きましょう」がテーマです。

今回から、文章を書くことが難しい低学年用に、あなたが嬉しくなることはどのようなことですかという質問とそれに対する回答欄を3つほど用意しました。文章を創造できなくても、嬉しさという感情と選んだ出来事が一般的であるかどうかを見させてもらいました。

例えば「誕生日」であれば大抵の人が「嬉しさ」という感情と合致します。一方で「えんぴつの芯を尖らせる」と書いた場合、それは万人共通の嬉しい体験ではないため主観的な嬉しさになってしまいます。自分が好きなことは相手も好きに違いない、自分の興味のあることは自分以外の人も皆興味があるに違いない・・・このような思考の癖は早い内に気づき、是正できるに越したことはありません。作文を通してこういった思考の癖に気がつくことができるよう指導しております。