過去
現在
未来
どれを意識しながら日々を生きるかで、その人の日常の有り様、更には人生が大きく変化するだろう。
常々語っていることであるが、私は過去を意識する人間だ。
「一年後、どうなっているのだろうか」でもなく、「今をどうしようか」よりも、「一年前、何をしていただろうか」「●歳の頃、何を考えていただろうか」と過去に想いを馳せる。
所謂、過去へのタイムスリップだ。
そこには大抵納得のいかない駄目な私が居る。
駄目な私は、現状を打破したいとばかりに四苦八苦している。
そのような自分を深く憐れむ。
そして四苦八苦した結果、今があるのだ…と思うと摩訶不思議な心持ちになる。
ところが最近、過去にタイムスリップをすると、幸福な私と邂逅することができるのだ。
幸福な私と邂逅できるようになったことは、言葉では言い尽くせぬ程の有難味を覚える。
以前の私であったならば、過去はただただ苦いだけのものであった筈だ。
それがいつしか、進んで過去を反芻したいとさえ思える程にまでなった現状は、人間としての大きな成長なのだと思う。
幸福な私と邂逅できるようになったことは、言うまでもなく周囲の方々のお陰である。
長い歳月を要したが、ようやく私は本当の意味で「感謝をする」ということができるようになった。
過去へのタイムスリップは今後も続くであろう。
今の私を思い返した未来の私が「幸福な気持ち」になりますように…
日々感謝の気持ちを忘れず、今を生き、未来へと繋げていきたいと、珍しく前向きなことを考えた晩秋の夜であった。