これは数年前に体験したちょっと怖い話です。
この日は友人のmatsuと一緒に、福島県の廃墟探索に出掛けました。
目的の場所は、下郷町の湯野上温泉にある廃墟、湯野上観光ホテルです。
そこでは過去に火災があったらしく、更には階段付近で男性の首吊り自○があったそうで、曰く付きのホテルと言われています。
また火災があったためか、このホテルの手前にある橋のそばには慰霊碑があるそうなのです。
この湯野上観光ホテルではこんな怖い話があります。
ある若者グループがこの廃墟ホテルを訪れ、特に何事もなく廃墟での肝試しを終えて車に戻ろうとしていると、突然何かが落ちたようなものすごい音が車の方向で鳴り、急いで車に戻ると、なんと車の屋根がへこみ、血のような赤い文字でにどとくるなと書いてあったんだそうです…。
その後その若者グループは原因不明の事故を起こしたり、良くない事が続いたなどという怖い話があります。
更にこのホテルでは、廃墟内からピアノの音色が聞こえてくるなどの噂もあります。
そんな恐ろしい場所に今回向かうことになるのです…。
新潟から2時間程で湯野上温泉に着くと、情報通り一つ目の信号の左手にある橋を渡って、車をゆっくりと走らせて行きました。
すると暗闇の中でヘッドライトの先に浮かび上がる、不気味な白い廃墟が姿を現したのです。
yuki☆『あった!これが湯野上観光ホテルだよ…。』
matsu『うわー…ヤバイじゃんこれ。』
その廃墟ホテルはネットで見て知ってはいましたが、いざ目の前で見てみるとより一層迫力がありました。
yuki☆『確か橋の近くに慰霊碑があるらしいんだけど、どこにあるかわからなかったな…。』
この廃墟は通りに面しているため、なるべく見つからないようにホテルの端にある林の辺りに車を停めると、早速廃墟ホテルへ向かいました。
ブロック塀のバリケードを跨いで敷地内に足を踏み入れると、ホテルの玄関口は頑丈な板で封鎖されていました。
matsu『入り口完全に塞がれてるけど、どこから入るん?』
yuki☆『確か外階段の所から入れるみたいだけど…。』
ネットの書き込みにあった通り外階段のある所に回ってみると、案の定扉は壊されており、いつでも入れるようになっていました。
その奥には真っ暗な闇に包まれた不気味な長い通路が続いていました。
このホテルの階段付近では、男性の首吊り自○があったという噂があります。
matsu『ここから入れるみたいだね。』
yuki☆『うん。確かこのホテルの階段付近で首吊り自○した男の霊が出るらしいよ…。』
matsu『マジで?』
yuki☆『でもここの階段の事かどうかわかんないけどね…。』
このホテルの外階段は反対側にもあるため、どちらの階段で自○があったのかわかりませんでした。
恐る恐る廃墟内に足を踏み入れると、部屋の所々に何故かタイヤが無数に積んでありました。
matsu『なんだこれ?タイヤがいっぱいあるけど。』
yuki☆『不法投棄だね。それにしても本当にいっぱいあるわ…。』
タイヤだらけの通路を暫く歩いていくと、突然広い空間に出ました。
どうやらここは大浴場だったらしく、壁や屋根は黒く焼け焦げていました。
それを見た自分はゾッとしました。
何故ならこのホテルでは過去に火災があったという噂があるからです…。
するとこの時、突然焼け焦げたような臭いが鼻をつき、とても嫌な感じがしました。
それはまるで、何者かが自分らを取り囲んでいるような、無数の気配を感じたのです。
yuki☆『ここヤバイ…、すぐに出よう…。』
matsu『えっ?マジで?まだ全部見てないけど…。』
yuki☆『うん。でも今日はやめておいた方がいい気がする…。』
この時matsuは平気そうでしたが、何故か自分だけはとても嫌な予感というか、ここには居てはいけないような気がしました。
とにかく一刻も早くこのホテルから出たかったのです。
matsuは仕方なくといった感じで同意してくれ、すぐにこのホテルから脱出しました。
そして車に戻ると、すぐに廃墟ホテルから離れました。
しかしその帰り道、とてもおかしな事が起きたのです。
自宅に帰るため、カーナビの音声案内の目的地を新潟市方面にセットして出発しました。
(この時、運転は自分がしていました)
しかし、その帰り道の途中での出来事です。
突然カーナビが
間もなく右方向です
yuki☆『えっ?右?』
なんと、カーナビは右方向と言い出したのです。
新潟方面は暫く道なりに真っ直ぐのはずなのですが、何故かカーナビは右方向を指したのです。
その右方向には、先程の湯野上温泉方面に戻る方向なので新潟方面とは全く逆方向なのです。
この時は、きっと誤作動でも起こしたのだろうと特に気にせずなおも車を走らせました。
しかし、暫くするとまたしても
間もなく左方向です
yuki☆『はっ?左?なに言ってんだこれ?』
matsu『左は山しかないけど…。』
すると今度は、何故かカーナビは左方向を指し始めたのですが、その左方向は真っ暗な闇に包まれた山しかないのです。
yuki☆『おかしいなこのカーナビ…。もしかして心霊現象かな?(笑)』
matsu『何だろう?ちょっと気持ち悪いね…。』
明らかに自分らが向かう新潟方面とは逆の方向を
指すカーナビに不信感を持ち始めました。
すると暫くして、また
間もなく左方向です
この先右方向です
左方向です…
と、まるでバグったかのように次々と音声案内が鳴り始めたのです。
yuki☆『やっぱりおかしいわこれ…。全然違う道いかせようとしてるもん…。』
matsu『うん、確かに変だね。もう切れば?』
yuki☆『そうだね。まあ別に帰り道はわかるし…。』
さすがに少し気味が悪くなってきたので、仕方なくカーナビのルート案内を切りました。
この後は特に変わったこともなく無事に帰路に着くことができましたが、果たしてこの現象は一体何だったのでしょうか?
もしかするとあの廃墟ホテルを訪れたがために、廃墟に住まう霊達が再び自分らを呼び戻そうとカーナビに誤作動を起こし、案内させたのかも知れません
その後ネットで調べみたところ、カーナビに纏わる怖い話は以外にも沢山あることがわかりました。
まさかやはりあの現象は…
カーナビといえば、今や当たり前のように使用しておりとても便利なものですが、時に理解できない不思議なことも起こりうるようです。
自分が今回体験したのは、そもそも心霊スポットに行ったからかも知れませんが、どうやら普通の日常でも起きているようです…(汗)
どうかみなさんもカーナビを使う際は、くれぐれも気をつけて下さい
人気の無い山奥に案内され、目的地に着くと古い墓地に着いたなんて話もあるようなので…。
それではまた次回の記事で👋