これは数年前に体験した出来事です。


この日は友人のAと一緒に、上越市の心霊スポットを巡っていました。


有名な春日山城跡などを探索し、最後に三ノ輪台いこいの広場へ向かいました。

この三ノ輪台には心霊スポットが多数存在していて、国道8号線にある郷津トンネルの上には火葬場があり、いわく付きのマリア像、幽霊の出ると噂のホテル21などがあります。

そして更に峠を上っていくと、心霊写真が撮れると噂のある廃墟レストランもあります。

またこの三ノ輪台には防空頭巾を被った女性の霊が出るとも言われています。


暫く国道の道を車で走らせていくと、早速問題の郷津トンネルに差し掛かりました。


自分『このトンネルも心霊スポットみたいだよ』


A『そうなん?別に普通のトンネルに感じるけど…』


確かにトンネルを抜けてみますが、特にこれといって怖い感じはしませんでした。


自分『確かこのトンネルの上に火葬場とか廃墟があって、そこもヤバいらしいよ』


A『ふーん。じゃあそこ行ってみよっか』


トンネルは正直微妙な感じだったので、次は三ノ輪台の峠を上ってみることにしました。


トンネルをもう一度引き返し、途中左折して峠道を上がっていきました。


峠道を上がって少しして、早速ホテル21(トゥエンティーファースト)の建物が見えてきました。


自分『そうそう、ネットの情報だとこのホテルも出るみたいだよ』


A『そうなんだ?でも廃墟じゃないみたいだね』


そのホテルは現役のホテルのため、残念ながら潜入はできませんでした。


そしてそのホテルの向かい側には火葬場がありました。


自分『うわー、情報どおり本当に火葬場あったね…。超不気味…。』


この火葬場は先程の郷津トンネルの丁度真上にあるため、それが原因でホテルやトンネルで心霊現象が起きるのではないかと思いました。


空気の重い火葬場付近を通りすぎると、道が二手に分かれたY字路のところに来ました。


A『えーと、これどっちだ?』


自分『うーん…、多分左だと思う。』


初めて来た場所のため、どちらに行けばいいのかわからなかったので、何となく左側の道を行ってみることにしました。


すると道は急なカーブが続く曲がりくねった山道に入っていきました。


噂によると、この峠のカーブのある付近で防空頭巾を被った女性の霊が出るそうなんですが…。


特に何事もなく頂上まで上がってくると、突然拓けた広い場所に出ました。


どうやらここが『いこいの広場』のようでした。


自分『ネットの情報だと、確か頂上のどこかに廃墟レストランがあるみたいなんだけど…。』


どこにあるのかわからず、暫く車でうろうろしていると、テニスコートの奥に三角屋根の白い建物が前方に見えてきました。


自分『あっ!多分あれだ!』


A『あー、あれ?』


ようやく探していた廃墟レストランを発見し、早速車を停めて見てくることにしました。


その建物は三角屋根の洋風な感じの建物でしたが、思っていた感じとは違いとても綺麗な感じでした。


自分『これのことか。結構雰囲気あるねこの廃墟。』


A『うん。でもまだ綺麗だし、使ってそうな感じもするよね…。』


もっとボロボロで『いかにもな感じ』の廃墟を期待していた自分等は、正直少し拍子抜けしてしまいました。


しかし噂ではこの廃墟を写真に撮影すると、心霊写真が撮れると言われています。


早速持ってきていた使い捨てカメラで、何枚か廃墟の写真を撮り始めました。


するとこの廃墟のすぐ隣に、古い感じの公衆トイレがあることに気がつきました。


そのトイレはテニスコートの敷地内にあり、とても薄暗く少し不気味な感じがしました。


そのトイレも気になりましたが、とりあえず先に廃墟レストランを見ていくことにしました。


そしてAをよそに1人暫く廃墟の写真を撮っていると、


突然Aが血相変えて、ものすごい勢いでこちら側に走ってきたのです。


A『はぁはぁはぁはぁ…あービックリした…。』


自分『あれ?どうしたのそんな慌てて?何かあったの??』


するとAは、青ざめた表情でこう言いました。


A『さっきそこのトイレの方見てきたんだけどさ、突然中から扉が閉まったみたいな音が聞こえてきてさ…。あー怖かった…。』


Aの話によると、自分が廃墟の写真を撮影している間、Aは1人で廃墟の隣にあるテニスコートの公衆トイレの方を見に行っていたそうです。

そして男子トイレの内部に入り見て回っていると、


突然反対側にある女子トイレの方から、個室の扉が閉まるような音が聞こえてきたんだそうです。


自分『うそマジで?!』


それを聞いた自分は早速確かめてやろうと、今度は自分とAの二人でトイレを見に行ってみることにしました。


Aは少し恐怖に怯えながらも、自分の後ろからついてきました。


恐る恐るトイレの内部を覗いてみましたが、そこには何ら変わった様子はなく、誰か人がいるような気配はありませんでした。


自分『誰もいないみたいだね。』


A『うん…。でもさっき確かに扉の閉まる音が聞こえたんだよね…。』


そのトイレはどこか空気が重いというか、とても嫌な感じがするのです。



そして後日、その時撮影した写真を見てみると、思わず驚きました。


なんと廃墟レストランを撮影した写真の一枚に、白いオーブのようなものが写っていたのです。


(※かなり昔の事のため、残念ながらその写真は紛失してしまいましたm(_ _)m)


やはり噂は本当だったのです。

ですが、どうせなら顔や人影とかが写って欲しかったなとも思いました。


ですが本当に怖かったのはその廃墟レストランではなく、その隣にあるトイレです。

あの時Aが聞いたという、個室の扉が閉まる音…。

それは一体何だったのでしょうか?


まさか過去にそのトイレで事件か自○などがあったのでは?ガーン


と勝手に想像してしまいます。


それともやはりこの廃墟レストランが原因なのでしょうか?

しかしそもそもこの廃墟レストランも過去に何があったのかは一切不明で、どんな曰くなどがあるのかは何もわかりません。


Aは数年経った今でもたまに思い出すと、『あれは本当に怖かったわ~』と未だに言っていました。



おわり



そしてその出来事から数年が経った今年の年明け(2023年)に再度この場所を訪れたのですが、それはまた次回の探索レポートでご紹介致しますので、どうか楽しみにしていて下さい!


それではまた次回の記事で👋