【前回の続き】
それから数日後、自分は友人らのA、D君と一緒に再び阿賀野市方面の心霊スポット探索に出掛けました。
阿賀野市の県道290号線沿いには廃墟や心霊スポットが数多く存在するのですが、この日は以前に自分が不思議な体験をした、廃ホテルマウンテンに行くことにしました。
Aの運転する車に乗り、自分が道案内をしながら廃墟の場所にたどり着きました。
適当な場所に車を停めると、早速廃墟に向かって歩きはじめました。
D君:『すぐそこに民家があるし、見つからないように行きましょう』
自分:『そうだね』
廃墟のすぐ近くには民家があるため、見つからないよう慎重に廃墟に近づいていくと、以前と同じく通用口の扉が開いていたので、そこから廃墟の中に侵入しました。
通用口から廃墟内に入っていくと、内部は相変わらず真っ暗でカビ臭い匂いが漂っていて、更にはフロントの壁に暴走族が書いたらしき落書きがありました。
A:『うわぁ…、結構不気味だねここ…』
自分:『うん…。前に来た時も嫌な感じだったんだけど…』
D君:『確かにちょっと空気重いっすね…』
するとフロントの右側に、いかにも不気味な長い通路を発見しました。
D君:『あっちの方は客室ですかね?結構奥まで続いてるみたいですけど』
A:『あの通路、暗くてちょっと怖いな…』
客室へ続いているらしき長い通路は、真っ暗でとても重苦しい空気が漂っていました。
しかもこの日は風が強いためか、時折ガレージのシャッターが、
ヒューッ……
ガシャッガシャッガシャッガシャッ!……
ガシャッガシャッガシャッガシャッ!……
と風に煽られて音が鳴るのでビビりました。
自分:『今日風強いから、色んなところから音が鳴ってうるさいね😅』
A:『わかる。心霊現象かと思ってビビるね(笑)』
すると暫くフロント付近を探索していると、一瞬風の音に混じるようにして、
ヒューッ……
ガシャッガシャッガシャッガシャッ!……
バタン!…カンッ…カンッ…カンッ…カンッ…カンッ…カンッ…カンッ……
という、誰かが階段を降りてくるような足音がまたかすかに聞こえたような気がしたのです。
それは、以前に自分が聞いた足音と同じように感じました。
しかし今日は風が強い事もあるため、『もしかしたらそのせいかな?』と思い、あまり気にしないようにしていました。
そしてなおもフロント付近を探索していると、突然、外の方(近く)から車の通った音が聞こえてきたので、一瞬焦りました。
自分:『今すぐそこで車の音聞こえたよね?隣の家かな?😨』
D君:『あんまり長居すると隣の民家の人に通報🚓されるかもしれないんで、今回はこの辺でやめておきますか😅』
自分:『そうだね…』
丁度廃ホテルの目の前に車を停めておいたため、近所の人にバレる可能性もあったので、今回は早めに撤収することにしました。
バレないようになんとか廃ホテルから脱出すると、すぐに車に乗ってその場を離れました。
そして廃ホテルを後にして次のスポットに向かうため車を走らせていると、突然Aが恐ろしい事を言い出しました。
A:『そういえばさ、さっきあの廃ホテルで誰かが階段を降りてくる足音みたいなの聞こえたよね?』
と言いました。
自分:『え?マジで?!』
そのAの言葉を聞いて、思わずゾッとしてしまいました。
それは以前、自分もこの廃ホテルを一人で訪れた時にも、上の階から人が階段を降りてくるような足音を聞いていたのです…。
なんと今回、Aも同じ足音を聞いていたのです😱
A:『うん…。しかもその足音、何回もリピートするみたいに何度も階段を降りてくるような感じに聞こえたんだけど…』
自分:『マジで?実は俺も前に来た時にさ、それと同じように人が階段を降りてくるような足音聞いてるんだよね…』
A:『うそ?!それヤバイじゃん…』
自分:『やっぱりあの廃墟、何か(霊が)いるのかもね…』
それから暫くして久しぶりにあの廃ホテルを見に行ってみると、なんと廃ホテルはいつの間にか取り壊されてしまっていました。
結局あの足音の正体はわかりませんでしたが、もしかするとあの廃墟に住まう何者かの霊が、勝手に入ってきた自分ら(侵入者)に対して警告⚠したかったのかも知れません。
そしてこれは後に知った事なのですが、あの廃ホテルでは他にも線香の匂いがしたり、金縛りに遭うなどの心霊現象が起きていたそうです。
現在その建物は解体され無くなってしまいましたが、跡地は未だに更地のままになっています。