旅、写真、ときどき馬とラクダ@INDIA

旅、写真、ときどき馬とラクダ@INDIA

大学3回生(休学中)のどたばたインターン日記

Amebaでブログを始めよう!
「おはようございます!少しお伺いしたいのですが今からどちらの方へ向かわれますでしょうか?」


今日一番目に話しかけたのはスラっとした外見で
おおよそ定年を迎えたであろう年の松尾貴史似のお父さんとその奥さんの夫婦。


「長崎やけー」

こんなんやったけかな、とりあえずめっちゃ長崎弁混じりやった。でもその声の奥に温かいぬくもりを感じた。


「鳥栖ジャンクションの手前のサービスエリアまで乗せていただけないでしょうか!!」


鳥栖ジャンクションとは、長崎から大分までの九州横断道路と
福岡から鹿児島までの九州縦断道路の交差するいわば九州自動車道の心臓部分だ。
一気に南へ向かうためには熊本ナンバーか鹿児島ナンバーでないといけない。
その考えに固執した僕たちは昨日惨敗した。
では今日はとりあえずこの別府から出よう、
とりあえず西へ向かおう、と二人で昨晩作戦変更していた。


「お願いします!!!!!」


バックパックの頭の部分がお父さんの顔の方を差している。


「おう、ええき」(*こんなんだった気が、、とりあえず長崎弁!)


大きな荷物を背負った見知らぬ若者を
妻と温泉旅行で別府を訪れていたいい感じのお父さんは快く承諾してくれた。
昨日の50人連続アウトから一変して今日は一組目からOkを得ることができた!


僕らに背中の重荷を後ろの荷台へ放リ込み
後部座席へ乗り込んだ。


おそらくほんの1時間半ほどであっただろう。
お父さんは自分が役所勤めしていたころの話をしてくれ、
昨今話題の大阪府の役所状況も元公務員という立場からしてくれた。
この時始めて、「大阪は日本で一番大きな部落問題を抱えてる」
なんていう事実も、知った。確かに昔からこの地域は部落やからあんま柄良くないんやで、
なんて話を親からもよく聞いていたが。
とても、とても勉強になる話でもっと聞きたいことは山ほどあったけど
程なくして鳥栖ジャンクション手前の山田SAについてしまった。
この移動間、助手席に乗るお母さんは一言も言葉を発さず
時折のお父さんからの問いかけに頷いていただけだった。
おそらく彼女は病気か何かで、言葉を発することができなくなっていた。
返答のない妻へ声をかけるお父さん、この二人のやり取りを後部座席から見ていて
心が少しツンット傷んだが、お父さんがどういう気持ちで奥さんと温泉旅行に来たのかと
考えると逆にそれ以上にお父さんの温かみのようなものを感じた。

こんな温かいお父さんだからこそ僕らを乗せてくれたのかな、そんな気がした。

「本当にありがとうございました」

長崎のお父さん、本当に感謝しています。ご縁に感謝。



さて、次は鳥栖ジャンクションから南方面へ行く車を探さねば、、、

サービスエリアで休憩する男性や夫婦を中心に声をかけた。
(家族はやはり邪魔をしてはいけない気もするし、何せ大荷物を抱える大学生2人が乗れるスペースなど無い)
しばらくして入り口から熊本ナンバーのバンが入ってきた。
停まったその車から出てきたのは30代後半くらいのお父さんだ。
車のドアの側でタバコを口に加えて一服している。


「よしあの人に聞こう!」


二人で近くへよっていき、
聞いた!!

すると

「おおーーヒッチハイクしてるの!すごいね!でこの車乗るの?笑 うーん俺はいいけど、中の子どもに聞いてみて!」

お父さんは軽快にそういうと後部座席の横開きのドアを開けた。
するとそこには小学生くらいの男の子と幼稚園年少さんくらいの男の子が
かわいくチャイルドシートで横に並んでいた。

ああ、家族やったんか、、、悪いことしたかな、、、

ココロではそう思いつつ
この機を逃してはいけないと

「お兄ちゃんたち一緒に乗ってもいいかなー?(^o^)」

と呼びかけた。すると意外や以外にもすんなり首を立てに振ってくれた。


よし順調だ!本日2台目お世話になる家族!
車が動き出した後、チャイルドシート越しに運転中のお父さんと話をした。
このお父さん顔、すごいクールでしかも板尾創路似ときた。
かなりもてるんだろうなー、と考えつつ自分たちのヒッチハイク旅のプランを話した。

「鹿児島ついたら屋久島行きます!漁船ヒッチハイクしちゃおうかなとか思ってますー笑」

とか半分冗談も交えながらも会話は弾んだ。
助手席が空だったので聞いてみると、
大分の仕事の知り合いの家へバーベキューパーティーのため子どもを連れて行っていたらしい。
奥さんは家で留守だそうだ。笑

「いや、君たち乗ってきてくれて良かったよ!さっきも眠気がやばくてだからちょっと一服してたんだよー」

ここで何となくわかってきた。
こーんな汚い男子大学生2人を乗せてくれるのは
高速運転で眠気がヤバいお父さんたちだということに。
たわいもない世間話をしているとあっという間に2時間くらい経っていて、北熊本SAまで着いた。

「やったーーーーー熊本やーーー!!♪」

車から降りると馬肉フランクフルトなどご当地メニューが
屋台の看板に貼り出されているのが見える。

「どうも本当にお世話になりましたー!ありがとうございました!」

イケメン板尾似のお父さん、お子さんの人見知りを頑張って直して下さい:)



まだ、昼間の2時半頃だ!!今日中に鹿児島いけちゃうなσ(゚∀゚ )ハハハ
みたいな感じで、だいちゃんと2人お土産を見たりフードコートで昼食を取った。


昼食後、
一路鹿児島へ向けてヒッチハイクを再開した。

「ちょっあの二人組のお姉ちゃんイケそうじゃね?('∀`)」

同い年くらいの女の子二人のドライビング中に
男子大学生ヒッチハイカーが2人でも大丈夫やろ!!
ナンパみたいやな、とか言いあいつつ
金髪のアパレル店員風女子の方へ向かった。 

「よし、オレ行ってくるわ!」

僕はもう始めっから成功した気で話しかけていた。

「ども!今からどちら向かわれます!?!?(^o^)」

「◯◯です!え、もしかしてヒッチハイクですか!!(^^♪」

「はい!今、ヒッチハイクで鹿児島目指してるんですよ!えーと、◯◯ってどこですかねエ?」

「あのー水俣の方です」



がーん、残念。。。
(この子たちに乗せてもらいたかったなー…)
なんていう自分の不純な気持ちに釘を刺し他の人をあたった。

「あーまじすか、わーかりましたどうもありがとうございます(*´Д`)」

「ヒッチハイク頑張ってくださいねー!!」


気を取り直して、鹿児島ナンバーの車を当たる。

だが、ここへ来てなかなか成功しない。

呆然と猛暑の中立ち尽くす2人。

すると、また救世主が!!


「兄ちゃんら、鹿児島行きたいの?」

キムタク似の超イケメンな子連れパパが話しかけてきてくれた。

「はい!!!!!!!(満面の笑み)」


「乗ってきな!」



ああああああかっけーーー。
と心で感動しながらこのイケメンパパの車へ乗り込んだ。