クリストファー・ドッド上院議員(民主・コネチカット州)は6日、今年11月の中間選挙に再出馬しない方針を発表する予定だ。民主党の関係者が明らかにした。ドッド議員は上院銀行住宅都市委員会の委員長を務める。5日には、民主党の他の大物議員が次々と引退を表明している。

 1980年に上院議員に初当選し、政界でのキャリアの長いドッド議員の引退は、議員が不良資産救済プログラム(TARP)など金融政策に深く関わっていた点でも象徴的な意味を持つ。ドッド議員は、破綻した保険大手アメリカン・ インターナショナル・グループ(AIG)の幹部に対する報酬を認めたことで批判を浴びたこともある。

 ドッド議員の引退で、銀行委員会の影響力が強い金融規制改革案の議会通過が難しくなる可能性がある。