21日に国民投票で独立賛成が55%を超えて独立の条件を達成していたモンテネグロ共和国 の議会は現地時間3日、国家連合を形成するセルビア・モンテネグロ から離脱し独立 することを宣言した。

CNNによると、独立宣言の様子はテレビで生中継され、町には独立を祝う市民の姿も見られた。

読売新聞によると、まず議会に先立ち、投票管理委員会のリプカ委員長が、先の国民投票 における独立賛成票が55.5%であったこと、ゆえに独立賛成が確定されたことを認定した。議会ではランコ・クリボカピッチ議長が「モンテネグロ共和国は、独立国家である」と宣言文を読み上げた。

毎日新聞によると、独立宣言にはモンテネグロのジュカノヴィッチ首相などが参加したが、独立反対派の野党などは欠席した。朝日新聞によればセルビア 共和国のボリス・タディッチ大統領がメッセージを送ったが、招待された同国のヴォイスラヴ・コシュトニツァ 首相は欠席した。

ロイターによると欧州連合 (EU)は、2国の分離は正しい結果であるが両国関係はあまり穏やかではないとして、モンテネグロ・セルビア両国への支援を申し出ている。

1878年のベルリン条約 によってモンテネグロが独立した記念日である7月13日 に、独立記念式典を行う予定である。

モンテネグロのセルビア・モンテネグロかからの独立をもって、旧ユーゴスラビアは完全に分裂した。モンテネグロは1918年以来88年ぶりに独立国家となる。(