ブラジル・リオデジャネイロからフランス・パリに向かっていた「エールフランス」447便(エアバス330型機)が日本時間1日、大西洋上で消息を絶った。乗客・乗員228人の生存は絶望的とみられている。

 同便は日本時間1日午前7時に離陸、午前10時半ごろに大西洋上でレーダーから機影が消え、パリのシャルル・ド・ゴール空港に到着予定の午後6時過ぎになっても行方がわからないままとなっている。フランス航空当局やエールフランスは「絶望的」とコメントし、ブラジルやフランス、スペインなどの軍隊が消息を絶った海域で捜索を続けている。

 機影がレーダーから消えた約30分後には電気系統の故障などを示す自動メッセージが発信されていた。乱気流や落雷に巻き込まれて墜落したとの見方もあるが、たとえ電気系統がダウンしたとしても、そう簡単に墜落するものではないという指摘もある。こうした原因を究明するためにも、当局は機体の発見に全力を挙げている。

 同便には乗客216人と乗員12人が乗っており、大半はブラジル人とフランス人だという。リオデジャネイロの日本総領事館によると、日本国籍の乗客はいなかったという。

 シャルル・ド・ゴール空港には緊急対策本部が設置され、フランス・サルコジ大統領が訪れて乗客の家族らと約1時間、面会した。サルコジ大統領は「娘を失った母親、将来の夫を失った婚約者、私は彼らに真実を伝えました。『生存者がいる望みは少ない』と」と述べた。